学院と迷宮 魔族に対する戦力
「では次はこっちのお話をさせてもらいますね。」
ノアオが話を始める。
「やっぱり僕が勇者の力の持ち主でした。そしてその力を少しながら引き出せるようになってきました。」
テスタが自分の力について語る。
「それは喜ばしいことだな。勇者の力は魔族ひいては魔王への対応出来る力だからな。その力を1部でも引き出せるってことは少しは魔族に対する力になるってことだろ。目下の危険要素は魔族への対策だったから少しは安心できるかな。」
カナメは魔族への対策力としてテスタが力を引き出せていることに喜ぶ。
「ノアオ君としては今のテスタ君の力で魔族に何とかなると思う?」
ミアナは思ったことを素直にたずねる。
「はっきり言ってテスタだけでは無理ですけど俺とテスタと魔法使いが1人いれば何とかできると思います。」
ノアオはアルナの方を見ながら答える。
「私?特にどういう動きをするって話もなかったからクロノの方につこうと思ってたけどノアオ君の方に着いた方がいいのね、わかったわ。」
アルナはあっさりと承諾する。
「それであればメンバー的にそっちが足りているのであれば僕はクロノ君の方についた方がいいだろう。守りに関しては任せて貰っていいしクロノ君も戦い易くなるだろうからね。」
キールはクロノの方に応援にまわる事に決める。
「とは言え私は戦力にはなりませんし、今のクロノでも良いとこ戦えるでしょうけどもう1人くらい人員が欲しいところですけど。」
パラは自分が戦力にならない事でクロノ側の戦力の戦力にあてがないか探す。
「それなら俺がそっち側にまわることで何とかなるだろう。」
相も変わらず影の中に潜んでいたネクロがその場に現れる。
「十騎士の1人か、それだけの戦力があれば何とか対応出来るのではないか?今のところ他の国の動きが気になっているせいで十騎士も今回の事に満足に動かせる状況ではないのだ。国の大事ではあるがすまないな。」
メタンが他の国の動きを観察している現状では十騎士をまともに出すことができないことに謝罪する。
「いえ、ネクロさんだけでも一緒に戦って貰えるなら助かります。今回の相手は前回のメルバさんとストラさんより強い相手ですからかなりの苦戦を強いられることはわかっています。それでも何とかできると思ってます、僕と兄さんがいれば。」
クロノはメタンの気持ちに感謝し魔族との戦いを何とかするとノアオの顔を見ながら誓ってみせる。
「そうだな、俺たち兄弟が力を合わせれば何とかできるだろう。クロノ、そっちは任せるぞ。」
ノアオもクロノの意見に乗っかり兄弟で魔族に対して何とかすることをお互いに誓いあうのだった。