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最強の兄弟  作者: 優木貴宏
学院1年生編
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騎士学院2 ノアオの見極め

「実際の実力見せてもらうぜ。」

テスタは勢いよく剣を構えノアオに対して強気を見せる。


「力を見せるのは久々だから上手く手加減できなかったらごめん。」

ノアオは変わらず余裕のある態度で剣を構える。


「見学させて貰うから。それでは開始!」

フリッツは修練場の舞台の外から2人に開始の合図を出す。


「先手必勝だ。」

全力で突っ込むテスタは勢いそのままに突きを繰り出す。

あまりの速さに油断をしていたら一瞬で勝負が決まるほどの勢いだった。

その突きを冷静に剣で受け流すノアオ。

体を半分避けただけでその突きを躱す動きにはまだまだ余裕が見られた。

突きの勢いそのままに体が流されるテスタはノアオと距離が空いたためもう一度構え直し体勢を整える。

ノアオはその様子をじっくり観察しながらテスタに向かって構え直す。


「今の隙に攻撃できたんじゃないのか?」

テスタは攻める気の見せないノアオにたずねる。


「下手に攻めちゃうと終わってしまっちゃうから少しテスタの攻めを見させて貰っているところッだよ。普段のアイスさんとの勝負も多少加減してるみたいだしある程度見極めないと。」

少しずつ距離詰めながら返事をするノアオ。


「それならまだまだこちらから行かせて貰うぜ。」

ノアオの胴を狙う動きを見せるテスタ。右脇腹を狙われているため剣で守りに入るノアオだが当然のようにフェイントであるその攻撃を見極め足元を狙ってきたテスタの攻撃を飛んで躱すノアオ。

テスタも躱されることは想定内のようで足元を狙った攻撃の勢いのまま一回転して飛んでいるノアオに向かって回転斬りを繰り出す。

ノアオはその回転斬りを冷静に剣で受ける事でダメージを喰らうことはなかったが勢いそのままに弾き飛ばされる。

飛んで行った方向に向けてさらに追撃を行おうと詰めてくるテスタ。

左足1本で着地した瞬間を狙ってまたもやその足元を狙ってくるテスタ。

常人ではそこで足元を切られて終わってしまうようなテスタの剣戟だった。

しかしノアオはその剣を受けないために着地の瞬間に片足1本で全力で距離を詰めてくる。

更にその左膝でテスタの剣を持つ手の甲に蹴りを繰り出す。

その蹴りの勢いに思いっきり後方に飛ばされるテスタ。

更に手の甲への攻撃がもこちらの勢いと相手の勢いが合わさってしまったせいでかなりのダメージとなってしまった。

一瞬、手から剣を落としそうになってしまったが何とか握り直して耐えてみせる。

その瞬間テスタの手の甲が僅かに光った気がしたがそれに気がついたのは目の前のノアオだけだった。


「ノアオ、どれだけ強いんだよ…」

今までの攻防から実力差を感じるテスタ。


「とりあえず今の目標は引き分けに終わったアルスターさん相手に勝つことだから 。」

次は攻めると言わんばかりの構えを見せるノアオ。

ノアオのその言葉を聞いてこの学院で一、二を争う人相手と引き分けと言う事実に驚愕するテスタだった。


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