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最強の兄弟  作者: 優木貴宏
学院1年生編
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魔法学院2 嫌な雰囲気

「この後の実技だが今日こそ君を倒してみせる、アルナさん。」

トラビスがいつものようにアルナへ宣戦布告する。

この風景は毎日のように見ているので誰も特に反応をしなくなった。

そんないつもの風景を見ながらSクラスの5人が教室の移動をしているとどこからか声がかけられた。


「アルナさん、少しお話いいでしょうか?」

声のする方を5人が見てみるとそこにはあからさまに貴族だと言った雰囲気を出している生徒がいた。

その生徒は黄色ラインの制服を着ており以前の休日に騒ぎを起こしたことで学院から学院通いの停止を命じられその期間が明けたばかりの生徒らしかった。


「先輩、一体何か御用ですか?私達これから次の授業が始まるので時間は特にないのですが。」

アルナは不機嫌な態度を全開で出しつつ貴族の先輩に対して言葉を返す。


「そう邪険にしないでくれたまえよ。私は君に以前言われた通り君より強くなったから君と勝負をしに来ただけだよ。」

圧倒的な実力差で以前は負けていたのに通い停止の間に何かあって自信をつけたのか意気揚々と言葉を発するその貴族の生徒。


「…先輩、アルナさんはこの後トラビスさんと戦う予定があるので消耗させるのも申し訳ないのでまずは僕が相手してもいいですか?5人の中で1番弱いですが一応Sクラスの人間ですのでそこそこお相手出来ると思いますよ。」

クロノはアルナの前に出てきて貴族の生徒に告げる。


「ふん、お前みたいなのが相手になるか分からんが前座としては良いだろう。一瞬で終わらせて私を見る目を変えさせてやろう。」

変わらず自信満々な貴族の生徒。


「(どうしたの?クロノが相手をするって言い出すなんて。)」

小声でアルナはクロノにたずねる。


「(彼の腰につけているあの杖なんですけどなんだか禍々しい感じがします、アルナさんも感じたことあると思いますけどあの感じは…)」

小声で貴族の腰に下げている杖に目配せをするクロノ。

言われてその杖を見ると確かに何か嫌な雰囲気を感じるアルナ。


「(あの感じって…まさか!)」

「(えぇ、メルバさんが魔族に変身した時の禍々しい感じと同じです。あれは恐らく魔族の力が備わってるようです。前に場長から聴いた魔族を手引きした人間について何か手掛かりが手に入るかもですし何が起こるか分からないので僕が対処します。)」

アルナも感じたようで2人は以前感じた魔族の力を杖からひしひしと感じておりこの後の嫌な展開を想像するのでここはクロノが試して見るという。


「(気をつけてね。)」

「(はい。)」

小声で心配をするアルナに笑顔を向けるクロノ。


「何をコソコソしている、場所を移動するぞ。」

偉そうにしている貴族の生徒の後について行くSクラスの5人だった。

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