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最強の兄弟  作者: 優木貴宏
学院1年生編
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騎士学院 テスタの実力

「それでは準備はいいかな2人とも?」

ナラトはアイスとテスタに確認する。


「はい。」

「もちろん。」

2人とも気合いの入った返事をする。


「それでは開始。」

ナラトの合図から2人の戦いが始まる。

テスタは前回のノアオとアイスの戦いを見ているのでアイスの動きを知っているため先手をうつ。

低い体勢で間合いを詰め下から切り上げる攻撃を見せるも悠々と守りに入るアイス。

その守りを見た瞬間に体を回転させ右下からの切り上げから左上からの切りおろしに切り替える。

あまりに巧みなフェイントに反応が1歩遅れ右肩を僅かに切られるアイス。


「今のフェイントは見事だ、初見で完璧に反応できる人は少ないだろう。」

アイスは間合いを取り直しテスタを褒める。


「アイスさんにお褒め頂き嬉しいです。」

テスタも距離が離れたため構え直す。


「こら、見るのは良いが手を止めるな。2人の勝負が気になるのはわかるがしっかり剣舞が出来るようにするんだ。」

一瞬のやり取りのレベルの高さに何人かの生徒は剣舞を忘れ見入ってしまっていたためナラトから注意を受ける。


「今度はこちらから行こう。」

アイスはジリジリと距離を詰め一気に攻めて来て右からの切り払いを行う。

テスタはその攻撃をしっかり見極め剣を使って受け流す。

流されたことにより体勢を僅かに崩したアイスに向かって攻めて来るテスタ。

上から切り下ろそうと振りかぶったテスタの攻撃を待っていたかのように剣の柄で受け切り回転切りでテスタの右の胴を切り裂くアイス。

いや、切り裂こうと回転して前を向いた時に標的であるテスタの姿が見えなかった。

テスタはアイスの回転に合わせて同じ方向に動いておりアイスの回転切り払いを躱す。

さらに回転することで無防備となった足元をしっかり切り動きを封じる。

足元を切られたことで動けなくなったアイスはそのダメージを受けながらも距離を取られまいと全力で上から切り下ろす。

その切りおろしをしっかり見極め躱したテスタは真正面から胴を真っ直ぐに切る。

そのダメージが致命傷だったようで修練場はテスタの勝利を告げ2人が降りてくる。


「まさかこれほど強いとは想定外だった。」

アイスは完敗といった表情を見せテスタを褒め手を差し出す。


「事前にアイスさんとノアオの戦いを見ていたからですよ。今回勝てたのはギリギリでした。」

実際にかなり消耗していたようで少し疲れた表情を見せながらも握手に応じるテスタ。


「また止まっている生徒が多いな。今から呼ぶ生徒は今日の終わりに良く復習しておくように。そして、アイス君とテスタ君は素晴らしい勝負だった。」

戦いに見入った生徒を叱責しながら戦いあった2人を褒め称えるナラト。

その後ろで2人の戦いをしっかり見届けながら剣舞を練習するノアオの姿があった。

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