騎士学院 授業開始
「まさかノアオと相部屋とは思わなかったよ。」
寮に戻ったテスタとノアオは部屋を確認してお互いが同居人ということを知って驚く。
「たまたまなんでしょうけど凄いですね。全く知らない人よりはテスタさんで良かったです。」
自分の荷物を整理しながら答えるノアオ。
「それ思ったんだけど、さん付けやめてくれよな。年齢は確かに違うかもしれないけどせっかくの同学年の友達なんだからさ。」
荷物が少なかったのかテスタはあっさりと整理し終わってベッドの上に寝転んでノアオに不満を述べる。
「そういうなら、テスタ。よろしく。」
「そうそう、それでやっていこう。」
テスタの提案を受け入れさん付けをやめたノアオに対して笑顔になるテスタ。
次の日学院に登校し授業を受けるノアオたち。
自然とアイスも近くに寄るようになり3人で行動することが多くなった。
「...ということでこの国の歴史も大事なことだ。誰もが目指す十騎士と言うのはそう言った知識もないとなれないのだからしっかりと勉強に励むように。」
教室の前でみんなに説明する先生の話を真剣に誰もが聞いていた。
「それでは歴史に関してはここまで次は君たち誰もが一度は見たことがあるであろう剣舞の授業だ。よく学ぶように。」
前に立っていたカルナ先生は終わりの合図を告げると次の授業について話をして教室から出ていく。
「剣舞の授業か、私も幼少期少し習ったことのあるものだがしみだな。」
アイスがワクワクしながら2人に声をかける。
「アイスさんって剣舞好きなんですね。騎士としては分からないでもないですけど。」
テスタは先程の授業内容の復習をしながらアイスに返事をする。
「テスタは歴史が好きなんですね。」
ノアオは真剣に復習しているテスタを見て感想を述べる。
「まあね、俺のいた地方だとここまで詳しく学べる環境とかなかったからさ。すごく楽しいよ。」
今日の復習を終えたようで教本を閉じて笑顔でノアオに答えるテスタ。
「それでは我々もそろそろ次の剣舞の授業の準備をするとしようか。」
アイスはテスタが終わったのを見計らって立ち上がり移動の準備をする。
「アイスさんとノアオ待たせちゃったね。行こう。」
テスタもすぐに準備をして移動を始める。
そんな2人のあとを追いかけるようにノアオも移動をする。
ノアオとしても剣舞というものを見たことがないため次の授業でどう言った内容が学べるのか楽しみであった。
実技による勝負などがあればアイスの時のように抑えて戦わなければならないのでそのためのイメージトレーニングもしておく。
アイスとの戦いで今の学年のレベルが何となくわかったので自分のレベルを平均より少し下くらいに合わせる調整を普段からしているのだった。