少年と紙飛行機
初期の頃の作品です。
短いですが、読んでやってください。
ある所に少年がおりました。
その少年は外がだいきらいでした。
少年は絵をかくのがだいすきで、
1日中いえにこもりきりで絵をかいていることもめずらしくありませんでした。
また、その絵はたいへんじょうずでした。
しっぱいした絵のかみはカミヒコーキにして、
まどから外によくとばしていました。
あるよる、少年はふしぎなゆめを見ました。
なんと少年は、カミヒコーキになっていたのです。
少年によってとばされた少年、
いえ、カミヒコーキはかぜにのってグングンとんでいきます。
かぜにのってきもちよくとんでいた少年は、
まわりのけしきに気づきました。
家々にさまざまなやねの色、
きれいな林、川、森、海……。
どれも少年が見たこともないけしきばかりでした。
いつのまにか、カミヒコーキはきせつをもとびこえていました。
春、夏、秋、冬。
それぞれのけしきを少年はみていきました。
春、色とりどりにさく花たち、そのまわりをまうちょうちょ。
夏、てりつけるおひさまと木々のふかいみどり。
秋、こうようする木たち、まいちるかれは。
冬、ふりつもる雪の白さ。コタツの上のみかん。ん?
どれも絵ではあらわせないほどきれいなけしきでした。
つぎの日、少年はげんきに外にくりだしていました。
めざすはすずしいかぜがふきぬけるあのこだかい丘。
少年の上をカミヒコーキがとんでいきます。
少年の目は、わくわくでみちあふれていました。
そう、百聞は一見にしかず。
これは、童話なのか、詩なのか(笑)
未だに曖昧なままです。
今回は、訓示もあると言うことで、童話に部類にしてみましたが…。さて、いかがでしたでしょうか?