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裏ボス始めました~転生したら化け物だったので、異世界人を使って勇者と魔王を育てる育成ゲームを始めます~  作者: まんじ(榊与一)
第4章 戦争させてみた

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第11話 会議(前)

「ふむ、厄介だな」


何時もの癖で独り言を呟く。

古くからいる下僕達と違い、国の重鎮達は俺の突然の独り言を耳聡く聞ききつけ、此方を注視してくる。

まあ王の言葉を無視するわけにもいかないから、当然と言えば当然の反応ではあるが。


因みに今は会議の真っ最中だ。

勿論、魔族との戦争の。


「どうかなされましたか?陛下」


ラグレは独り言の癖の事を知ってはいるが、立場上尋ね無い訳にもいかず、俺に聞いてくる。

何と答えた物かと一瞬思案し、漏らした独り言にしっくりきそうな話題を(エサ)を放り投げる。


きっと誰かが喰いついてくれるだろう。

何せ国王の一言だからな。


「例の傭兵団だ」


ネッドの傭兵団は大活躍している。

ブルームーン王国に籍を置く傭兵団が活躍するのは、大変喜ばしい事だ。

だが籍を置くだけで、軍属では無い事が少々問題になっていた。


……という愚痴をラグレが零しているのを、先日俺の地獄耳で拾っている。


きっと何か問題があるのだろう。

良く分からんけど。


「確かにその件に関しましては、憂慮すべきかと存じます」


ちゃんとラグレが乗って来た。

うんうん、お前は出来る子だ。

よし、後は頼んだ。


「戦後の版図を我が国に出来るだけ有利にする為にも、活躍目覚ましい彼らを王国軍に編入する必要があります。ですが我が国に現在、徴兵制度は御座いません。少し強引ですが、やはり法律をこの機に変えてしまうのが宜しいかと」


成程な。

魔族を滅ぼせば当然魔族領が手に入る。

そしてそれは連合を組んでいる3国に分配されるわけだが、もちろん仲良く均等という訳には行かないだろう。


いかに多くの牌を掠め取れるかは、戦果が大きくかかわって来る。

どの国も出来るだけ多くの物を得たいと考えているはずだ。

今のままだと、他の国は国籍が何処であろうと傭兵団の成果は傭兵団の物だと、そう難癖付けてくるのは目に見えていた。


だから早い内に正式に軍に編入しておきたいという訳だ。

終戦直前とかでは、他国も納得しないだろうからな。


「いくら何でも、法をいきなり変えるのは強引過ぎるのでは?確かに彼らの活躍は目覚ましいと聞くが、現状そこまで目くじらを立てる程の影響はあるまい?」


ちょび髭がラグレの言葉に噛みつく。

名前は……忘れた。

まあ面と向かって噛みついたという事は、ラグレと同じ公爵なのだろう。


何名かの人間がちょび髭の言葉に「そうだ、その通り」と言った相槌を打ち、同意を示す。


現状ラグレは宰相兼、軍の総司令官も務めている。

当然それをよく思わない者も多い。

そういう輩は、ラグレの足を引っ張る事に御執心だ。


「確かに現状では、まだそれ程の影響力はないでしょう。ですがもし彼らが魔王の首を取ったとなれば、その時は……」


「ふん。いくら優秀とはいえ、少数の傭兵団が魔王の首を上げる事など考えられん。馬鹿馬鹿しい話だ」


馬鹿馬鹿しいと笑い。

ちょび髭が勝ち誇った顔を見せた。


とにかくラグレの上げ足を取りたいのだろうが、こいつは重大な事を見落としている。

それはこれが、俺の投げかけた議題だという事だ。

この話を否定する事は、王である俺の考えを否定する事になる訳だが……馬鹿なんだろうか?


まあ我が身可愛さに俺の説得に応じた奴らの知能なんぞ、こんな物か。


会議はそのまま白熱して続く。

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異世界転生帰りの勇者、自分がいじめられていた事を思い出す~何で次から次へとこんなにトラブルが起こるんだ?取り敢えず二度と手出ししてこない様に制圧していくけども~ 異世界から帰って来た主人公が、ふざけた奴らを力で無双制圧して行く話になります。 ハーレム学園に勇者として召喚されたけど、Eランク判定で見事にボッチです~なんか色々絡まれるけど、揉め事は全てバイオレンスで解決~ 異世界召喚されEランク判定の外れ認定された主人公は、実は神様からチート能力を貰った超人だった。ハズレ野郎としてボッチで学園生活を送る主人公が、ムカつく奴らを鉄拳制裁して行く物語になります。
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