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裏ボス始めました~転生したら化け物だったので、異世界人を使って勇者と魔王を育てる育成ゲームを始めます~  作者: まんじ(榊与一)
第4章 戦争させてみた

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プロローグ

私はいつも独りぼっちだった。

子供の時に大きな事故に巻き込まれ、私の体には消えない傷跡が無数に刻まれた。

見るに堪えない、一生消えないような酷い傷だ。


だが幸い周りの人間は私を避けるだけで、虐め等は無かった。

ただ一度を覗いて。


小学生に上がった時、私を化け物呼ばわりした2人の男の子がいた。

その子達は私の後を追い回し、私を棒でぶった。


そしてそれが――その子達の姿を見た最後だ。


その二人はその晩、夜遅くまで遊んでいた所を車にはねられ死んでいる。

それ以来私は呪われていると恐れられ、怖がって誰も私に近づかなくなった。


もちろん、私にはそんな力はない。

只の偶然だが、そのお陰で孤独ではあるが、余計な物に煩わされる事無く生きて来れた。


友達なんていらない。

どうせ私は化け物みたいな見た目をしているんだから、このまま生きて行けばいい。


一人でひっそりと……


そうやって孤独に一人で生きて行くと決めていた。

でもあの日。

大学の入学式のあの日、私は出会ってしまった。

太陽に。


入学式の帰り、道にけつまずいた私に彼は笑顔で手を差し伸べてくれた。

それまではそんな事があっても、周りの人は遠めに眉を顰めて眺めるだけだったのに、彼だけは違った。


――それはとても眩しくて、暖かい笑顔で。


それが嬉しくて、嬉しくて……私はその場で泣いてしまう。

彼はそんな私の肩を優しく抱いて、泣き止むまで付き合ってくれた。


こうして私の人生に、初めて友達が出来た。

どうでもいいと思っていた人生。

それでも死ぬのは怖くて、だから只死んでいなかっただけの私の人生に、初めて光が差した。


その後、私に二人目の友達が出来る。

彼の彼女らしい。

その時、私は少し暗い気持ちになってしまったが、別に構わない。


私は近くで彼の笑顔さえ見ていられれば良いのだ。

それに、彼女は凄く良い子だった。

私なんかの為に泣いてくれて、凄く気遣ってくれる。


そんな2人は、私の理想のカップルだ。


周りから後ろ指を指されても気にせず、二人は私の友達でいてくれた。

それ所か私のために怒ってくれさえする。

本当に楽しい。

生きていて、本当に良かった。


だけどあの日――2人は死んだ。


飲酒運転の車に跳ねられ、即死したらしい。

彼の葬式に行ったら、頬をぶたれた。

彼のお母さんに、お前のせいだこの化け物と言われて追い出されてしまった。


私のせいで彼は死んでしまったのだろうか?


ううん、違う。

だって彼は言ってくれたもの、君は呪われてなんかいないって。

じゃあなぜ彼は死んでしまったのだろうか?


――よく分からない。


その日、私は自ら命を絶った。

だってもう生きている意味なんて無いんだもの。

天国で彼に会えるかな?

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異世界転生帰りの勇者、自分がいじめられていた事を思い出す~何で次から次へとこんなにトラブルが起こるんだ?取り敢えず二度と手出ししてこない様に制圧していくけども~ 異世界から帰って来た主人公が、ふざけた奴らを力で無双制圧して行く話になります。 ハーレム学園に勇者として召喚されたけど、Eランク判定で見事にボッチです~なんか色々絡まれるけど、揉め事は全てバイオレンスで解決~ 異世界召喚されEランク判定の外れ認定された主人公は、実は神様からチート能力を貰った超人だった。ハズレ野郎としてボッチで学園生活を送る主人公が、ムカつく奴らを鉄拳制裁して行く物語になります。
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