表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
裏ボス始めました~転生したら化け物だったので、異世界人を使って勇者と魔王を育てる育成ゲームを始めます~  作者: まんじ(榊与一)
2章 まおう少女育成計画

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

34/120

10話 異世界の魔獣

「なにあれ……あんな魔獣、見た事ない」


ラミアルが相手の呼び出した魔獣を見て狼狽(うろた)える。

まあそれも仕方ないだろう。

呼び出された魔獣は、この世界の者では無かった。


「あれは多分僕と同じ、異世界の魔獣だね」


「異世界の……」


人間の様な体躯に青黒い肌。

鬼の様な角の生えた形相に、背中からは蝙蝠の様な翼が生えている。

所謂デーモンという奴だ。


異世界の魔獣は、この世界の魔獣より遥かに強力だと言われている。

実際ステータスをチェックしてみると、その能力は低くても20台。

筋力に到っては40を軽く超えて来ていた。


「た……たとえ異世界の魔獣だろうと、私にはグゥベェから貰った力があるもの。勝って見せるわ」


――気概は買うが、まあ無理だな。


この世界の魔獣であれを倒すのは難しい。

しかも、デーモンには高い自動回復能力が備わっている。

数で押して消耗させるのも絶望的だろう。


仕方ない。


俺が――


「いでよ!グランドタートル!」


出るよ、と口にするよりも早くラミアルが魔獣を呼び出してしまう。

まあ別にいいけど。


呼び出された魔獣は巨大な亀形の魔獣。

余りにも大きすぎて、試合場が小さく見える程だ。

ラミアルはこいつでデーモンを消耗させる作戦なのだろう。


つまり無駄足だ。


セコンドにちゃんと意見を仰がないから、無駄に寿命を縮める羽目になる。

まあ別に長生きして貰おうとは思っていないので、構わないと言えば構わないのだが、あまり無茶しつづけるとネッドと戦う前に天寿を全うしかねない。


流石にそれは困る。


「ラミアル。あの魔獣には高い自然回復能力が備わっているから、消耗戦では勝てないよ」


「え!?そ、そうなの?」


「うん、だから僕が相手をするよ。亀さんを仕舞ってあげて」


「わ、わかった……グゥベェ、無理しないでね」


俺を心配するなんざ100年早いぞ。

可愛い見た目ではあるが、こう見えて俺はお前の父親を殺しているんだ。

忘れたのか?


「うん、大丈夫だよ。心配してくれてありがとう」


俺は考えている事と、完全に真逆の言葉を口にする。

少なくとも、彼女が魔王になるまでは良い魔獣を演じる予定だ。

そうそうぼろを出すつもりはない。


いや、待てよ。

フラグっぽくちょろちょろ出していくのも悪くはないかもしれん。

その方が面白そうだ。


「でも平気だよ、今からあいつをぼこぼこにして来るよ」


まだ戦闘は始まっていない。

相手も俺が出て来る事を予見してか、亀を歯牙にもかけていなかった。


「お願いね」


ラミアルは亀をさっさと送還し、そして俺を召喚する。

正確には彼女の魔法で俺を召喚する事はできないのだが、頭上に現れた魔法陣に俺は迷わず飛び込んだ。

その際魔法を書き換え、あたかもラミアルに召喚されたかの様に試合会場へと姿を現した。


大観衆の前でずるをするのは少々リスクがあったが、誰も俺のイリュージョンに気づいてはいない様だ。

所詮は試合にも出れないぼんくらの集団、どうやら気にする必要は全くなかったらしい。


さて、どう料理してやろうか……

目の前の魔獣を三枚に下ろすべく、俺は一歩前に踏み出した。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界転生帰りの勇者、自分がいじめられていた事を思い出す~何で次から次へとこんなにトラブルが起こるんだ?取り敢えず二度と手出ししてこない様に制圧していくけども~ 異世界から帰って来た主人公が、ふざけた奴らを力で無双制圧して行く話になります。 ハーレム学園に勇者として召喚されたけど、Eランク判定で見事にボッチです~なんか色々絡まれるけど、揉め事は全てバイオレンスで解決~ 異世界召喚されEランク判定の外れ認定された主人公は、実は神様からチート能力を貰った超人だった。ハズレ野郎としてボッチで学園生活を送る主人公が、ムカつく奴らを鉄拳制裁して行く物語になります。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ