表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/6

お掃除おもしろい

ふふふーん


はなうた、でちゃうよね?!


今日の課題は、部屋の掃除だってさ。

僕に与えられた部屋は、男臭い兵士の休憩所。


ま、まあ。そんなに知らない場所じゃないしな。


「家事ギルドからの依頼でーす」


そう言って、兵士たちが休んでいるところに入っていった。

あー、何年ぶりだろう……この雰囲気……


胡乱気(うろんげ)な視線を感じたが、気にしない気にしない。


「お前、男が家事ギルドだと?」


「あれ?侍従達だって下の子は基礎をここで学ぶんですよ」


「本当か?」


「たぶん……」


「はっ?」


「ま、どうだっていいじゃないですか。それより今から掃除にかかりますが、残しておくべきものは申請してくださーい」


「残して?」


「綺麗に掃除しますからね! 個人的なものはご自分の部屋に持ち帰って下さい。ゴミは捨てますよ。後でギルドの確認が有るんで手抜き出来ないんですよ。僕はちゃんといいましたよ?! ほら確認の魔道具も作動させてますからね!」


何度もギルドからって言って、個人的なものをどかせた。

まあ、みんな捨てられたくない本や道具は持ち帰っていった。

それでもまだいくつかの本や道具が残っていた。その殆どは壊れた防具や欠けたり折れた剣、あと誰のか分からないエロ本。カップやフォークなどの食器。


カオスだなぁ……


えっと、まずは要らないものの処分だな。折れた剣、防具は一纏めにして。

食器は食堂のかな?あとで聞いてこよう。

エロ本は燃やしてしまいましょうって言われたな……

ま、まあ一纏めにしてしておこう。


もろもろ雑用を片付けたら、あとは掃除だな!

上から順に埃や汚れを落としたらいいんだよな。

……よく見たら天井って埃だらけじゃないか。

どーすんだよ、これ!

ま、魔法は使っちゃだめなのか?

手も届かないしなぁ。埃だけ集めるか。


ほぉら、風よ天井の埃を落としてくれ……


うわっ!上からばさばさ落ちてくる!

うえぇ……ぺっぺっ……


これじゃ、駄目だな……

細かく指示をだすか……


んーっと……


小さな気流を四つ、天井にはわす。気流は四隅から徐々に真ん中に……絡み合った気流は中心で塊に。熱は中に凝り焼き尽くす。



ふぅ。


天井は綺麗になったな!


あとは窓を開けて換気しよう。


窓はぎゅっと絞った雑巾と乾いた雑巾。

交互に拭けばほら、汚れは……落ちたな……なんだ?この筋は……

もう一度乾いた雑巾で拭き取れば、ああ落ちたな。たぶん。

うーん……なんだろうイマイチ落ちてない気がする。

いや、次だ!


床を箒ではき、ごみを集める。塵取りですくう……

机や椅子が邪魔だな……ああ、寄せればいいのか。


寄せては掃き、集めては取る……


うん……ゴミはないな。




綺麗にしたはずなのに……


納得がいかない!



なんでだ?




うん。

埃やゴミはない。

でも、納得がいかない!

どこが?


…………


ああ……


小さな汚れが気になるんだ。床の染み、机の傷、壁の手垢……


どれも微かについているだけだけど……


仕方ない。

気になるからもう魔法で仕上げちゃえ!



染みや手垢は熱い水を塊にして、ゴロゴロ転がしちゃおう。

ほぉら、浮き出てきた。それを濡れた雑巾と乾いた雑巾で拭きあげれば!


うん!


綺麗になったよね?!


さぁ!終わったことを報告してこよう。








評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ