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ゴブリンキングの鳴動  その4

第二ゴブリン城は、ほぼ完成した。

内部に入れる家具などを購入する。

あと、住人の住む家も造らなければ・・・


ん?あれ?


乱立する塔の上全部になんか乗ってる・・・金色の丸めの何か~????

おっ!金ぴかのわしじゃないか!!!

だれだ?


『あ~。きっとホーリィさんだ。』とメアリーは笑いながら言っていた。


それは金ぴかのわしで片足で立ちちっこい天使のような羽を生やしご丁寧に弓矢を構えて風に吹かれてくるくる回っていた・・・風見鶏か?


手に入れた鰐皮を革鎧に加工させる。

金属に近いぐらいの強度をもってるのでいい防具になりそうだから。木の上に張って盾にも使うことにした軽くて丈夫だ。


さて、北の方では・・・・


雪が積もって各地が分断される中。

ある人間族の国がオークを自国から追い出す為、雪を掻き分け進軍した。

その国にとって再起をかけた反抗作戦。


雪でけぶるなか人間族は進軍し、自分達の飽くなき欲望を満たすことのみに集中していたオーク軍を強襲した。


住民を解放しろ!

オークを逃がすな!


人間族は丸腰で飛び出してくるか建物の中で武器を手にしようとしているオークを倒して住民を解放していった。

中にはむごたらしい状態になっている家もあった。

何が気に入らなかったのか住民をむごたらしい方法で殺し喰った。

いや食われていた。


顔を背けている時間はない。

その人だったものに魂よ安らかと祈ってやる時間もない。


オーク達は時間で立ち直ってしまう。

そう、装備を準備させる時間を与えられないのだ。


とにかく数をこなせ。

そろそろ武器を持って外に飛び出してくるオークたちが増えた。

こっからは苦戦するか。


オークの数は、ほぼ無限と言ってもいい。

我々は数で圧倒的に負けているのだ。


急げ。

助けた住民を着の身着のままで城に逃げるように叫ぶ。


手がしびれるオークを何匹倒したのだろうか?

武器がボロボロだ。


今まで見たより大型なオークが我々の前に現れた、それと同時にオークたちの動きが変わった。逃げ回っていたオークが戦う意思を見せたのだ。


我々はここで引くわけにはいかない。


我々はこのオークロードを倒す為、助けた住民の逃げる時間を稼ぐ為に戦いを中断するわけには行かない。


戦端は開かれた。


・・・・・我々は生き残った。

おびただしい血と脂の臭い。

目の前にいるオークロードはもはや虫の息だ。


仲間達に武器を振り下ろされ、そのたびに悲鳴を上げている。

生命力が強いことが仇になっている。

なかなか死ねず苦しむとは・・・・だが、哀れとは思わない。

私も剣を突き刺し続ける。


こいつらに殺された家族や友人を思い出しながら、だがもう涙もかれた。


こいつが死ねば、我々の反抗作戦の一部は成功したことになる。

我々は、勝利に歓喜した。


あれが現れるまで。

ランカル島から赤い火柱が上がった。

赤い火柱はこちらに向かって物凄い速度で飛んできた。


轟々と音を伴って向かって来るそれは数回の瞬きの間にこの場に下りた。


それも何事もなくストッと。

神経質そうな顔立ち頬がややこけている黒髪を後ろに流した形。

人だ。

衣類は何もつけていない。

ドラゴンのような爬虫類を想起させる尻尾を2本はやし、背にはカラスのような黒い羽とコウモリのような羽を交互に3枚づつ生やしている。

それ以外は人だ。


むしろ良く神父様が言っていた悪魔と言うものなのか?


それは我々を無視してオークロードのもとに向かい無造作に、その首をもぎ取った。

そして齧り付きながら、尻尾と羽を体の中にしまっていた。


なんなのだ?こいつは???


『人間ごときが。』そいつは言った。


どこから出したのか巨大な肉切り包丁を右手に持っていた。

近くにいた仲間がその瞬間に細切れにされていた。


理解するまもなく我々は城に向かって敗走した。


たった今奪回したはずの領土を町を見捨て助けたはずの住民を追いやるように逃げ出していた。


逃げ遅れた者を次々切り殺しながらそいつが迫ってくる。

後ろを見ていないが確実に断末魔の悲鳴を上げる人々や仲間の救いを求める声が近づいてくる。


城だ。

もう少しで城に逃げ込める。



城門に滑り込み・・・立ち上がる力すら失った私が見たのはまだ外に取り残され、殺され救いの声を上げる人をよそに閉められる城門。

仲間も数人いたようだが、私には全く感慨がない・・・それほど消耗していたのだ。

私もこの国も・・・・。


周りにいた兵が私を助けお越しに来たようだが・・・・上を見たそいつは。

『うわっ!』

と叫んで、私を置いて逃げ出した。


荒い息を上げ未だに立ち上がることも出来ない私は上を見た・・・


オレンジ色に光る巨大な壁のようなものがこちらに倒れてくるように見えた。


それが私の見た最後の光景だった。




その国は、城門と城の一部を破壊され守るすべを失いオークたちに蹂躙された。




と、わしは遠見の水晶で報告を受けた。

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