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プロローグ
きっかけは現代社会B教科書にあったその言葉でした。
「境界人(marginal man)」
周辺人、限界人とも言われ、複数の社会もしくは集団に同時に所属し両方の文化の影響を受けつつ、どっち側にも完全に所属していない人とも言う言葉でもある。
元々は心理学者レヴィンが青年が子供と大人の中間にある時期で、青年は子供にも大人にも属しない存在であるため、青年を境界人と言ったことが現代社会B教科書に書かれた理由であるだが、私には広い領域で「境界人」の全ての意味が素敵に感じられた。
複数の世界の境界にありつつ、どっちにも所属しないことがたくさんの可能性を持っていることのように感じられた。理由は別だったが、ハーフを示す言葉でもあったことも影響になったかもしれない。
そして、団欒であった高校を卒業した後、私の人生は悪い意味で「境界人」のようになった。そのため、私は人生の動力をしまい、深刻な経験の不足に苦しむ。
私は大切だったことを探しに4年ぶりに高校に戻り、そこで私は世界、いや小説の境界を行き来する本当の「境界人」にで遭遇する。