表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界帰還書紀  作者: 空花 ハルル
別の異世界
7/62

戦場−2

3分後・・・

「作戦を開始する。準備はできてるか、蒼?」

「もちろん。今度こそ、ついていくよ。」

「それじゃあ、行くぞ!」

サンダーがそう言うと、蒼は刀を4本を飛ばし、先制攻撃を始めた。

その2秒後、サンダーが敵に向かって、突撃するが。

同時に、敵は剣の盾を出現させて、蒼の攻撃を防いでいた。

サンダーは、防いだ瞬間を狙い、雷の力が宿った球を一直線に発射した。

「よし、ここまでは狙い通り!」

剣の盾は、蒼の刀により、ヒビが入り、今にも割れそうだ。

敵は、雷球を剣で受けたが、なかなか受け流せずにいるようだ。

「この程度か・・・」

少しずつ雷球を押し返し始めた。

「蒼!今だ!」

木陰を利用し、敵の後ろに回っていた蒼は、サンダーの合図と共に敵に向かって突っ込む。

そして、敵に向かって一気に下から刀を振り上げた。

「よし、これで大きなダメージを負わせることはできる!」

サンダーは、息を切らしながらも嬉しそうに言った。



5分前・・。

蒼とサンダーは木陰に隠れ、作戦を練っているところだった。

「まず、敵のことを分析してみるか」

冷静になったサンダーが賢そうに話し始めた。

「サンダー以上のスピードと反射神経、そして、オレ以上の剣技と能力の汎用性。どれを取っても勝ち目が無いように思えるけど・・(サンダーがそう言うんだ)。何か、隙があるはず。」

蒼は目を閉じ、敵が見せてきた攻撃の全てを振り返る。

「・・オレたちのどちらか片方に集中させれば、片方の手が空く。そして、その隙を後ろから攻撃を仕掛ける。というのは、どうだ?」

「ひとつ、忘れている。敵は地中から剣を生やして攻撃を防ぐことができる。その剣の盾をなんとかしな  いといけない」

「じゃあ・・どうすれば?」

再び蒼は目をつむり腕組みをしながら、再び思考を巡らせる。

そして、蒼が出した答えは。

「壊してしまえば、いいのでは」という安直なものだ。

「なるほどな・・蒼!何本までなら、同時に刀を出せる?」

「頑張って、4本くらいだけど・・・」

蒼はサンダーの思考に追いつけず、話を合わせるしかなかった。

「ギリギリだが、いけるはずだ。さっき見てたが、蒼が飛ばした2本の刀を防いだ盾に少しヒビが、入ってたような気がした。なら、4本もぶつければ、破壊できる!」

「り、理解したよ。つまり、オレが揺動と思わせておきながら、メインに変わる。ということだな」

蒼は、なんとなく自分の頭で整理したことを言ってみた。

「正解!それじゃあ、もう実行に移すが・・準備できてるか?イメージトレーニングをするなら、今のうちだぞ。」

サンダーは準備万端のようで、刀を取り出して、いつでも突撃できる体制に入っている。

「(ふう、よかった。合ってて。・・ていうか、何か立場逆転してないか)も、もちろん!」

蒼は、いつの間にかサンダーの冷静さに、飲み込まれて、立場が入れ替わってしまっていた。



蒼は敵めがけて、下から刀を振り上げた。

敵は蒼のことを見ると、ニッ、と不敵な笑みを浮かべた。

「良い連携だな!だが・・・」

敵は、黒い球体を出現させると、その中からもう一本の剣を取り出した。

そして、瞬時に、蒼の攻撃を受け、押し返してきた。

「えっ!」

サンダーは、その一瞬の出来事を理解できずに呆然としていた。

「作戦としては良いが・・・私が、二刀流であることも考慮すべきだな。目で見たことだけが全てではないのだ。・・・んっ?」

3人が戦闘を繰り広げているうちに、敵か味方かは分からないが、誰か2人の声が近づいてきているのが聞こえた。

「こちらの戦闘に介入されると面倒だな。3分あれば、十分だな。・・・速攻でお前ら二人を片付ける!」

敵は8本の剣を出現させると、自身の周りにまとわりつかせた。そして、まず、サンダーのところ一直線に向かって行った。

サンダーは、とっさに白虎の力を解放させると、敵の上空を瞬時に飛び越えた。敵は、真上に来た瞬間を狙い、まとわりつかせた剣の内の4本が刺そうと準備しているのが、蒼には見えた。

蒼は、再び4本の刀をサンダーの真下に目がけて、飛ばした。蒼と敵が飛ばした刀と剣はぶつかり合い地面に落下した。

敵を飛び越えたサンダーは、着地の瞬間に尻尾を地面に叩きつけた。

すると、地面が敵の方に凍りだした。

敵は、フンッ、と鼻を鳴らすと、氷は、足元に来る直前に高くジャンプして、避けられてしまった。

と蒼は思っていた。

しかし、サンダーはニヤリと笑い、手を握りしめた。

その瞬間、敵の真下の地面から大きな氷塊が生えてきた。

その氷塊は敵まで届き、敵の足を固定した。

「よし!いくぞ、蒼!」

「おう!」

だが、敵は残りの4本の刀の内、2本を回転させた。そして、氷塊は砕かれてしまった。

「こんなもので動きを止めれると、思ったのか」

敵が氷塊を砕くのに使った2本は刃こぼれし、地面に落下し、消滅してしまったみたいだ。残っているのは、2本。

「くそっ!後、少しだったのに!・・・あれっ」

蒼が敵の方を見ると、敵の周りにあった2本の剣が消えていた。蒼もサンダーも辺りを見回すが、どこにも気配を感じ取れない。

「下を見たらどうだ!」

蒼とサンダーが下を見る暇もなく、地面から剣が飛び出してきた。

そして、二人は背中にかなりの傷を負わせられた。

サンダーは、その痛みに耐えかねたのか、その場に倒れてしまったようだ。

「サンダー!くそっ!このままじゃ・・オレも・・・」

蒼もサンダーと同様に意識が遠くなっていった。敵が蒼に近づいてくるのが見える。

(とどめでも刺すのだろうか)と蒼がそう覚悟を決めた。

蒼の前に立った。

「私の名前をは、ネオン、だ!また、いつか、戦うことになるだろう。覚えておくと良い!」

と敵は言い残した。

その次の瞬間には、蒼は敵に首筋を叩かれ、気絶してしまっていた。

「フンッ。1秒オーバーか。」

ネオンは、剣を虚空にしまうと、そう言った。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ