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異世界にチートは存在しない  作者: アスタリスク
2/10

ステータス

 目が覚めると、別に某名探偵のように体が縮んでいたわけではない。ただ何も見えなかった。

 いや、違う。視界が虹色に染まり揺れている。治まったと思うとそこには中世ヨーロッパのような街並みが並んでいた。俺は実際に中世ヨーロッパの景観を見たわけではないがなんとなく転生した後の世界という感じがする。


 「邪魔だ!道の真ん中で突っ立ってんじゃねえよ!」

 いきなり後ろから大きな声が聞こえたので振り返ると屈強な男が俺を睨みつけながら言ってきた。

その時気づいたが後ろには大きな、と言っても3mほどの門があった。その門が光るたびに人が出てくることをみるとどうやらこの門はいわゆる転移問のようだ。

 そりゃあ転移門の前に棒立ちになってたら邪魔だわな。

 俺はその男に素直に謝り道の端に寄った。

 しかしどうしようか。まずはステータスでも確認するかな。でもどうすればいいんだ?試しに念じてみるか。

 (ステータス...オープン)

 とりあえずそう念じてみると、


「管理者へリクエストを送信しました。」

「リクエストが許可されました。」

「ステータスを表示します。」

「管理者へのアクセスが検知されたため存在値が奪われます。」

「存在値の減少を検知されたため代償を払って存在値を戻します。」


 立て続けに幾つもの声が頭に響いた。その意味を考える間もなく、



剣崎早渡ケンザキハヤト18歳 Male 人間 lv1

Str 1(+0)

Agi 1(+0)

Vit 1(+0)

Dex 1(+0)

Int 1(+1)

Luk 1(+0)

スキル

・公用語理解lv MAX

状態

・代償lv 1

・混乱 0.35

・存在値 1.00



 特に情報はない。

 しかし状態の欄の代償は気になるな。さっきステータスをあけたときに流れたメッセージで言われたことだと思うが...気にしていても仕方ないな。

 問題は攻撃手段がないことだ。どうするべきか。

 ステータスの画面も念じると獲得できたからスキルも獲得できるのかもしれない。できるだけ強い能力にするか。よし、時空魔法にしよう。

 (時空魔法を覚えたい!)

 「管理者へリクエストを送信しました。」

 「リクエストが却下されました。」

 

 むぅ、やはり強すぎる能力はダメだったか。なら剣術にしよう。

 

「管理者へリクエストを送信しました。」

 「リクエストが許可されました。」

 「剣術lv1を獲得しました。」

 「管理者へのアクセスが検知されたため存在値が奪われます。」

 「存在値の減少を検知されたため代償を払って存在値を戻します。」


 よし、剣術を覚えれた。しかし代償とやらが怖いのでこのあたりで一旦止めておこう。


剣崎早渡ケンザキハヤト18歳 Male 人間 lv2

Str 1(+0)

Agi 1(+0)

Vit 1(+0)

Dex 1(+0)

Int 1(+1)

Luk 1(+0)

スキル

・公用語理解lv MAX

・剣術lv1

状態

・代償lv 2

・混乱 0.29

・存在値 1.00


 さて、これからどうするか。テンプレ的には冒険者ギルドやクランなどと呼ばれている場所に行くべきだな。

 人波の向かうほうへ行けばそういった場所に着くと思ったのでさっき俺を睨みつけてきた男が向かったほうへ歩いて行った。

 あまりの人の多さに何度もぶつかりそうになりながらたどり着いたのはいかにも冒険者ギルド、という雰囲気の建物だった。冒険者風の人が何人も入っていく所をみるとまちがいないようだ。


 早速中に入ってみると多くの人でにぎわっていた。中には昼間から酒を飲んでいる人もいる。受付のようなところへ行くと制服を着た金髪の綺麗な女性がいた。


 「冒険者ギルドユグド中央支部へようこそ、本日はどのようなご用件でしょうか。」

 綺麗なソプラノでそう尋ねられた。この都市の名前はユグドというようだ。


 「えっと...冒険者登録を...」

 「新規の冒険者登録ですね、冒険者についての説明は必要でしょうか。」

 「はい、お願いします。」


 正直冒険者ギルドについてどころか何も知らないので何よりも情報が欲しかったのでそう答えたのだが、なんだか受付の方が変な顔をしている。なにかしてしまっただろうか。


 「どうかしましたか?」

 「あ、いえ、説明を始めますね。少し長くなりそうなので移動しましょう。奥の面談室Bでお待ちください。」

 そういって受付嬢は他の人に業務の引継ぎを頼んでいる。その間に俺は言われた通りの場所に移動することにした。


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