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異世界にチートは存在しない  作者: アスタリスク
10/10

第10話 能力確認

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 ワイバーン。

 真核生物動物界脊椎動物門幻獣網龍目飛竜科飛竜属wyvern

竜種の中では戦闘力こそ最弱の部類だが空中を高速で動き回る性質は初心者には非常に厄介で毎年数十人の犠牲者が出る。主食は動物の肉で植物も食す。3〜4体の群れで行動することが多いがたまに単独の個体が見つかることもある。そういった個体は「はぐれ」と呼ばれ、群れを追放されたか突出した実力と知能を持っており自分から群れを抜けた個体だと言われている。そのため基本的に「はぐれ」には近づかないほうが良いとされる。

 年に数回ある産卵期では母親はしばらく孤立するがこれは「はぐれ」とは呼ばない。母竜は気性が荒いため間違っても攻撃したり子供に近づいてはならない。


「はぁ〜…大丈夫なのか、これ。」

 村についた翌日の朝。男女で小屋を分けたので小屋にいるのは俺一人だ。

 俺はギルドで読んだモンスター図鑑にあるワイバーンについての説明を思い出してため息をついた。


 間違っても母竜に手を出しちゃいけないって書いてあるのに俺たちはその母竜を討伐しなければならない。なるほど、複数人限定での依頼になるわけだ。


 「とりあえず今のステータスを確認しておくか。」



剣崎早渡ケンザキハヤト18歳 Male 人間 lv5

Str 4(+0)

Agi 15(+0)

Vit 2(+0)

Dex 2(+0)

Int 2(+1)

Luk 1(+0)

スキル

・公用語理解lv MAX

・剣術lv2

・神速lv2

・疲労軽減lv1

・鑑定lv1

状態

・代償lv 4

・混乱 0.23

・存在値 1.00



 村に来るまでの道中で何体かのモンスターを倒したためレベルが上がっている。

 しかし相変わらずステータスの上がり方は渋い。Agi(敏捷性)だけは高くなっているがこれは【神速】スキルによるもので効果での上昇値を抜けばAgiも3と他とそれほど変わらない。


 そうだ、自分自身を鑑定するとどうなるんだろう。今まではスキルは鑑定したことがあったが、自分そのものを鑑定したことがなかった。



「よしっ、【鑑定】!」



剣崎早渡ケンザキハヤト 18歳 Male Human Level5


Potential

Str B

Agi C

Vit D

Dex D

Int D

Luk E


Skill Slot〈12〉

Job〈Unemployed〉

逾槭蜉隴キ〈蝨ー逅蛯崎ヲウ閠・繧サ繧ォ繧、縺ョ驕コ蠢〉

condition

・逾槭菴ソ蠕

・逶」隕門ッセ雎

・Reincarnated

・陞蘗驗$騾セ讒ュ闖エSo陟



 …鑑定ではその人の潜在能力が見れるようだ。しかしすべて英語で書かれており非常に読みにくい。

 さらに、後半は文字化けして読めなくなっている。この部分を鑑定しようとしても「権限が足りません。」というメッセージがあるのみ。内容は気になるが今は見れないので潔く諦めるか。


 どうやらStrの潜在能力は高いようだ。反対にLukは低い。

 この潜在能力はレベルアップ時のステータスの上がり幅に関係しているようだ。

 

しかし、これがAまでなのか、はたまたSやSSなどまであるかもわからない。仮にSまでだとしたら俺の潜在能力って低いのではないだろうか。

 前世で読んだラノベに当てはめるならギルドに居るモブ冒険者並みの低さだと思う。



 自分の潜在能力の低さを見て、やはり俺はチート能力もない一般人なんだと痛感した。



 装備に着替え、討伐に向かう準備を終えて小屋から出た俺はすでに外に出て準備運動をしているシャルロットとローズを見つけた。


 「おはよう、ふたりとも。」

 「おはよう!」

 「おはよう」


 ふたりとも元気そうだ。

 今日は朝からワイバーン討伐に向かうことになっている。


 「ワイバーンってどうやって倒すんだ?」

 「そりゃあ魔法でばーん!ってやればいいのよ!」

 「あいつらにシャルロットの生半可な魔法が効くわけ無いだろ。」

 「誰が半端な魔法使いですって!」

 「だってそうだろ、シャルロットはワイバーンを魔法で落とせるのか。」

 「もちろんよ!」


 無理だと思うな…


 「まあまあ、ふたりとも落ち着いて。シャルロットが魔法で牽制してローズが…ローズって何ができるの?」


 よく考えたら村に来る道中でも俺とシャルロットが戦闘していたからローズの戦闘を知らない。


 「私は回復魔法が使える。他にも相手の能力を下げる妨害魔法デバフや味方の能力を上げる補助魔法バフが使える。」


 なるほど、ローズは支援サポート向きだということか。


 「なら、ローズは俺たちにバフをかけたり相手にデバフをかけたりしてくれ。多分回復魔法は使わないと思う。」

 「攻撃を喰らわないということか?随分と余裕だな。」

 「いや、俺は防御力がないからワイバーンの攻撃を一つでももらうと致命傷になるんじゃないかな。だから回復魔法はいらないと思うよ。」


 なんといっても防御力2だからな。

 前世と大して変わらない防御力だ。

 ワイバーンの攻撃を見たことはないが、前世で見たドラゴンのような攻撃だとしよう。

 腕はおそらく人一人分以上はあるだろう。ドラゴンの腕を約100kgだとすると薙ぎ払っただけで車と軽乗用車と衝突するようなものだ。


 「なるほど、ハヤトはワイバーンの攻撃をすべて避けるつもりなのか。」

 「ああ、そうだな。ある程度の擦り傷とかは仕方ないけどな。」

 「そうか、ならハヤトの言う通りにしよう。シャルロットもそれでいいんだな?」

 「うんっ!私はハヤトが守ってくれるから大丈夫!」

 そう言われると絶対に怪我一つ負わせてはいけないという自負が生まれる。


 「じゃあ、出発しよう。」

 「隊列は直線状で前からハヤト、シャルロット、私でいいだろう。」

 そう言って俺たちは村を出発してワイバーンの住処すみかを探しに森へ向かった。


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