座敷童子ではなく……
俺の夢。それは他人からしたら一般的過ぎてショボい夢だと思うだろうが、俺にとっては希望に満ち溢れた未来が待っているであろう至極の夢。それ即ち、一人暮らしである。
毎日毎日あれこれしろと、何かとあっては小言を言って俺をこき使ってくる、血の繋がりのない身内。正直スローライフが一押しと考えている身としては、その急かされる日常は性に合わなかった。
だからこそ、高校生になって志望した。俺に一人暮らしさせてくださいと。
その要望は意外なことにOKを貰えた。俺の意見など聞く耳持たずが名称である形だけの義理の親のはずなのに、逆に裏がありそうだと疑っていたが、このチャンスを見す見す逃すわけにもいかなかったので便乗した。
そして今日、希望溢れる我が家へと初めて足を運び、ついに人里離れたその場所に到着した。
「……そういうことかぁ」
瞳をキラキラさせて辿り着くと、その輝きは一世の夢の如く消滅し、その代わりにキラキラした淡い雫が俺の目からほろりと零れ落ちた。
『無料で住める一軒家を提供してやる』と、俺はそんな虫の良い話を信じてしまっていた。そして今になってその言葉は信じるべきじゃなかったと心から反省した。
平成ボーイの俺とは相反する、昭和感溢れる小さめの屋敷。外装は見るからにボロッボロで、屋根も障子も節穴だらけ。まるでお化け屋敷のような家だ。
つまりはそういうことだ。無料だった理由は、既に家として成立していない廃墟だったわけだ。
義理とは言え、息子をこんな所に放り込むなんて、母親としてどうなんだろうか。もしやあの人は人の形をした外道悪鬼だったりするのだろうか。
ちなみに俺の私物は、必要最低限の物だけ取り揃えて持って来た。わざわざ家から荷車を引いて移動し、ここまで亀の歩みでやって来たのだ。
元々ド田舎だから車なんてないし、移動手段が徒歩しかないからしょうがないんだろうけど、この仕打ちは余りにも酷だ。
何にしても、今ここで決めなければならない。このボロ屋敷で一人暮らしするか、馬車馬のように扱き使われる日々に戻るか。
「……いやいや愚問でしょ」
あの日々に戻る? 論外だ、それは絶対にない。むしろ戻ってたまるかと意地を張ってしまう俺がいるくらいだ。
休日なんて決まって一日中家の手伝いさせられるし、のんびり屋の俺としては冗談話じゃ決して済まない。家がブラック企業だなんて世間じゃ聞いたこともない。
きっとあの人はこの家を見た俺が帰ってくるものだと思っているんだろうが……阿呆め、そう思い通りに動くとでも? 醜い手の平の上で踊り続けるとでも?
むしろ俄然やる気出てきたよ。この弥白、高らかに声を上げて宣言しようではないか。
「俺はここでのんびりスローライフを決め込んでみじぇ……」
思いっ切り噛んだけど、実際に意気込むとモチベーションが上がってくる。住めば都なんて諺がある世の中なんだし、ここも少し綺麗に掃除でもしたら少しは見栄えが良くなるだろう。
外はすっかり真っ暗だし、明かりもないから足元危ないだろうけど、こう見えて俺は家事全般に優れた万能人間。例え視界に疎くなる夜であろうが、寝る間も惜しんでこのミニ屋敷をビフォーアフターさせてみせようではないか。
というわけで、私物が詰まったマイ荷車を漁り、我が相棒である箒、塵取り、その他諸々を取り出した。
ここまで来るのに死に目並みの体力を使ったばかり。無論、今にも息絶えそうなくらいに身体が重く、うとうとと眠気が迫り寄って来ている。
しかしそれでも俺は掃除をする。全てはのんびり一人暮らしを満喫するために。睡魔も疲労も知ったことか。
「…………あり?」
まずは中を一通り見て回ろう。そう思って玄関の戸を開けてみたのだが、その景色は予想外かつ奇怪なものだった。
外装が酷いものなのは確かだけど、その中身は意外と綺麗なものだった。まるで誰かがまだ居座ってますよ感がするくらいに。
ただ、こんなド田舎の隅っこにある家に人が居るとかまずありえないって話だ。勿論、俺は例外として。
靴を脱いで中に上がり込み、長い廊下を歩いていく。
やはり屋敷の内側から見た襖は綺麗なままで、外から見える襖とは全く大違いの光景だった。
でもおかしいなぁ? 外から見えてた穴あき襖が家の中から見たら綺麗だなんて、もしかして幻覚でも見せられてたりするのだろうか。
……って、馬鹿なこと考えてる暇もないか。まずは一通り中を見回ってみよう。もしかしたらこれまた予想外のホームレスがいるかもしれないし。
各部屋を見回りながら奥へ奥へと歩いていく。ギィギィと軋む床の音が不安要素だが、やはり中は何処までもほぼ綺麗なままだ。
だが、その“不可解な声”を聞いた瞬間、俺の身は自然と強張った。
「ほおぉぉぉ……」
一番奥にあった部屋。何故かそこだけ明かりが付いていて、更には人の声のようなものが聞こえてきた。
まさか本当にホームレスが住み着いていたと? しかも電気まで通っているこの屋敷に驚きだ。
ちょいちょい勘弁してくださいよ。いくら物件外の物件とは言え、ここは今日から正式に俺の家になるんだ。悪いが早々に立ち退いてもらうことにしよう。むっさいホームレスおじさんと一つ屋根の下とかゲロ吐きそうだし。というかもう吐いてるし。
身を隠す気もなく、口元を拭いた後にぴしゃりと音を立てて障子を開いた。
「なぬっ?」
そしてそこに居たのは――またまた予想外にも、可愛らしい女の子だった。
全身真っ白の着物を来た黒い長髪の少女。まるでお人形さんのような印象を見受ける。何故こんな寂れた場所にこんな少女が?
いや……というかそれよりもだ。
「ほおぉぉぉ……」
何故彼女はプラスチックのコップの数々を山形に積んでは、一つにまとめる動作を繰り返しているんだろうか?
なんだったっけあれ、昔凄く流行ってたやつだったような……。タイムアタックとかも大会でやってて、結構人気のあった遊び道具だったのを覚えている。俺は全く手を付けてなかったけど。
……って、そんなことはどうでもいい。
「ちょい、こんなところで何をしてるんだ少女さんよ」
「ほおぉぉぉ……ぬっ?」
巧妙な手捌きで一連の動作を繰り返していると、俺の呼び掛けに気付いた少女が手を止めて、こちらに振り向いた。
「…………」
少女の返事をただジッと待ち、暫しの沈黙が流れる。少女は無表情のまま、じぃ〜っと俺の顔を窺っている。
「……七十点ってところかの」
意味深な点数を付けられた。もしや顔立ちの点数的な? やだ、意外と高得点で照れるやん。
「ふむ……良い肌付きじゃなお主。ニキビの一つもない。肌荒れテストは合格ラインじゃ」
違った、肌艶を見定められてるだけだった。
でもまぁ、肌が綺麗なのは当然だ。そんじゃそこらの女性よりは美容に気を遣っているのだから、都会に行けばスカウトされてもおかしく――いや、これは自惚れか。そんな自分がとても恥ずかしい。
「初対面ですることなのそれ? 何故に肌ツヤの確認? というか君は誰?」
「一度に三つも質問するでない、我は聖徳太子ではないのじゃ。重要な点だけ問え」
「……君誰?」
「うむ、極端な短縮振りに関心関心。ほほほっ」
奇妙な少女がころころと笑うと、ゆっくりと立ち上がって自分の胸に手を当てた。
「我はこの座敷の主じゃ。キサナと呼ぶが良い」
「そんな……ホームレスの主だなんて……その歳で可哀想に……」
「誰がホームレスの主じゃ。この座敷は家として今も現役であるし、我は立派な妖怪じゃ。お主とは年の功が違うわ」
……妖怪? 今妖怪と言ったかこの少女?
「あぁ……“ここも”そうなんだね」
「ほぅ? その口振りだと、妖怪と対面するのは初めてではないな?」
「うん、まぁそうなるかなぁ」
何の宿命なのか、俺は生まれつき霊感が馬鹿みたいに強い体質だった。そのせいで前まで住んでいた家には何匹――もとい何人かの妖怪が住み着いていた。無論、俺について来てそのまま住み着いた形だ。
世間じゃそういう類いの存在は気味が悪いと言われているが、実際に彼、彼女らと接して来た俺だから分かる。少なくとも、妖怪や幽霊は悪霊ばかりじゃない。
俺の家に住んでいた奴らはそうだった。むしろ俺なんて毎日のように皆と遊んでいたくらいだ。
特に、妹や姉のように接していた妖怪達もいて、あの頃はどれだけ可愛がり、可愛がられていただろうか……。
家を出て行く時は散々皆に泣き付かれたけど、俺は俺の夢を優先して心を鬼にし、背を向けたまま出て行った。漢は背中で語るってやつだ。哀愁しか漂ってなかっただろうけど。
そんなこんながあって、俺は妖怪にかなり面識があった。なのでこうして妖怪と面を合わせても、全くビビらずに接することができるわけだ。
むしろ妖怪達より人間の方が怖いと思ってるくらいなので、実際妖怪達と接してる方が気が楽だったりする。
「で、一応聞いておくけど、君は何の妖怪なの?」
「我か? 我は気高き座敷荒じゃ」
「へぇ、そうなんだ。初めて見たよ座敷童子……うん? 荒らし?」
「座敷童子ではないぞ。我は座敷荒じゃ。どうじゃ? 凄いじゃろう? 今時感に溢れてるじゃろう?」
「いや今時かどうなのかは知らないけどさ……」
妖怪図鑑を読むのが趣味の一つである俺だから分かるが、座敷荒なんて聞いたこともない。
何、荒らしって? 凄い荒々しい危険な香りがぷんぷんするんだけど。
「妖怪には詳しい方だけど、座敷荒なんて聞いたこともないなぁ」
「当然じゃ。ほれ、ラノベの異世界系物とかで固有魔法とかあるじゃろう? 我はあれの妖怪バージョンみたいな感じじゃ」
「例えが全然妖怪らしくないんだけど。分かりやすいけどさ」
「むっ、心外じゃな。他は知らんが、我は今時の妖怪なのじゃ。渋谷でシースーを手にパーリーピーポーも望むところのヤング妖怪なんじゃぞ。ヤングと言っても歳はアレじゃが……」
妖怪も人間と同じで時代の流れに乗っているのだから、流行物の知識があるのは不自然じゃない。けれど、やっぱり妖怪がカタカナの発言をすると違和感を覚える。長年の偏見なんだろうなぁこれって。
「肝心なこと聞くけど、座敷荒の君はどんな特徴があるの?」
「フッフッフッ……ついに聞いてしまったかそれを。良いのか? 言っても良いのか? きっと驚き余りに腰抜かすかもしれぬぞ?」
意味深に笑ってドヤ顔しながら胸を張る座敷荒。
この少女、俺と馬が合いそうだ。そういうノリは大好物なものだから。
「フッ……そこは安心したまえよ。俺はこう見えて様々な妖怪と接して来た。その経験を踏まえれば、君がどんな能力だろうと冷静さを貫き通して進ぜよう」
「ほぅ、その意気や良し。なかなか見所があるようじゃのぅお主」
「寄せやい、照れるだろっ」
そこで俺が照れの反応を見せた影響か、座敷荒――キサナは口に手を当ててそっぽ向いた。ぷるぷると震えているところを見ると、きっと笑いを堪えているんだろう。
そして笑いを耐え抜いたキサナは、こほんと咳を立ててから奇妙なポーズを取った。
「ならば教えて進ぜよう。座敷荒とは、周りに幸せを施すという座敷童子と同じ特性を持ち合わせているが、逆に周りに不幸を施すという裏の能力も使える斬新妖怪なのじゃ」
「ふむふむ。つまり君の匙加減次第で、相手を幸にも不幸にもできるってわけか」
「そういうことじゃ。と言っても、我はそれを自在にコントロールできないのじゃが」
「うん? どういうこと?」
「うむ。言ってしまうと、相手に幸か不幸かを施すのは、我の感情で左右されるんじゃよ」
つまりキサナの話を踏まえて説明すると、例えばキサナの機嫌がかなり良い時だった場合は、周りに幸福を齎す。逆に機嫌が悪ければ周りに不幸を齎すってわけだ。確かに斬新と言われれば斬新な妖怪かもしれない。
「周りを幸せにすれば不幸にもする。正しくそれは、ドタバタを引き起こすトリガーとなる。だから“荒れ”なのじゃ」
「なるほど理解したよ。へぇ〜、妖怪にも希少種って存在するんだね」
「ほほほっ、感心したか? つまり、そんなレア妖怪と出会えたお主はラッキーというわけじゃ。我は妖怪レア度でも最上級じゃからの。所謂、ポ◯モンで言うミ◯ウと言ったところか」
「それはそれは、至極光栄でございます」
深々と頭を下げると、キサナは「うむ」と大変機嫌良さそうに頷いていた。
「それで話を原点に戻させてもらうが……お主、ここに何しに来たんじゃ? 夏の定番の心霊スポット巡りか?」
「んや、違うよ。実は俺、今日からここに住むことになったんだよね」
「なぬっ、ここに住み着くとな? それはまた唐突な話じゃの」
「それ自分でも思うよ。というわけで、今日から俺がこの家の主になるわけさ」
「なるほど……世代交代とは、前触れも無くやって来るものなのじゃな。なら元主の我は厄介払いとなるわけか?」
「ん〜、ホームレスのおっさんだったら問答無用で叩き出してたけど、妖怪の元主なら別に良いよ。キサナとなら気が合うし、問題ないと思う」
「奇遇じゃな。我もお主とはソウルフレンドになれると思っておったぞ」
口で語らずとも……ってか。何それ格好良い。
「でも女の子と二人で一つ屋根の下か……。なんていうか、イケない感じがするね」
「ほほほっ、確かに多少のエロスを感じるの。もしかしたら知らず知らずに一線を越えたり……」
「いやん、キサナったらエッチ」
「ほほほっ、子供は何人作る予定じゃ?」
「そうだなぁ、やっぱり男の子と女の子両方欲しいなぁ……って、何言わせんだよ〜」
「ほほほっ、面白い奴じゃのお主。我はお主が気に入ったぞ」
友情を確かめ合うように硬く握手を交わす俺達。今ここに、霊感少年と希少種妖怪の間に強き絆が結ばれた。
「で、一通り屋敷……もとい、ボロ屋敷内を見て回ったんだけどさ。部屋が結構あるもんだから、何処を俺の部屋にしたら良いか困ってるんだよね」
「ふむ、ならばこの部屋の隣を使うと良い。我の部屋はここじゃから、隣ならいつでもすぐに駆け付けられるしの」
「そっか、分かった。それじゃ先に荷物持ってくるよ」
「荷物があるのか。ならば我も手伝おう」
「ん、助かるよ」
そうして俺達はキサナの部屋を出て玄関の方へと向かい、私物が詰まった荷車をキサナにドーンと見せ付けた。
「ほぅ……ほぅほぅほぅ……これはこれは……」
最低限必要な家具がメインだが、キサナはサブの私物を見て瞳を輝かせていた。言うことは今時でも、実際に今時の物を見るのは初めてなんだろう。
「我知っとるぞ、これはPSフェ〜というゲーム機じゃ。それにこれは扇風機。後これは漫画。それとこれは――」
「うんうん、興味を示すのは無理も無いけど、今は運ぶのを手伝ってよ。後でいくらでも見て触って良いからさ」
「そうか。ならそうするとしようかの」
もしキサナが犬だったら、尻尾をバタつかせていることだろう。
そんなウキウキした様子のまま、後ろから荷車を押してもらい、俺の部屋の前の外まで移動した。
中へと続く障子を開けて、先に重い物をメインに部屋の座敷へと運んで行く。
腕の力は人並み外れていると自負しているので、箪笥やテレビを運ぶのは容易なことだった。
部屋は思っていたよりも広くて、物を設置するのも困ることはなかった。軽めの物を運ぶのだけキサナにも手伝って貰い、全て運び終えた時には既に日が見え出していた。
「あ〜、終わった〜。もう無理、もう流石に動けない。徹夜作業の労働なんて初めてだよ」
「我も久し振りに動き回ったせいで、かなり疲れてしまったぞ」
畳の上に仰向けに倒れて天井を仰ぐ。
大分寂れてはいるが、どうにか修理を施せば問題ないだろう。雨漏りは勘弁願いたいし、少し休んだら早め早めに行動に移そう。
「……そういえばさ、一つ気になることがあるんだけど」
「ぬっ? なんじゃ?」
「この屋敷ってさ、外から見たらボロッボロでしょ? でも中から見ると穴が開いた障子とか何ともなくなってるし、どういう仕組みなのあれ?」
「あぁ、あれは我の知り合いに頼んでやってもらったのじゃ。主に人避けを目的とした霊力による改装ってところかの」
要は、わざと座敷の見た目をボロッボロにして、いかにも何かが出そうな雰囲気を表現したというわけか。それならあまり人も近付かないだろうし、比較的平和というわけだ。何でもありだなぁ霊力って。
「でも俺みたいな例外もたまにやって来たりするんじゃないの?」
「いや、少なくとも我がここで出会った人間はお主が初めてじゃ。只でさえここは人里から離れているからの」
「学校に着くのがここから歩いて一時間だからねぇ。自分で言うのもなんだけど、俺って思っていたより物好きなのかも」
「ほほほっ、そうじゃろうな。我はお主のそういうところを気に入ったのじゃから」
「そりゃ嬉しいことで。でも俺もキサナの性格好きだよ」
「ほほぅ? お主、もしや我に惚れたな?」
「うん、惚れた惚れた。なのでキサナの処女は俺が貰い受けます」
「いやん、お主ったらエッチなんじゃから〜。男は皆獣とはよく言ったものじゃの」
「はははっ、否定しきれないや」
冗談を言い合いながら笑い合う。やっぱり妖怪と一緒に過ごすのは楽しいものだ。どっかの扱き使い魔と一緒にいるとじゃ大違いだ。
「むっ、そう言えば今更なんじゃが、我はまだお主の名前を聞いていなかったぞ」
「あぁ、そういや言ってなかったね。俺は弥白。好きなように呼んでくれて良いよ」
「ふむ……ならば親しみを込めてシロと呼ぼう。我はワンコがお好みなんじゃ。本当は猫派じゃがの」
「はははっ、そっかそっか。そんじゃま、改めまして……」
むくりと身体を起こして胡座をかき、隣に寝転がるキサナに向けて気さくに笑い掛けた。
「今後とも宜しく頼むよ、座敷荒殿」
「うむ、苦しゅうないぞ主様。ところで初夜はいつにしようかの?」
こうして、俺の憧れ一人暮らし+煩悩丸出し妖怪のオプション付きのいやらしい日常が始まった。