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プロローグ
僕の通っている学校には、一つの噂があった。
それは10月31日、いわゆるハロウィンに学校裏へ行くと
カボチャ頭の男が女の子をお菓子で騙して、異世界へ連れ去ってきまうとの事。
まあ、この話はきっと誰かの捏造で、確かめに行った人もいないのだけれど。
噂なんて信じないのだ。
「…じゃあ、何で僕は今学校裏にいるんだろう」
自分の疑問を自分に問いかけてどうする。
僕だって知らない、無意識に教室から学校裏へと足が動いたのだ。全部無意識で、無意識に靴だって履いた。
無意識って怖いね。