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狭間の話

 鶫が編み物をしていると、妹の希秋に外に連れ出された。突然人の気配が消えたという。家の中や近所中を歩き回っても、人っ子一人すれ違わない。農作業のスコップを地面に突き立てて暫らく影を観察していたが、微塵も動かなかった。

 長姉は色々と考えを巡らせている様子だったので、希秋は邪魔にならないように、そして自分も何かできる事はないかと考え――思いついた。

 スコップを引き抜き、穴を掘り出す。発想の転換、地上にヒントがないなら地下を調べてみよう。ザクザクと適当に掘り進めていると、友人一家が世話をしている庭園の一部が見えた。鶫を引っ張ってきて、そこを穴へ入ると、緊迫した様相で話し込んでいる家族や友人、村の大人達と目が合った。

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