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プロローグ

日本史の成績が伸びない・・・。小論文、作文を書ける語彙力がない・・・。どうしようか・・・。

そうだ!日本史を題材にした小説を書こう!

と考えて書き始めた小説です。

この小説を読んだだけで日本史の流れを理解できる!と言われるような作品を目指して書いていきます。

ー無益な争い、革命、戦争

約40万年前、人類が誕生してから現代まで、我々人類は多くの過ちを犯しながらも、歴史を紡いできた。

しかし、ほとんどの人間は知らないだろう。私たちが歩んできた歴史を作ったのは、今があるのは、日本の「四代名家」によるものであることを・・・






肌寒くなってきた秋のはじめ、俺はある町の片隅にある豪邸に来ていた。

目的は、世界的に有名な研究者の護衛。


「本当に、大丈夫なんでしょうか・・・」


部屋の隅で怯えているこの男は「乾 倫太郎」

数年前、時間に関する重要なエネルギーを発表したことで、世界中の注目を集めた人物だ。

しかし、世界的に有名になったことで、命を狙われるようになったのだ。

そこで、俺が駆り出されたというわけだ。


「大丈夫ですよ。僕がいる限り、あなたには傷一つつけさせません」


「でも、あなたはまだ高校生くらいですよね?護衛の一族、菜乃花家から来た子だから、心配してるわけではないんですけど・・・」


心配してないならそんなこと言わないだろ。と心の中でつっこみつつ、言葉を返す。


「安心してください。これでも、僕は数々の任務をこなしてきています。」


乾が心配するのも当たり前だ。

自分の命を高校生に預けることになるというのは、普通に考えてありえないことだろう。

というか、なぜ高校生が世界的な研究者の護衛をしているのか。

その理由は、俺の家系にある。


俺の一族「菜乃花」家は、四代名家のひとつであり、代々歴史を守る「守護」の役目を全うしてきた。

歴史を変える可能性があるものを守り、正しい歴史に導くことが役目である我々の一族は、子供の頃から厳しい修行を行い、実践(護衛など)で経験を積んでいく。

四代名家であることは我々しか知らないことなので、この男からしたら俺はただの高校生にすぎない。

ただ、俺も現場に出てからの8年間で多くの経験を積んできた。

今更、そこらのテロリストや暗殺者に負けはしない。


「僕は部屋の外の見張りをします。あぁ、僕が死なない限りこの部屋に敵が入ってくることはないので安心してください」


そういって、俺は部屋のドアを開けた。

ー刹那

俺の顔にめがけて、剣が振り下ろされる。

ただ、目で追える速さだ。

俺はその攻撃を軽々と避け、男に蹴りを入れると、男は後ずさる。


「思ってたよりも早かったな」


同時に、ドアを閉めておく。


「この奇襲を回避するとは、なかなかやるな。ガキ」


「そりゃどうも」


ゆっくりと、相手から距離をとる。

相手は剣を持っている。その間合いに入らないようにするためだ。

相手が踏み込んできても攻撃が当たらない位置に来たその瞬間。


「死ねっ!」


背後からの攻撃。

もう一人が姿を現したらしい。

俺が後ろを振り向いた瞬間、狙いどうりというかの如く、前にいた男も剣を振ってくる。


「歴史を守ることが、我々の使命だ」


小さい頃から言われ続けてきたこの言葉が、頭の中で木霊する。

ー失敗は、許されない

前後から繰り出される剣をぎりぎりで避け、男の腹部に、強烈な一撃を叩き込む。


「ぐはっ?」


そんな間抜けな声をあげ、男はその場に倒れこむ。

さあ、もう一人。

姿勢を限界まで低くし、攻撃を避けると同時に、男の脛あたりを思いっきり蹴る。

間髪入れず、強烈な一撃。

バサッと、お手本のような音をたて、男は倒れた。どうやら気絶したらしい。

俺はドアを開け、そこで怯えている人物に声をかける。


「乾さん、侵入者は倒しました。これでひとまず安心だと思います。」


「そうですか。しかし、ほかに敵がいるという可能性は...」


「大丈夫です。しばらくは、誰かがあなたを襲いに来ることはありません。」


なぜ、そんなことが言えるのか。

それは、いつか説明するとしよう。


「では、失礼します」


俺はそう言って、男を担いで家を出るのだった。






警察に男どもを引き渡した後、俺は夜風の吹く町中を歩いていた。

しかし、なにやら嫌な雰囲気がする。

どうやら、先ほどから俺を付け回してる奴がいるらしい。


「俺をつけてる奴、姿を現せ。いるのは分かってるんだ」


そう言うと、意外にも謎の人物は姿を現した。


「流石に気づいてるかぁ。ま、そりゃそうだよね。あの四代名家のうちの一つ、菜乃花家だもんね」


「な・・・!?」


ありえない。


菜乃花家は護衛で有名な一族なので、正体がばれているのはよくわかる。

だが、歴史を導く四代名家のひとつであることは自分たち四代名家しか知らないはずなのだ。

それに、こんな奴が四代名家の中にいた覚えもない。


「私の正体を知りたい。って顔だね。でも、教えることはできない」


「・・・目的は」


返答によっては、こいつをここで始末することになるかもしれない。

そう考えながら尋ねると、彼女は一呼吸おいて答えた。


「あなたに、世界の、歴史の、未来の消滅を止めてほしい」


いきなり、謎の女に「世界が消滅するから止めろ」と言われ、はい分かりましたと言える人間が世界に何人いるだろうか。

少なくとも俺はイエスと言える人間ではなかった。


「信じられないな。詳しく説明しろ」


女は急に真面目な表情をし、真剣に語り始めた。


「信じられないかもしれないけど、私は時空に干渉できる能力を持っている。そして、ふと3年先の未来を見たら、世界が消滅していたの。そして過去に行ったら、歴史を守るために戦う一族がいた。それがあなたたち菜乃花家だったってわけ。そこで、この時代の菜乃花家である君に助けを求めに来た」


「話は分かった。だがいくつか疑問がある」


そうだ、今の話には多くの疑問があった。

その質問の回答が納得できるものならば、手伝ってみてもいいかもしれない。

一つずつ、聞いていくとするか。


「そもそも、なぜ世界が消滅なんてしたんだ。原因がわからないと止めようもないだろ」


「どうやら、何者かが過去に行って、その時代の軸となった人物を殺したり、本来起こらなかったはずの事件を起こしているみたいなんだよね。そのせいで、歴史が少しづつ変わっていって、その歴史を正そうとした未来の調和の一族と、それを止めようとした混沌の一族の戦いによって元々荒れていた世界が消滅したって感じ」


「なら、未来に行って四代名家を止めればいいんじゃないのか」


「私に、四代名家を止められる実力はないよ。だから、あなたに力を貸してほしいの」


「ならもう一つ質問だ。なぜお前は時空に干渉することができる」


「それは・・・。私がそういう能力を持った一族に生まれたから」


「そうか」


正直、理解ができない。

時空に干渉できる一族? 知るかよそんなもん。

俺も分かってる風に答えてるけど、この女の回答も謎すぎるし、怪しすぎて仕方がない。

だが、菜乃花の血筋によるものなのか、歴史がおかしくなる可能性が少しでもあるのだとしたら、俺はこの問題を解決しなくてはならないと考えてしまった。


「正直、お前のいうことはまだ完全に信用できていない。だが、俺が過去に行くことで歴史の、世界の消滅を防げるのならば、お前に協力しよう」


「ありがとう」


「これで世界が・・・救われる」


そう言うと同時に、女は手のひらを下に向けた。


「えっ。もう?」


地面に、魔法陣のようなものが形成されていく。


「そうだよ。もう既に、過去で何者かが行動し始めてる」


魔法陣のようなものが、鮮やかに光り輝いた。

体の力がふっと抜ける感覚とともに、意識がだんだんと薄れていく。


「あなたが過去に着いたら、何をすればいいか説明するから」


了解。と心の中で思うと同時に、俺の意識は完全になくなるのだった。

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