3話 強く成長しよう!
目が覚めてから3日。
私は創造主のスキルを確認していた。
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名称:アルド
種族:龍人
Lv1/25
性別:男
種族能力:捕食成長、形態変形、(吸収)、(貯蓄)
ユニークスキル:吸収
スキル:鑑定Lv1、再生Lv1
加護:龍王の寵愛、炎の加護
吸収:あらゆるものを吸収する。
捕食成長:自身が食したものから力を得る。吸収が無いと発動しない。
形態変形:龍、人、戦闘形態の3種の変形が可能。
鑑定:あらゆるものに対して発動でき、ステータスやアイテムなどの効果を可視化できる。
再生:生命力を活性化し自身の傷を塞ぐ。
龍王の寵愛:龍王から他の龍に施す加護。レベルアップ時のステータスの成長率に補正をかける。
炎の加護:炎の神に愛されし者の持つ称号。火属性の攻撃力、火魔術に補正をかける。
龍人:龍神の末裔。長い寿命と強靭さを誇る一族。
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あれ?この子人間じゃなかった……。
このステータスのかっこが付いたスキルは多分本当は種族能力であったはずの吸収と貯蓄だったみたい?
形態変形は便利そう。もしかしたら許可さえ貰えたら私にも適用できるかも。
鑑定はよくお世話になりそうな予感がする。便利だもんね。
加護は……龍王の寵愛は多分この国?の王様のやつだろうし、炎の加護は神様?のお気に入りだからかな?
私はそもそも加護無いと思うけどね。
さて、今のうちに創造主のスキルを弄っておかないと面倒臭くなる。
取り敢えず「捕食成長」は取り込んでおこっと。
………………………………失敗。
なんか完全には取り込めないみたい。仕方ないから捕食の性能だけ残して成長を取り込む。
そうすれば溜まった栄養を成長で消費できるし。
《スキル「吸収」に「成長」が追加されました。》
《「吸収」が強化され「吸収」になりました。》
《強化により恩恵として「再生」が追加されました。》
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名称:無し
種族:能力
吸収
吸収:養分やエネルギーを吸収する。
貯蓄:吸収した養分やエネルギーを蓄える。
成長:養分やエネルギーを消費して身体的な成長を行う。
再生:養分やエネルギーを消費して身体的損傷を治癒する。
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あれ?創造主も持ってるスキル手に入ったけど……なんで?
まぁいいか。もしかしたら私の再生はゲームとかで言う自動回復みたいなものかも。
もっとも私が使えばの話だけれど。
もう少し様子を見ようかな。
※
2年が経った。アルドって名付けられた男の子は今4才。
つまり私は彼が2才の頃に死んで彼のスキルとして救われたんだね。
この2年で沢山のことを創造主と学んだ。
彼ら龍人族の住んでいる国のこと、狩りのこと、毒のある植物のこと、そして……進化について。
この2年間私はとても充実して楽しい生活が送れた。1度も外に出たこともない私には例え庭でもとても広い世界にたどり着いたみたいだった。
そして……
彼ら龍人族はある程度成長すると進化するみたい。
明確な条件は教わらなかった。多分アルド様が幼いことと、己の研鑽の為に教えなかったのでしょう。
創造主はよくご飯を食べて幸せそうな顔をする。
その顔が病院の味気のない給食しか食べたことのない私にはとても眩しく映った。
よく食べることは私の出番が増えること。身体にまわしても有り余った栄養、エネルギーは今は貯蓄でステータス、スキル獲得、スキル強化、非常時の栄養なんにでもなる万能エネルギーとして蓄えてある。
そろそろ人間にとっては第一発育急進期に当たる時期だから、スキル達への支配力のない今のうちにステータスやスキルの強化をしておかないとね。
身体の成長に合わせて貯まっていた5割のエネルギーを振って、3割をスキルに、残りの1割は非常用。
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名称:アルド
種族能力:捕食、形態変形、龍鱗鎧化
ユニークスキル:吸収
スキル:鑑定Lv10、再生Lv7、硬化Lv3、
身体強化Lv3、鑑定偽装、鑑定遮断、
鑑定妨害、魔力感知Lv10、天眼Lv1
加護:龍王の寵愛、炎神の加護。
硬化:その名の通り身体を硬くする。
身体強化:発動中身体能力が20%上昇。
鑑定偽装:鑑定された際のステータスを偽装し、偽りの情報を流す。
鑑定遮断:鑑定を遮断し、ステータスを見られなくする。
鑑定妨害:鑑定を妨害し、ステータスを見られなくする。
魔力感知:大気中の魔力を感知しその魔力の動きで周囲のありとあらゆる情報を得ることができる。
天眼:鑑定、魔力感知の上位互換。より正確な鑑定、魔力感知を可能とする。
炎神の加護:炎の神により強く愛された者の得る加護。火属性攻撃、炎系統の魔術の効果に大きな補正。
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貯めに貯めたからいいスキルが取れた。これこそいわゆる「塵も積もれば山となる」かな?
なんで今ステータスを強化したか気になってる人も多いと思うけど、この国の龍人の子は4〜5才である程度スキルを得るんだって。
だから違和感が無いように今振ったわけ。
後は、創造主が自分で獲得していくはずだから。
私にも少し変化があった。そう、加護が付いたの。
「創造主との繋がり」って言う名前で、創造主との意思疎通が出来るみたい。
私から話しかけるのは許可を得ないと出来ないけどね。
創造主のアルドは自分の中にもう一つの意思があるなど露知らず無邪気に遊んでいた。
結城 蓮です。
「妹に戦闘ゲームを勧められたけど商売が楽しかったので商人として活動していきたいと思います。」の執筆ばっかりしてたら感想がありました!嬉しいです。
この小説も頑張って投稿していきたいと思います。
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また次回合いましょう。