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招かれざる者8

 伯爵の目は私ではなく、遥か遠くに向けられているように見えた。

 緑青色の瞳が思いを馳せているのは、ネルドリに誘拐された島民たちや、行方知れずのお父上のことではないかと考えると、さすがに私でも胸が詰まる。


 どのような言葉を返したなら、伯爵の心を逆立てないだろう。


 わからなくて視線を落とした先に、ジュレの入った涼しげな器があった。

 私の器のジュレはまだ半分以上残っていた。伯爵と同じタイミングで口にしていたつもりだったのだが、話に集中して手が止まっていたらしい。


「……そうですね」


 こんな相槌しか打てない自分が恥ずかしかった。


 もしも私が嫁いでいなければ、まともに大学を卒業して、引きこもらず会話が下手になっていなければ、気の利いたことが言えただろうか。

 いや、そんなことはないだろう。むしろ賢しげに、「あいつらを絞り上げて、知っていること全て吐き出させましょう!」というような、威勢だけはいいが、余計なお世話的進言しかできなかった気がする。


 自慢することでもないが、あのまま何事もなく大学にいたら、首席とはいかなくとも、かなりいい成績で卒業していただろう。

 そうなればおのれの頭脳に自惚れて、今以上に鼻につく、賢しげでかわいげのない女になっていたのではないか。そういう面では、一夜限りの嫁入りも、悪いことばかりではなかったのかもしれない。


「どうした、元気がないな」

「いえ、そんなことは」

「腹痛か?」

「違います」

「遠慮するな、いつでも厠に行くといい」


 最近の独自調査で、この人の非礼さにも、いくつか種類があることがわかってきた。

 今のこれは、気遣いの上に雑な下ネタを投下した結果、気遣いをしたことがばれてしまったパターンだ。


 この発言に、どこまで真面目に(もしくは軽い冗談で)応じればいいのだろう。

 それとも、ありがたく気遣いをいただいて、おとなしく厠へ行けばいいのか。

 だが、用もないのにわざわざ厠に行く気にはなれなかった。


 私は思っていたことをある程度伝えることにした。

 腹は痛くないし、厠に用事はないこと。

 元気がなさそうに見えるとしたら、あのネルドリ人たちが、行方知れずの伯爵のお父上とカシルダ島民の手がかりを、少しでも知っていればいいのだが……と考えていたからだろう、ということ。


 私の告白を聞き終えると、伯爵はそうだなとつぶやいてから、


「あいつらも、かわいそうなんだ」


 ため息と共にそう漏らした。


「わが国の本土でならまだしも、こんな田舎の島で捕えられてだ。おまけに食い物の誘惑に屈して、知っていることを暴露した……そんなこと、あの大総統に知れたらどうなると思う?

 帰国したところで、以前と同じようには暮らせないだろう」


 そうなのだ。

 魚は採ってこない、船もぼろぼろにした、おまけに異国の某田舎領主(伯爵のことだ)に捕まって、自国のあることないことを吐いたことが、大総統に知れたら。


 もともとネルドリは、国内国外問わず、国民の移動を著しく制限している。

 それも、自国の現状が他国に漏れるのを恐れているからではないか。

 支配層は裕福に暮らしているのに、民には最下層の暮らしを強いていることを。


 大総統の人柄は知らないが、事実から考えればわかることもある。

 彼が人格者なら、自らの肖像画を朝な夕なに拝ませたり、自分を称賛する歌を歌わせたりしなくとも、敬愛される支配者となれたはずだ。

 だが、実際の大総統は、自国の民だけでなく、他国にすら自らを崇めよという姿勢で臨んでいる。

 それほど自己顕示欲に富んだ人物ならば、自分の意思に従わない「手足」をどうするか、自ずと見えてくるのではないだろうか。


「国際裁判所に引き渡されれば、命だけは助かるだろうが、何十年も拘束されるだろう。そのうえ、いい判決が出るとは限らない。

 かといって、王宮経由で故郷に直送されても、命の保証はない。

 あいつらからしてみれば、私に捕まった時点で詰んでいるんだ」


 かつてない晩餐に舌鼓を打ったというネルドリ人たちを、嘲笑していた自分が恥ずかしくなった。私はまだ、彼らの視点に立って考えることができていない。


「だから、この件は王宮に知られたくないんだ。

 王宮に知られれば、すぐにあいつらを引き渡せと言ってくるに違いないからな。

 どうにかして助けてやりたいんだが……あいつらは、言われてやっただけだから」


 伯爵の声には、漂着したネルドリ人たちの今後を苦悩する心情があらわになっていた。


「そうですね」


 正直私は、あの漂着者たちを助けたいという気にはなれない。

 たとえ何も知らないただの漁民だったとしても、わが国の領海に勝手に入っただけでなく、資源(魚)さえも黙って持ち去ろうとしていたのは事実だ。

 明らかな罪を「言われてやっただけ」で済ませていれば、この世に悪がはびこってしまう。


 しかし、伯爵の気持ちはわかるつもりだ。

 本当に罪を問うべきは、言われるがままにするしかない一般の民ではなく、大総統を始めとするネルドリの支配層だ。

 こんな時にこそ、気の利いたことを言えたらいいのに。うまく口に出せない自分が嫌になる。


「すまん、話が脱線してしまったな」

「いえ」


 私がろくなことを言えないせいか、伯爵はこの話題を終わらせることにしたようだった。


「あいつらの尋問の話、どこまでしていたかな」

「ネルドリ人たちの船は、わが国の領海とネルドリを往復するだけの燃料を、最初から貰えていなかった、というお話まで伺いました」

「そうだった、さすがよく覚えているな、助かる」


 助かる、と言われても全く気分が上がらないのは、自分の至らなさを思い知ったからだった。

 しかし、落ち込むだけでは何も変わらない。これからの行動に繋げられるよう、気持ちを切り替えなくては。


 伯爵はネルドリ人たちの尋問で明らかになったことを、再び話し始めた。




 ネルドリ人たちは、「生まれてこの方味わったことがない」と絶賛した感動の晩餐を終えると、急に我に帰ったという。

 (わが国で漁をしてこいと言われたとか、船の燃料がもともと足りなかったなどという話は、食事中のどさくさに紛れて聞いたようだ)


「しまった、余計なことを喋ってしまった! 他国の者に、わが国のことを話してはいけなかったのに!」

「このまま母国に送還されたら、村長や大総統にどのようなお叱りを受けることか!」

「私たちはなんと愚かなことをしたのだろう、殺される……」


 そこまで不安がり始めた漂着者たちに、伯爵は身の安全を保障して、落ち着くように促した。


 だが、この取り乱し方では、十年前のカシルダ島民誘拐の話を聞いても、絶対に口を割るまい。

 まして、彼らは恐らくただの漁民だ。外国人誘拐の話など、ろくに知らない可能性もある。


 そう考えた伯爵と尋問班は、彼らの日々の暮らしから聞いていくことにした。


 ネルドリ人の生活は、伯爵や尋問班が想像していたよりも、ずっと酷かった。

 食事が国からの配給制であることは知られていたが、農民や漁民であっても、自分たちが作ったり獲ったものを勝手に食べることは許されないのだという。

 もし、そんなことをしたら、一族郎党村の中央広場に磔にされ、餓死を待つしかないそうだ。


 配給される食事の中身はといえば、パンが二つと小鉢一皿分の野菜、そして魚もしくは肉一切れ。

 これで成人は一日を過ごさなくてはならない。

 国民は慢性的な栄養失調であり、乳児が成人まで生きられる確率は二人に一人。


 それでも、彼らの村はまだよい方だった。ひどい村では、役人たちが村人に配給自体をせず、配給品を高値で売りつけているらしい。

 ただでさえ稼ぎが少ないというのに、そんな状況でどうやって生き延びろというのだろう。


 しかし、村の役人を取り締まるはずの中央の役人は、見て見ぬふりだという。

 なぜなら、村の役人が彼らの目を塞ぐようなことをしているから。


 どのように中央の役人の目を塞いでいるのか。

 本来村人に渡すべき配給品を、中央の役人に貢ぐことで、自分たちの悪行を見過ごしてもらっているのである。


「同じ大総統閣下の手足である我々に、どうしてそんな酷いことをするのか、あっしらにもわからんのです。食糧を調達するあっしらがいなくなっては、お役人も食べるものがなくなって困るでしょうに」


 ネルドリ人たちはそう嘆いた。


 ネルドリ人たちが自国の現状だけでなく、心情まで素直に話してくれたので、伯爵と尋問班はもう少し踏み込んだことを聞いてみることにした。


 最近、村で変わったことはあったかと聞くと、なんと、先日外国人が訪れたというのだ。

 わが国や近隣諸国の人間ではなく、顔つきや肌の色の特徴を聞くと、西方の国の人間だと思われた。

 外国人は自分たちと違い、体格もよく顔の色も健康的で、着ている衣服も色鮮やかで美しく見えた。


「西の国々は腐っている」


 大総統閣下は、日々の訓示で国民にそう言い聞かせているそうだ。

 それなのに、なぜ忌まわしい西方の外国人が、わがネルドリにいるのだろう。


 自分たちは、大総統閣下のお導きに従って正しく生きているはずなのに、どうして西の腐った国の民より背丈が小さくて、痩せこけていて、みすぼらしい格好をしているのか……ネルドリ人たちには、その理由がわからないようだった。


 彼らのうちの一人が、首都ネルドリグランダを訪れたことがあると教えてくれた。

 ただの漁民である彼が、なぜネルドリで最も栄えている都市に行くことになったのか。

 たまたま、首都に赴く用事のできた村長の付き人に選ばれたのだという。村長ともなると、何年かに一度は首都に足を運ぶ機会があるようだ。


 訪れたのは数年前だったというが、首都ネルドリグランダはとても栄えていたそうだ。カシルダ島の港町など比べ物にならないほど、きらびやかだったという。


 塵一つ落ちていない石畳の大通りは、遮るものなく一直線に共同体本部まで伸び、その両脇には、幹部たちの立派な屋敷が立ち並んでいた。

 共同体本部というのは、ネルドリの政治を掌る中枢であり、大総統の豪華絢爛な住まいもある場所だ。


 そういった、重要人物たちが住まう都市だから、高官の屋敷と思われるところに、兵士が立っているのはわかる。

 だが、ここをなぜ? と思うようなところが厳重に警備されていた。

 公園である。

 厳重な警戒がなされていた公園は、ちらと見た限りでは普通の公園だったという。成人男性の五倍はある高さの、大総統の銅像が建っている以外は。


 その公園には、首都に住むネルドリ人しか入れないらしく、公園の奥を覗こうとしたところ、兵士に遮られ退去するように命じられたそうだ。

 公園などという人畜無害なはずの場所に、首都在住のネルドリ人しか入れないとは、どういうことか。よほど特殊な公園なのだろうか。


 そして、当然のことだろうが、共同体本部の周囲には、五歩進むたびに一人くらいの割合で兵士が立っていたという。


 首都ネルドリグランダには、外国人もいた。やはり、ネルドリ人よりはるかに健康的で、裕福に見えた。

 彼らは何の目的で、ネルドリに来るのだろう。ネルドリは特定の国としか、国交を結んでいないはずなのに。

 特に、西の方から来たと思しき外国人たち。


 大総統閣下は、西の国々のことを忌み嫌っている。

 彼らは「世の中は金が全て」という下賤な考えの持ち主で、唾棄すべき存在であり、決して付き合ってはいけない、といつもおっしゃっているのに……


 大総統の思惑は、彼と一心同体であるはずのネルドリ人でも、わからないことが多いようだった。




「今日聞いたのは、こんなところだな」


 ティーカップを手に取った伯爵だったが、中は既に空だった。そろそろこの晩餐の席も終わりだろう。

 無事にジュレの器を開けた私も、残っていた紅茶を飲み干した。


 伯爵のお父上や、行方不明になったカシルダ島民のことは聞けなかったが、まだ尋問初日。今日のところは小手調べといったところか。


 ネルドリからの漂着者たちが真のスパイなら、黙秘を貫かれる可能性もあったが、彼らは本当にただの漁民のようだ。

 そうなると、カシルダ島の行方不明になった人々については、大したことを知らないかもしれないが、ネルドリ人から生の情報が聞けたことは、大収穫と言っていいだろう。


「ここまでひどいとは思いませんでした」


 私もネルドリの人々が貧しい生活をしているのは知っていたが、これほどまでとは想像していなかったので、驚きを通り越して憤慨していた。


「な、助けてやりたくなるだろう?」


 このところの伯爵に対する独自調査でわかったことは、非礼の種類の豊富さ以外にもあった。

 この人は、基本かなりのお人好しなのだ。そうでなくては、私を書生に留め置こうとはしなかっただろう。


 書生として至らない身で、言えたことではないかもしれないが、こういうお人好しの人には、客観的事実を伝えておいた方がよい。


「私はそれほど助けたいとは思いませんが、お気持ちはわかります。ですから、反対はしません。ただ」

「ただ?」

「助けること自体が、難しいかもしれません」


 私はこうとしか言わなかったが、伯爵にはわかったようだった。お人好しでも知力は高い人だ。


「間者がカシルダに入り込んでいたら、王宮にあいつらのことが知られてしまう、と言いたいのだろう?」

「はい」


 そう、もしも漂着したネルドリ人たちのことが間者に知れたら、彼らの存在を隠し通せなくなるからだ。


 ネルドリ人を引き渡せと言われたら、従うしかないだろう。もし、ごまかしたり拒み続けたりすれば、伯爵が反逆者扱いされてしまう。


 カシルダ島に間者が潜伏している……


 間者など、物語の世界の話だけだと思うかもしれない。

 だが私は、少なくとも三種類の勢力から放たれた間者が潜伏している可能性はあると考えている。


 一番可能性が低いのは、ネルドリ本国からの間者。

 これは、ほぼいないと言っていいだろうが、可能性の一つとして挙げておく。

 今日の話を聞いても、カシルダくんだりまで船の燃料費を出して間者を派遣するほど、ネルドリは裕福ではないと思われる。

 ネルドリ本国からの間者については、もう少し言及したいことがあるのだが、長くなるので今はここまでにしておく。


 次に、わが国の貴族から放たれた間者だ。

 わが主の伯爵は、武闘派なこともあってか、他の貴族にあまり受けがよろしくない。伯爵の失脚を願う貴族が、間者を放っていてもおかしくはない。


 そして、王宮の間者。

 こちらも貴族同様の思考回路なので、伯爵を危険人物視している可能性が高い。

 おまけに、今では私もカシルダ島にいるので、私を含めて監視していると思われる。


 どの間者が得た情報も、いずれは王宮に届く。

 なぜなら、いずれの勢力もネルドリの……というか、大総統の側に立っているからだ。


 大総統は、当然漂着者を自国に取り戻したいだろう。

 わが国の貴族は、伯爵の失態を暴きたいだろうし、王宮も同じようなものだ。


 おまけに、ネルドリの意向に従えば、貴族や王宮の得にもなる。

 自国民を返してくれたことに恩を感じた大総統閣下が、ますます彼らに貢ぎ物をしてくれるだろう、ということだ。


 こういった背景を考えると、あのネルドリ人たちを助ける……間者に存在を知られないようにするのは、困難だと思われた。


 ここまで非常に長くなって申し訳ないが、自分の頭の中で整理をしたかった。

 記憶に留めておく必要はないので、安心してほしい。


 しかし、私がこれだけ長々と心配したにも係わらず、伯爵の顔色は全く変わらなかった。

 それどころか、喜色を満面に浮かべて、


「ちょうどいい、明日あなたをあそこに連れて行こう」


 などとおっしゃるものだから、


「まさか、ネルドリ人に面会させてくれるのですか」


 と考えたのだが、私の予想は外れた。


「それはまだやめておこう。

 だが、とにかくよいものに会わせてやるから、楽しみにしておくといい」


 ネルドリ人に会える機会には恵まれなかったが、それ以外の「よいもの」とは何だろう。


 伯爵がごちそうさまの祈りを捧げたので、私もお祈りを済ませると席を立ったが、


「明日から、いよいよ本格的に書生として働いてもらう」


 耳に入ってきた言葉に一瞬首を傾げたが、聞き違いはしなかった。


 とうとう、伯爵の片腕として動く時が来た。


 伯爵の声は、心なしか上ずっているようにも聞こえた。それほど、私をこき使う時を待ちかねていたのだろうか。

 だとしたら、ありがたく喜ぶべきなのかもしれないが、予想していたよりもずっと早かった「召喚」に、不安がよぎった。


「大丈夫でしょうか」

「何が」


 思わず胸の内を吐露してしまったのは、引きこもり生活とカシルダ島での穏やかな暮らしで、頭がお花畑になっているせいだろうか。まずは、こういう点から直していかなくてはならない。


「いえ、なんでもありません」


 慌てて否定しても今更なのだが、こういうよからぬ点は、今後の働きで挽回するとしてもだ。

 次に伯爵は、とんでもない爆弾を投下してきたのである。


「なに、今のあなたなら心配ない。なあ姐さん?」


 心臓が薄い胸から飛び出そうになった。


 どどこでその呼び名を聞いてきた!?


 い、いや、落ち着け、私。

 こんなことくらいで動揺していては、今後書生としてやっていけない。

 平然とした態度でやり過ごし、この忌むべき呼び名が伯爵に定着しないようにするのだ。


「なんですか、その変な呼び名は」

「二、三日前の体力づくりから、若いのが言っているぞ。エリー姐さんは女なのに、男顔負けに動いてて本当すごいですよね! とな。よかったな」


 あの若造ども。

 明日顔を合わせたら、早速締めてやらないといけない。


 その決意を秘め、心の中で両手の指を鳴らした私だったが、


「明日は午後から『よいもの』のところへ行く。それまでに『よいもの』の正体を考えておくように。

 わかりましたか、エリー姐さん?」


 使い慣れた様子で「姐さん」とのたまった伯爵は、嬉しそうに後を続けた。


「見事当てたら、姐さんが大好きであろう、甘味処に連れて行ってやる。張り切って考えておくといい」


 おまけに、私が大の甘党だということを、どこで知ったのか。


 伯爵は勝ち誇った様子で私を見下ろすと、一見好青年の健康的な顔に、人の悪い笑みを浮かべた。


「私はカシルダにいる者のことなら、なんでも知っている。何といっても領主だからな」


 こういうときだ、伯爵の裏の顔を見たと思うのは。


 こうして、その日私は、夜更けまで「よいもの」の正体をひたすら考え続けたのだった。

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