波乱、、、加藤君じゃダメ、、
そして、タイミングも悪く波乱がきた。
まるで、
加藤君への恋を終わらせるかのような
追い討ち。
それは、深く私を悩ませる。
給食が終わった後の休み時間だった
教室のドアのトコロで
にやつきながら辺りを見回す男子。
私はアイツに嫌な思い出を抱いている。
ソイツは私の元好きな人だった。
1年生最後の日。
アイツは私の気持ちを知ってか知らずか
「俺、お前のコト大嫌いだったんだよ。
これで、せーせーする」
そう冷酷に告げた。
私はショックで春休みを泣いて過ごした。
アイツの冷酷な言葉
それを告げた声
合わせもしてくれなかった目
それは今でも色濃く思い出せる…
私を今でも苦しめ続ける。
そんな嫌な思い出をアイツに抱いている。
そして、私は…
今でもアイツが好きだ……
報われない 諦めよう…
自分に言いきかせたつもりだった。
だけど、好きな想いは誤魔化せなかった。
報われないなら と
加藤君を想ったけど
やっぱりアイツの方が好きなのは
自分が1番よく分かってる。
ダメだ…
加藤君への想いの浅さに気付かされる。
何かが崩れる
崩れていく…
アイツに会っただけなのに…!!!
「最悪…」
私が深くため息をこぼすと
横を通った風にかき消された
「希[ノゾム]!!!」
彼女は、アイツの名前を嬉しそうに呼んで
駆け寄る。
なんで…
何を話してるかは聞こえない
ただ2人が笑って話してる
耳なり…
頭の中はノイズで黒くなる
希のそんな顔…見たコトないや
そんな笑顔
私に向けてくれたコトない
そんな照れるように
顔を赤くして話してもらったコトない
それが私と君の全てだから。
「アノ2人…仲良いね」
「付き合ってるだけあるよね」
「っ」
私は息を飲んだ
そうなんだ…
声が出ない
「え!!?」
出るのは…涙。
辛い
苦しい
加藤君…
君じゃダメみたい…
加藤君…加藤君…
君じゃ…
ダメなの…