プロローグ
暇だ...
いや、実を言えばむっちゃ忙しい。
新高校2年生、やらなければいけないことはもちろん勉強だ。
これから、春休み補修を受ける身としてはそうなってしまった理由である己のバカさ...
県内有数で全国レベルの進学校であるのだが、授業を眠り続けていた俺には全く関係なく落ちこぼれという、非常に受け入れがたいレッテルを貼られてしまっている。
「貼られてしまっている...じゃねいでしょ!」
「口に出てた?」
「なんか、急に落ちこぼれという...とか言い出してビックリしたじゃない!」
「いや、なんか眠くてさ。これから授業じゃん?」
「なに、当然のように言ってんの...というか、晴は個人授業だよ?あそこまで悪いの晴だけだし...」
「最下位程度であそこまでとは言わないでほしい...1位が存在するにはその土台となる要の最下位が必要なんだよ」
「まーた、屁理屈いって」
俺の幼馴染みである牧田風香はあきれたように首をすくめた。
彼女は勉強できなくて学校に来ているんじゃない、俺のためというわけでももっとない。
彼女は学年末で1位という順位をとり、さらに春休み中に行われる特別講習をわざわざ受けに来ているのだ。
もちろん、俺と彼女の講座は違う。
内容のレベルがすごい違う。
「なんか、面白そうなことないかなー」
「勉強しなさい...っていっても無駄よね...」
「なんか、最近面白そうなものあった?」
「そうね...あえて言うなら面白そうな本はあったかな?まだ、最初の方しか読んでないけど」
「どれどれ?」
風香は鞄からブックカバーのかかった1冊の本を取り出した。
いわゆるライトノベルというやつだ。
「これ、新刊でなかなか面白そうなんだけど今読む時間がなくてさ...」
「ラノベか...最近なろうばっかで読んでなかったな」
「よくあるっちゃ、よくあるやつだけどなかなか熱くなりそうでさ~、あっそうだ」
その後、風香は俺の人生を変えるような言葉を放つのだが、その時の俺たちにはそれを知るすべはなかった。
「あっそうだ、晴も暇なら小説書いてみたら?」
っと。
諸事情により他アカウントから投稿している作者です。
他にちゃんとした方を投稿しているのでこちらは箸休め程度に書いていくつもりです。
誤字脱字のみではなく、小説本文までダメ出ししてくれたら考える幅が増えそうなのでうれしいです。
もちろん、感想、特に意味のないコメント、励ましの言葉、ウェルカムです!
八割がた実体験です。