退寮と挨拶_4
すいません終わりませんでしたしかも短い…。
いや、気力体力がね…。
時の運も欲しいわ!
とにかく。
穂積さんはツマミを出してくれた後は早々に引っ込んで(なんせ朝食の支度があるのだから早起き必須、既にして超過勤務だ)、カラスが啼く頃に酒もツマミも尽きたから引き上げようということになり、寮で一番キレイ好きと言われる高卒3年目な加納(帰省中)の部屋へと和田を押し込み。
これで最後となる自室での就寝に、ベッドは使われなかった。なにをしたわけでもないが! ただただ眠っただけだが!!
そしてそうして。
朝方まで呑んだくれておきながら、朝食指定時間の8時には居残り組全員がわらわらと起き出して食堂に集っていた。まぁいつものことなのだが、部外者な久我や和田は驚いていたようだった。体育会系なんてそんなもんだとしか言う他ないのだが。なんせメシをしっかり喰うのも仕事のうちだ。こいつらもそもそも体育会系ではあるのだが、ブランクが長いと薄れてゆくものなのだろう。…同じ時間を過ごしたことを思えば、少しばかり寂しい気がしなくもないが。おそらく自分もこれから少しずつ忘れていくのだろうし。
そんなこんなでの朝食は。
雑穀米にとろろ、焼き鯖、小松菜と小揚の煮浸し、わかめとねぎの味噌汁。常備菜な根菜と鶏肉の煮しめと梅干に沢庵(漬物も穂積さん手製!)は好きに取る。呑み明けの胃にもやさしいメニューだ。いやホント、穂積さんはやさしい。ありがたい。これが最後と思うと寂しさも込み上げて、いつもよりゆっくり噛み締めた。
まだ眠そうなのに手伝いを申し出る和田をとりあえずベッドに押し戻して、穂積さんが用意してくれていた段箱に私物を詰めてゆく。服が2箱(所持数が多いわけではない。北海道仕様な冬服は嵩張るのだ)、捨て切れないアルバムやらメダルやら小物が1箱。
あとはすべて置いてゆく。欲しい物があれば持って行け、と朝食の際に言ったから、穂積さんに処分を依頼するゴミは多少なりとも減るだろう。電化製品とか。
ついでに。
免許持ちクルマ無し限定で、名義書き換えやらの手数料を持つなら車両代ナシでクルマを譲ると言ったなら。驚くことに5人が手を挙げた。古い軽だが、それでもいいのか? と思わないでもなかったが。まぁよかろう。売ったところで値はつかないだろうから。
そうしていろいろ始末をつけて。
札幌をあとにした。
次は富良野。
次こそは富良野へ!
にしても、メシネタばっかやな…。