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08 もやしな生活 = ??

「そう言えば今って何日なんだろう?」


すると



Info.

12/24 早朝



「・・・インフォって便利だね」


「・・・こんなこともできるのか」


これはステータスとアナライズどちらの効果だろう?

まあいい。


もうすぐクリスマス、もう既にイブである。

それをこんなところで過ごすことになるとは・・・


しかし!

今年はかわいい女の子と過ごせるのだから文句は・・・


やっぱりある。

贅沢言うなって?

こんなに薄暗いところにずっといたらおかしくなるだろう。


それとこれは別問題だ。



クリスマスイブ。

目の前にあるのは、もやしだった。


2人とも一人暮らしであったことがここに来て生かされている。

もやし先輩には俺もお世話になっていた。


もやしと大豆、それに限られた調味料で幅を広げようと創意工夫の毎日だ。

料理は基本交互に作ることにした。



「あ〜あ、イブなんだから

もやし以外が食べたかったよね」


「じゃあ、今日はもう少し奥まで行ってみるかな」


「そうだね」



「あ〜そうだ。その前にもやし植えてみよう」


「育て方知ってるの?」


「いや、全然」


「・・・大丈夫なの?」


「水に浸しとけば育つんじゃないか。ここ暗いし」


「カビたりしない?」


「あ〜、そうか・・・水替えるとか?」


「消毒するとかは?」


「なるほど」



とりあえずもやしは水に浸して放置した。







今日は俺一人で食材調達にに来ている。

体力の温存のために料理当番と交互にすることにしたのだ。

枕くらいしか出ないし。

危険はないだろう。


それにしても狭くて暗い。


もしかすると迷宮とか呼ばれる場所なのか?

外にはファンタジーっぽい世界が広がっていたりするのかも。

だとしても出られなければ、ここが俺達にとって世界の全てなのだ。


早く日の当たる場所に行きたい。

きっとある筈だ。

でなければ、俺達がもやしになってしまう。




・・・でもいいな、迷宮。

テンションが上がってきた。


確かにモンスターは出て来るので危険はあるだろう。

だが、迷宮の中を散策できるというのは

なかなかできない経験だ。


カメラがないのが惜しい。

どこかで手に入らないだろうか?






今日の目標は毛布をもう一枚手に入れることだ。

俺はまだ諦めていない。


その前にもやしをある程度集めておこう。



Info.

モンスター

一見するとただの枕。

攻撃

体当たり



モンスターについて分かったことがある。

同じ所をうろうろしていると再び現れるようなのだ。


うろうろするのがポイントである。


どうも、ただそこいるだけでは現れないらしい。

客観的に見れば不審な人物だろう。



もやしも結構溜まってきた。

持ってきた大きめのザルがいっぱいである。


何かいい入れ物はないのかな?



さて、本題の毛布が現れた。

ここからが勝負だ。



Info.

モンスター

一見するとただの毛布。

攻撃

巻き付き

静電気



一体どれほど辺りを彷徨いたことだろう。

ここまで大豆しか手に入っていない。


同じ所を彷徨き続けるというのは

精神的に堪える。


食材という面では

順調に採集を進めているのだが・・・


そんなことを思っていると



Info.

モンスター

一見するとただのバスタオル。

攻撃

絞めつけ


モンスター

一見するとただのフェイスタオル。

攻撃

絞めつけ



新しいモンスターだ。

いつの間にか進みすぎてしまったらしい。


どこかに目印を付けておく必要がありそうだ。



Info.

名島 蛍

モンスターを倒しました!

アイテムを獲得しました!

バスタオル

フェイスタオル



それほど強くはなかった。

何度か振り払ったり、叩いたりしただけで終わった。


残念ながら、新しい食材は得られなかった。


しかし、これはいい収穫だ。

やっと風呂に入れる!


この前浴室ができたと喜んだが、

タオルがないから入れなかったのだ。


濡れたままでいたら風邪を引いてしまう。


早く高月さんにも知らせてあげなくては――




そのとき――



悲鳴が聞こえた――



もやしな生活 = 栽培


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