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ミッションプリンセス  作者: 雪ノ音
1章 王女の目覚め
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2 目覚めの仕事

 今朝、ひどい目にあった気がするのはきっと気のせいではない。

 もちろん自分に女性に脱がされて喜ぶような性癖はないはずである。

 そう、たぶんない……はずなのである。

 もちろん今後もそのような趣味に目覚める予定もない。そう思いたい。


 そんなナナカの着替えが終わった後の疲れは夢の中の校内マラソン大会後を彷彿させるものだった。メイドが去り際に「今夜もお手伝いさせて頂きます」と言っていたのが頭に残る。それは数時間後には同じような出来事がやってくるという宣言でもある。何か手を打たないと身も心も持たないかもしれない。毎日やってくるであろう恥辱に過労死するのが先か、それとも環境に慣れてしまうのが先かと言う問題になりそうである。出来ればどちらも避けたいが、後者は更に避けたい。ただこの時の着替えについての出来事などは、この現実の世界では、ほんの入口にすぎなかった事を気付くに至らなかった己が恨めしい。後になって考えてみれば、現実とは常に思惑を飛び越えてやってくるから問題が発生するのだから。思惑のうちにいる時間を人は平和という。一般人の記憶しか持たないナナカにとっては王族の暮らしなど全て思惑の外。つまりは問題しかないという結論をもっと早く出すべきだったのだ。


 しかし……この時は他に考えるべき事が山積みだったのである。

 ナナカという自身の名前もだが、この世界の言葉も忘れていない。それなのにそれ以外の事は抜け落ちてしまっている。役に立つか経たないかびみょうではあるが、ドラマ等から得た知識を活用すると記憶喪失は日常のルーチン化された記憶は消える事はないらしい。


 例えば息を吸う方法、例えば歩く方法、例えば何気ない癖。

 どれも無意識化で行われる動作であり、意識しなくても自動といってよいほどに機能する。逆に言えば、意識しなければ思い出せない記憶が失われやすいという事だ。当然、各症例で差はあるのだろうが、ナナカの現状はかなり重症と言ってよいのではないだろうか。

 

 ただこれらの事をベッドの上で考え込んだところで自身の状況は簡単には変わらない。まさに困り果てて子供のように……実際に子供なのだが頭を抱えて無駄に広いベットの上をゴロゴロと左右に回転を繰り返していると、新たな入室許可を求めてくる人物が扉の向こうに現れる。


 望んでいない来訪と言えども回転はもちろん止めざるを得ない。そうだ、仕方がない。

 久々に無邪気に自由に転がる事に楽しみを覚えてきたなんて、そんなわけはない。絶対にないと断言しておく。ないと言ったらないのだ。どこからか聞こえてきそうな突込みには徹底抗戦の構えだ。しかし、こんな時間に誰が何の用なのだろうか。


「入っていいよ」

「失礼させて頂きます」

 

 入室してきたのは1人の男だった。自分を弄んでさえいるようなメイドと違い、風格と落ち着き払った姿は年配に見えるが、よく見れば若くも見える。夢の中では見かけないタイプの人間だったから違和感を感じているだけかもしれない。その姿は「ザ・執事!」と表現したような黒で統一された正装に身を包み、入口から一歩進んだ所で頭を垂れた。


「誰なんだい? あなたは?」

「私は執事を務めさせていただいております、マイヤー・カジルと申します」

「執事? ごめん。正直、記憶があやふやで、あなたの事は知っていたのかもしれないが、今はわからない」


 間違ってはない。まさか「29歳のサラリーマンの記憶だけはあるけど」なんて事を言うわけにもいかないし、言ったところで信用もしてもらえない。理解も難しいだろう。


 ただ、こちらからの謝罪と「あなたの事は覚えてませんよ」と言う悲しい内容に心の動きが現れたように揺れる相手の目元の動きを見逃さない。夢の世界とはいえ、サラリーマンの記憶と知識はある。もちろん、そんな事を知らない相手はナナカを子供と思っているに違いない。


「姫様の長い眠りからのご帰還をお待ちしておりました」


 カジルという男は静かに答えた。

 その言葉からは先ほど感じられた僅かな動揺は完全に消されていた。さすが執事というべきなのだろうか。


「姫様がお眠りの間は及ばずながら、この私『カジル』がこの館をお守りさせて頂きました」

「あなたがですか? ありがとうございますと言って置くべきなのかな?」

「礼は必要ございません。姫様は私のお仕えすべきお方なのです。当たり前の事にすぎません」


 当たり障りのない予想通りの応えだが、表情が一瞬歪んだように見えた。それは感情のブレにも感じる。だが今はそれよりも聞きたいことがある。 


「ところで何か大事をやらせるために、こんな姿に着替えさせたんじゃないのかな?」


 そう、既に鏡で自身の事は確認済である。

 透き通るような赤髪、猫のように丸く大きな瞳、熟れた果実のように艶のある小さめの唇を見て、「将来はすごいよ、この子!」と自画自賛は完了している。自身が父親なら「嫁にやらん!」と100%言うだろう。うん間違いない。


 そしてメイド達から強制着せ替え人形にされた現在は汗ばんだ就寝服から、かわいいと言っても良いフリフリの淡いロングドレスへと変貌を遂げている。男性のだった記憶しかない自分にはとても生活しやすいとは言えない格好である。何よりも歩くときに股下に空気が流れる感じは不安感を煽ってくる。これで生活することが可能な女性はすごいと思う。こんな状況で堂々と歩ける男なんぞ、パンツ一丁で町内を歩き回る、ボケた爺さんくらいではないだろうか。ただこんな格好させられたからには誰かに会う予定でもあるに違いないと睨んでもいる。おそらく、目の前のカジルはその予定を伝えに来た案内人だ。


「お気づきですか?」


 期待を裏切らない言葉が耳に響く――やはりである。


「姫がお眠りの間に私が出来る限りを尽くしたつもりなのですが、私の力が足りないばかりにいくつか問題が起きております」

「いくつか問題が?」

「はい。申し訳ありません」

「あまり聞きたくないけど、聞かないわけにはいかないんだろう?」

「申し訳ございません。では……先に伝えておきますが、全部で3つございます」


 3つ……3か月の期間で溜まった案件としては少ない方ではないだろうか。といえども問題という限り、嫌な予感しかしない。記憶のない現実の世界での問題など今の自分には想像もつかない。


「1つ目が勇者一行の会見」

「えええ!? 勇者いるの!? いきなり!? もちろん会うよ! 会ってみたい!」


 小説やらゲームやら歌にすら出てくる『勇者』の言葉。こんな状況でも、それを聞いて心臓が高鳴らない男なんて、ナナカの頭では考えられない。今が子供で女で姫であろうともだ。男だった時の経験が体を反応させるのかもしれない。


「はい。本日は二組来ておりますのでお願いしたいと思います」

「へっ? ふ……2組? 2人組じゃなくて?」

「はい。2組です」


 カジルはナナカの質問に、どこに問題があるのですか、とばかりに返答してくる。

 しかし、目覚めて2日目の朝に勇者が2組登場とは随分と安っぽいではないか。勇者が珍しくないのだろうか、この世界では。


「午前中に済ませて午後に備えたいと思います」

「ちょ、ちょっとまって。勇者一行がオマケに聞こえるんだけど?」

「はい。勇者一行ですからね。それほど時間もかからないかと」


 ……勇者、軽!


「2つ目は1週間後に姫の7歳の誕生会が控えております」

「え? 7歳になるの?」


 あっという間に過ぎる6歳の日々。それは残り僅か、1週間。


「でも、それが何で問題なの?」

「はい。3つ目の話に繋がるのですが、7歳と言うことで王位継承権が与えられます」

「何が問題なの? たしか第4王位継承者だよね?」

「いえ、継承者ではありましたが言ってしまえば候補だったものが継承権が正式に与えられ、正式に発表されるのが7歳の誕生日となります。盛大な誕生会となりますので、それまでに体調を十分に整える必要がございます」


 つまりは王族的大人の仲間入りという事だろう。


「そして継承権が与えられるという事は権力闘争に巻き込まれる可能……いえ、間違いなく渦中の人物の1人となるかと」


 ここで断定である。

 よく世界の仕組みも繋がりも思い出せない状況にも関わらず、政治と貴族の世界に片足は突っ込んでしまっているという事だ。もちろん、夢の世界でも政治家だった覚えはない。練習もしてないのに演劇のステージに立たされるようなものだ。無茶としか言えない。


「ちょ、ちょ、ちょっと待った! なんで権力闘争に巻き込まれるわけ!? 親……そう私の親は!?」

「……」

「突然、無口になられても困るんだけど王は? 王妃は?」


 その後、カジルからゆっくり語られたのは、ナナカ自身の昏睡することになった、3か月前の状況。


 ナナカである自分が倒れる少し前に蛮族との戦いの中で王は戦死してしまったという。戦争とはいえ、蛮族如きに負ける事はないと誰もが思っていたらしい。王は戦場の前線に出ていたわけではなく、後方の本陣から指揮を執っており、2万を超える兵力の王国軍が3千に満たない蛮族共に負けるわけもなく、誰もがその訃報に「ありえない」と口にしたという。


 だが原因は他にあった。

 それは我が国と同盟関係にある西の隣国ダスリック共和国の更に向こう側にあり、地理的に面していないはずのゴルガ帝国軍が突如として戦場に現れたのだ。


 その数はおよそ1万。数の上では、こちらの2万に対して多いとは言えない。

 しかし戦場に絶対はない。

 強襲される形で背後を取られた王国軍に抵抗するすべは殆どなかった。お陰で3割の兵が帰らず、一番最初に強襲を受ける形となった本陣に関しては、ほぼ全滅。なんとかゴルガ帝国軍を我が国から追い出す事は出来た、と言うよりも王を討った事で満足したように相手が引いて行ったのだ。結果、王国軍にとっては勝つ事しか考えられなかった争いで、突如の王の永遠なる旅立ちは国内を大混乱へと行進させた。そして持ち上がった問題は失われた国の柱の再建。


 そう、「誰を後継するのか?」という問題。


 21歳 ストレイ 第一王子(第一継承権)

 体が弱く長く伏せている。誰もが口にはしないが「長くはない」と噂されている。


 19歳 ミスト 第一王女(継承権無効)

 既に北の隣国ナスダリア王家の第二王子に嫁いでいる。


 17歳 レイア 第二王女(継承権無効)

 やはり同じく、ダスリック共和国の有力貴族に嫁いでいる。


 15歳 ジェスト 第二王子(第二継承権)

 初陣で王と共に出た蛮族とので戦いにて行方知れず。


 8歳 ラルカット 第三王子(第三継承権)

 現在の最有力らしいが、母が謎とされる王の遊びの中で生まれたと言われる王子。


 16歳 バグダリア 第四王子(継承権不明)

 若くして亡くなった王弟の子であり、16歳を迎えた時に養子として王が預かった。しかし継承権について決定が成されぬまま現状に至る。


 そして――6歳 ナナカ 第三王女(第四継承権予定)

 これは俺だ。記憶が曖昧で色々な問題に頭を抱えまくっている子供。もちろん王族としての意識などあるわけがない。降って湧いた不釣り合いと言える立場にある。


 以上が王族たる血筋。

 父親は同じでも母親が違う兄弟達。

 同時にライバルとも言える残酷な現実。


 しかし――第一王子ストレイに関しては脆弱な体質を理由に継承権の放棄を考えているという。姉2人は嫁いでおり、もう1人の兄は行方不明。そうなると一気に8歳のラルカットが王位継承に一番近い立場になる。ただ条件としては戦場に出て初めて『王の資格あり』と認められる事が多い。おそらく継承するとしても適齢年齢となる、15歳になるまでは宰相が代理で国を仕切る事になる可能性が高いという。


「8歳で傀儡の王となり、表向きには国のトップなるわけか。内にも外にも問題は多いだろうな」


 ナナカの口から出た言葉に、カジルは動揺を見せる。


「そこですか? 父である王の死に驚かないのですか? 姫様が倒れた時には、ご存じなかったはずですし、それに……実は母上である王妃についても姫様が眠りについた後に王の後を追うように、この世を……」


 動揺はこれだったらしい。

 確かに親の心配よりも国の問題を口にした少女は異常に見えたのかもしれない。ただ、こちらにとっては記憶にない相手。今の状態で聞いたところで、メディアから耳に入る他人の訃報と違いはない。


 それに――


「残念だけど倒れて眠りに陥る前の記憶が、やっぱり抜け落ちている。親の記憶を思い出せないから動揺しようがないんだ」


 その言葉にカジルは先ほど以上の動揺を受けたように、顔色が抜け落ちていく。色々と思うところはあるのだろうが、現在のナナカからするとショックを受け過ぎな気もするくらいである。


「参ったな。本人よりも動揺されては……。それに今は死んだ者よりも生きている人間の問題を解決する時じゃないのか?」

「はい。確かにそうでございます。」


 口調は冷静だが、カジルと名乗る男は思ったよりも感情が表に出やすい気がする。職業柄どうかと思うが、人間的にはそのほうが好感を持てるとも言える。それに、もしかすると王や王妃と関係が深かったのかもしれない。下手をすればナナカ以上に。年齢からすれば十分に考えられる事だ。ただ今は沈んでいる場合ではない。難しい問題が発生しているのであれば記憶になく、この世に居ない身内よりも生きている人間を優先すべきである。


「では、続きを話してくれ」


 6歳とも思えない冷たくも感じる言葉に、感情を押し殺したようにカジルは説明を再開させる。


「では……先ほど話したラルカット王子の継承についてですが、実は少々風向きが変わりつつあるとの噂です。というのも現在、継承権を主張するであろう勢力が次々と出てきている状況でして……」

「えっ? どういうことなの?」

「まず、ストレイ王子陣営についてですが、どうやら背後についている有力貴族が多く、本人にやる気がないものの貴族たちが一時的にでも国の柱となるべきだと後押ししているそうです」

「自分たちの貴族特権防衛の為に担ぎ上げようとしているのか」


 少女から次々と飛び出す子供らしくない言葉に、カジルから一瞬の戸惑いが見えたように感じた。少々、子供らしくなかったかという思いも過るが、今更隠したところで手遅れである。気づかなかった振りをして涼しい顔を決め込む。


「姫は以前より随分と……失礼。その通りです。実は更に、ミスト王女の結婚の相手が自国の力を持って協力にあたると既に我が城のように王都に常駐しております」

「それはいろいろ外交問題に関わってこないか?」

「その通りです。ですが北のナスダリア王国は我が国よりも国土も兵力も上なのは事実で、自分たちがまるでこの国の保護者だったかの如く乗り出してきたのです」

「あわよくば、合併や植民地の様な体制がねらいか」

「裏ではそのように企んでいる可能性がないとは言えませんね」

「姉の意志がどうなのかも気になるところだな」


 嫁ぎ先だから無関係とは言えないが、これは一般家庭問題とは違う。国の将来が関わる事である。そこへ他国の王族が乗り込んでくるのは異常といえる。元自分の国でもあるはずの姉が何も言わなかったのだろうか。そこは気になるところである。


「次にバグダリア王子なのですが……王の直子ではないとはいえ、王弟の子としての血の権利を主張しており、更には8歳のラルカットと違い、既に成人を迎えており『王』として自分こそがと息巻いているとの噂です」

「全くないとは言えないが完全に混乱を大きくしているだけだな」


 大きな権力を要する跡目争いは、それがどこの世界であろうと簡単には終わらないという事なのだろう。ただ王族ともなると血族だけではなく、その取り巻きも権力下で力を伸ばそうと関与してくる。数年毎に権力者が変わる民主制よりも1人の王による継続年は長いとはいえ、その分だけ後継者争いは周りをも巻き込んで大きくなる。きっとバグダリアの周辺にも取り巻きが集まっている事だろう。


「そして我らが姫『ナナカ様』が来週には7歳となり継承権が与えられます。噂が噂で終わらないとなると、動く者が現れる可能性は十分にございます。つまりは争いの中に巻き込まれざるを得ない状況です」

「では誕生会までに自分たちの方向性を出し、その誕生会にて意志を表す必要があるかもしれないという事だな」

「はい。その通りです。しかし姫様。以前よりも随分と成長した考え方が出来るようになりましたね。言葉までもが、まるで別人のようでございます」


 やっぱり違うと感じる部分はあるようだ。肝心な事以外は隠しても仕方がないと普通に振る舞っているが、6歳の子供には似合わない会話と思われている可能性は高い。


「あれだ。睡眠学習とかっていうやつだよ」

「睡眠……学習にございますか?」

「早い話が、人は寝ている間も起きている時の様に成長するって事だよ」

「なるほど……深いですね……」


 かなり苦しい言い訳だが、聞いたカジルの思いふけるように考え込む姿は真剣そのものだ。少々、心が痛む。冗談の1つとでも笑ってもらえた方が楽な気もする。もちろん、それで納得してもらえるのなら、こちらとしては構わない。


「ところで第二王子はまだ見つからず、第二王女のレイアだったか? そちらの方は問題がないのか?」

「第二王子は3か月近くも見つからず、捜索は続けておりますが生きている可能性はかなり低いかと。レイア王女につきましては……」


 言っていいものか悩んだように言葉が続かないカジルに視線で続けるように促す。


「どうせ直ぐに、お分かりになる事ですから。お伝えいたします」

「随分、重い口だな。もったいぶらないでほしいな」


 回り道をせずにさっさと答えろとの催促に、ならばと予想以上の言葉をカジルは吐き出した。


「3日後にこちらにいらっしゃいます」

「へっ? どういうこと?」

「ナナカ様の目覚めを聞きつけたらしいのですが、見舞いついでに誕生会にも参加できると大喜びらしく、3日後の訪問連絡が届きました」


 姉妹であれば当然かもしれないが、嫁ぎ先の隣国から駆け付けるとは異常な気もする。しかも国内ではなく国外からというのは、それほど軽い行為ではないだろう。更に王や王妃と同じく、記憶にない身内だからこそ湧き上がる不安は簡単には消せない。


「どういう人なんだ?」

「あの方は……口で説明するのは難しいかと。会えば思い出すと思われます。少なくても害……はないと信じたいですが警戒するに越した事はないと思われます」


 つまりは周りのほとんどは血族ですら味方ではないというわけだ。寝起き早々に随分と派手な祭に強制参加させられそうである。問題山積みで6歳にして一生を決定付ける壁が高々と積み上げられているわけか。少なくとも暇を持て余す事はないといえる。


 永い眠りから起きた翌日だと言うのに、急流に飲まれているが如くの展開に未来の空に曇りを感じずにはいられない、ナナカであった。

*細かな設定や描写の追加と修正いたしました。

基本設定は変わっておりませんので安心くださいませ。

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