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第三一話

 ◇◇◇◇




「うおおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉぁぁぁぁぁぁああああああ!」




 叫ぶ。


 叫びながら森を走る。


 走りながら、邪魔するヤツをブッ飛ばす。


 なんぴとたりとも俺の邪魔はさせねぇ。




 禁固処分一ヶ月が明け、俺は狂ったようにモンスターを狩りまくる。それはもう、ドラグもマンダも引くぐらい。




「らぁ!うぉおおらぁあ!うぉおおらぁあ!」




 僅かなポイントで武器を強化し、ほぼ全てのモンスターを一撃で葬り去る。


 全く攻撃が通じなかったミノさんでさえ、今の俺の敵ではない。



 瞬く間に、第二拠点セカンド・ベースキャンプ第三拠点サード・ベースキャンプを設置し、現在、400㎞地点を目指して爆進中だ。



 この辺りになると、ゴブ公やワンコでさえ、それなりの強さとなっている。具体的にはランクCの標準鬼騎士(オーガナイト)とタメを張れるぐらい。


 だが、そんなの俺には関係ねぇ。


 ドラグ、マンダのカスタマイズ、俺のカスタマイズ、武器強化の全てをサーラに一任している。サーラがすげぇのか、AI(人工知能)がすげぇのか、溜め込んだデータがすげぇのか知らねぇが、俺達は着々と強くなっている。



 最近、ドラグに名付けられた俺の戦い方がある。


 狂喜乱舞。


 まぁ、前と変わらねぇんだけどな。


 敵の群れの中心に飛び込んで、竜巻のように暴れまくるだけ。


 ドラグが言うには、あまりにも嬉しそうなんだと。


 当たってるな。


 敵の群れを発見すると嬉しくて仕方ねぇ。



 と言うのも、ちゃんとした理由がある。


 禁固処分中、サーラが訪ねてきた。



 ポイントを消費すれば、サーラを俺個人の秘書として買い取ることが出来る。


 サーラは、そういった目的で造られたオーガナイトではないが、ポイントを消費すれば、そういった機能を付与出来る。


 なんでもっと早く言わなかったのか問い質したところ、




「通常、一年間で獲得可能なポイントではありませんので」




 とのことだった。だったら、なんで、そんなことを今更、俺に説明するのか?




「もっとも効果的なタイミングでお話すれば... ...琥珀様であれば、可能かと思いましたので」




 そう言われてしまえばやるしかない。そんなこんなで、モンスターの群れを見ると嬉しくて仕方ねぇんだ。




「キング、ヨダレ、垂れてるよ」

「戦闘中とは思えない顔でござるな」




 おっといけねぇ。俺としたことが、戦闘中に何を考えてやがる。もっともっと、大量にポイントを稼がねば。


 待ってろよ!サーラ!


 モンスター、出てこいや!




 ◇◇◇◇




 あれから、更に一ヶ月が経った。




「琥珀様。順調に距離を伸ばしてますね」

「まぁな。その方がポイント稼げるからな」

「琥珀様。四ヶ月経過時点で500㎞突破は素晴らしいです。この調子で頑張って下さい。早くポイント貯まると良いですね」




 サーラが。サーラが、可愛い。サーラの言動にいちいちドキドキする。サーラの発言が、「早く私を買い取って」と変換されて聞こえる。


 もう病気ですから。


 ポイントの運用は全てサーラに任せている。使わずに貯めれば早く貯まる訳ではないらしい。適度に強化する方が早く貯まるらしい。


 勿論、娯楽には一切使用せず、無駄遣いはしない。全てをサーラに捧げている。サーラにぞっこん。一途。一筋ですから。


 今、どんだけ貯まってるか知らねぇが、貯まったらサーラが教えてくれる筈だ。


 うっほーーい!やっほーーーい!


 あぁ、楽しみだ。早く貯まんねぇかな?




 ◇◇◇◇




「おらおらおらおらおらおらおらおららららららららららららららら... ...らぁ!」




 今までに見たことないほどの巨体のミノさん。500㎞を越えた辺りから、出てくるモンスターの見た目に変化が現れた。


 灰色狼(グレーウルフ)銀毛狼(シルバーウルフ)へ。ゴブ公、ワンコでさえ、上位種族に格を上げたようだ。


 で、目の前のミノさん。名前は牛頭神(ハイミノタウロス)


 ミノさん、人から神に格が上がってますけど。



 そのミノさんに向かって、強化した旋棒(トンファー)を叩き込む。一秒間に十六発。気分なので、ホントは十六発ではないが。




「おらおらおらおらおらおらおらおららららららららららららららら!」




 で、滅茶苦茶叩いてるのに、まるで効いてないご様子です。硬さが半端ないね。




「キング、どけ!らぁ!」




 至近距離からのドラグのショットガンが、頭部に炸裂する。




「留目は、拙者に任せてもらうでござる!」




 いつの間にか距離を詰めていたマンダが居合いの構えから一閃。


 ミノさんの首を刀が通り過ぎる。


 あれっ?


 マンダ、刀の先が無くなってるよ?




「刀が折れたでござる!」




 そうですか。そうなりましたか。




「キング、ショットガンとマシンガン、弾切れ!後は任せた」




 そちらさんも、そうなんですね。よし。俺に任せとけ。




「うぉおおらぁあ!」




 背後からミノさんの頭に飛び上がり、左右の掌底を側頭部に食らわせる。


 ミノさんが頭を振り回し、その角で俺は叩き飛ばされた。


 ミノさんは頭を振り回した勢いのまま、地面に衝突する。


 ふらついて立ち上がれないミノさん。




「ドラグ!至近距離からライフルで留目を!」

「任せろ!おぅら!」




 引き金引くだけなのにえらく気合いを入れてるドラグ。まぁ、雰囲気だよな。


 至近距離からライフルの銃口をミノさんの頭部に向け、ライフルを連射する。




「弾切れだが、どうだ?!」




 ミノさんが動きを止めているが... ...




「まだ生きてんぞ!」




 呼吸の度に胸を上下させるミノさん。どんだけタフなんだよ。



 その後、ミノさんの目や耳の穴から刀を突っ込んだり、旋棒(トンファー)を突っ込んだりして、漸くミノさんの命を刈り取った。


 ミノさん一匹で、死力を尽くす俺達。このままでは探索が捗らないことは確実。よし、今日は早めに切り上げてサーラとデー...相談するか。




「よし。今日は終わりだ」

「キング、顔が弛み切ってるぞ」

「だらしなさ過ぎるでござるな」




 ◇◇◇◇

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