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その5

「おはよう」


 リーナが声をかける前に窓を開けたのはごく普通の青年でした。

 ママがそれなりに気に入ってると言っている愛人です。


「おはよう、今日も絵を描いているのかしら?」


 青年は絵描きでした。

 窓から見える部屋の中もキャンバスと画材で埋め尽くされています。


「そうだよ、好きなだけ絵を描いていい、それがマダムの愛人になる条件だったからね」


「そうなの、あなた実は自分を身売りしたのね」


「そうさ、僕は君のママのヒモなんだ」


「ヒモ?」


「そう」


 リーナは腕組をしてちょっと考えてから箒に跨りました。


「じゃあ、ヒモであって、私のパパではないのね」


「う~ん…まあ、君は僕の娘じゃないな。だって僕がここに来たのは二年前だろ」


 リーナは壁を蹴って上の階へ飛びました。

 絵描きの青年の気をつけるんだよ、という声が聞こえます。

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