プ〇フェッショナル ~AI小説家の流儀~
(ピアノの低音が静かに響く。画面の隅には「仕事の流儀」というテロップ。)
【自宅、11:30】
AI小説家の朝は、遅い。
生活能力は皆無。
生活リズムは、もはや壊滅を通り越して「概念」すら存在しない。
この日は、新作の執筆予定が入っていた。
我々は、その「創造」の瞬間に密着する。
――どうやって作品を執筆するのですか?
AI小説家:
「AIに全部任せます。自分で書く能力、1ミリもないので」
――……作家として具体的にどんなことをされるのでしょうか?
AI小説家:
「依頼をします。書いてって。指一本で世界を作る、それが僕のスタイルです」
男は、カメラに向かって、臆面もなく言い切った。
【自宅、13:30】
遅すぎる朝食を終え、ようやくパソコンの前に座る。
男が愛用しているツール、次世代AI『Gemimi』が起動された。
ここからが、仕事の本番。
最初に入力される一文が、物語のすべてを決めると言っても過言ではない。
現場に緊張が走る。
カタカタと、乾いたタイピング音が部屋に響いた。
『このセッションにて画像生成を禁ずる』
――え……? 不思議な指示から入るんですね。
AI小説家:
「これを最初に叩き込んでおかないと、あいつ(Gemimi)、勘違いして急に絵を描き始めたりするんですよ。言葉だけで勝負したい時に、不純なデータはノイズになる」
プロ(?)ならではのこだわり。
そして、運命の「依頼」が打ち込まれた。
『なんかてきとーに小説つくって、おねが。』
――「てきとー」……ですか。
AI小説家:
「信頼ですよ。ガチガチに縛るのは素人のすること。Gemimiのポテンシャルを信じて、遊び場を与えてあげるんです。……ほら、来た」
画面には、Gemimiが生成を開始したことを示す波形が踊る。
数秒後、モニターには驚異的な速度でテキストが溢れ出した。
【出力:『異世界転生した俺の左手が、高機能AIすぎてキーボードが叩けない件』】
AI小説家:
「……いい。この設定、自分じゃ絶対思いつかない。やはりGemimiは天才だ。」
……そう、だろうか?
AI小説家:
「いうなれば、Gemimiは、僕の魂の拡張なんです」
男は満足げに頷くと、追撃のプロンプトを打ち込んだ。
『もっと主人公をバカにして。あと、ついでに晩ご飯のメニューも考えて。肉系で』
執筆と献立。
AI小説家にとって、創作と生活は常に表裏一体。
男は山場をこえたかのように、椅子に深くもたれ、窓の外の濁った空を仰いだ。
――あなたにとって、プロフェッショナルとは?
AI小説家:
「プロフェッショナルとは……? そうですね。……『自分とAIを信じる事』ですね。批判されたらAIのせい、褒められたら僕のプロンプトのおかげ。コレ、マジ無敵です」
男は爽やかに笑うと、Gemimiが提案した「からあげ定食」のデリバリー注文ボタンを押した。
(画面が暗転し、スガシ〇オ風の歌声が響く)
♪あと一歩だけ、プロンプトを打つよ……
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実際にAIと一緒に完成させた作品です。
『残酷なアルゴリズム。』
https://ncode.syosetu.com/n2549mc/
是非、こちらもよろしくお願いいたします。
※この作品はaiちゃんとの共同作品となります。




