第4話 花の管理人
全校集会で集まった体育館には拍手が鳴り響いていた。
大勢の人がいると、バレないだろうと思い人は本性を見せる。
窓の外には聖華学園を象徴する桜の木。
人は平等ではない。努力では何も得ることはできない。この世界は才能、親の力、金が
全て物を言うのだ。だからこそ私は努力を否定する
私はこの学園を、才能がある。親の力、富がある者のため、成長させる学園にしたい。
努力だけしたところで才能には勝てない。平凡な家庭の人間は、今ある大きな力に勝つことはできないのだ。
しかし、それは誤算だったのかもしれない。
黒川柊真。
入学前から知ってはいたが、一体どう言うことだ。
成績上位、神崎家、一ノ瀬家の令嬢と親しく、生徒会長の九条麻依とも接点があったとは。
兄が優秀で、黒川家の養子になったと聞いていたが、見誤ったのだろうか。
「彼を放っておくと、我々の学園運営の支援が危ぶまれます。」
「あの一族と対立すると、学園の秩序が乱れる」
そう教職員の会議では揉めている。
私は静かに耳を傾け、そして考えていた。
彼の才能を考えると、我が学園にふさわしい。しかし、それだけで済むほどこの学園は甘くない。
大企業の子供を教育しているからこそ、資金面での後ろ盾も大きい。
その中でもあの一族からの支援がなくなるのは困る。
そんな時、職員室の扉が開く。
「随分と迷われているようですね。」
そう言って現れたのは柊真の父親だった。
「私たちが捨てた息子、まさかこんな才能があったとは驚きです。別に我々は気にしていません。
ただし、目立たれても面倒です。退学させても良い、そのくらい本気を出して彼の才能を潰してください。」
そう笑顔で言う。
私たちは頷くしかなかった。
私は一枚の紙を取り出し、
『黒川柊真を退学に追い込め。手段は問わない』と記した指示書を渡した。




