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いつか散る桜に僕らは誓う  作者: だいのうえ
第1章 再会と始動
2/11

第2話 4月の放課後

入学から1週間。

放課後の教室は、まだ春の匂いが残っていた。

入学して一週間。

新しいクラスにも、ようやく慣れてきた。

隣の席には神崎美桜。

席替えで当たり前のように僕の横にいた。


「ねえ、柊真くん」

授業が終わると同時に、彼女がこちらを見る。

「英語のノート、ここまで合ってる?」

ノートを見せられて、僕は苦笑した。

「うん、たぶん。っていうか、相変わらず字きれいだね」

「ありがとう。でも最近ちょっと手が震えるんだよね」

「え?」

「あ、別に。朝ごはん食べてなくて、ただの低血糖」

笑ってごまかすように言う彼女に、それ以上突っ込めなかった。


放課後、窓際の席で彼女が友達と話しながら鞄を整理している。

彼女は一ノ瀬百合香(ゆりか)。僕と美桜の幼馴染で、昔からよく3人で遊んでいた。


「柊真くんって、部活入るの?」

「まだ決めてない。美桜は?」

「うーん、帰宅部かな。」

「帰宅部は部活じゃないでしょ」と百合香がツッコミをする。

この感じがなんだかすごく懐かしい。


「百合香は変わらず剣道?」

「もちろん。私は剣道一筋だよ」

「じゃあ僕も帰宅部かなー」


校門に3人で向かう。

風が少し強くなって、花びらが舞う。

「春って、いいよねー」

「うん。季節の中で一番好き」

「でもね、すぐ終わっちゃうのが、ちょっと残酷」

彼女がそう言ったとき、

桜の花びらが一枚、制服の袖にとまった。


あれから1週間

校内はテストのことで大騒ぎになっている。

というのも、聖華学園では新入生に対して実力テストを毎年実施している。

このテストで優秀な成績を取れば生徒会への参加ができる可能性があるため、社長令嬢や政治家の息子

一般受験でのし上がってきた生徒などが実力をアピールできる最初の場所となるのだ。

そんな盛り上がりの中、先生が成績を返却した。

校内順位も発表され、百合香は顔が青ざめていた。


「百合香、大丈夫?」

そう美桜が問いかけた。

「校内順位、、ちょうど真ん中、、」

校内順位が真ん中、つまり可もなく不可もない順位だ。むしろ良い方とも言える。

しかしこの順位では本人は納得できないのだろう。

「美桜と柊真はどうだった?」

その問いかけに対して苦笑いしながら僕たちは答えた。


「1位」

「2位」


そう言った瞬間に百合香から目の光は消えた。


先生が教室から去った後、クラス内では僕達の周りに人が集まっていた。

それもそうだ、学年のトップ2人が同じクラスで、隣の席同士なのだから。

僕も美桜もあまり仲良くない人と話すことが苦手だ。そのため困惑しながら昼休みをなんとか乗り越えていた。

すると教室の扉が勢いよく開けられ、注目がそちらに向いた。

美桜と僕は驚きつつも、笑顔になった。百合香は顔を引き攣っていた。

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