独りよがり
18歳だった。 何者にも邪魔されない。
認めてくれる。 過去が勇気になる。
自己肯定は間に合っている。
すぎる日々で縋りに変わる時間、魅力など遠に枯れ果てていた。
自己肯定はいつしか恥に変わっていた。
それが辛かったんだと思う。
信頼できなかった、荒唐無稽の独りよがり。
気がつけば誰も人がいない。
21になった、言葉がわからなくなった。
好きだった気持ちの理由が欲しくなった。
知っていると思った言葉が軽くなった。
語る心情が口から出ると安堵する。
あぁ、俺はまだ続いているんだ。
俺はまだ……
まだ何かあると思えれるんだ。
簡単な答えは出ているのに肯定できない。
過去の自分の肯定が、未来の自分を否定してしまうような気がしたから生きる理由が欲しかった。 認められたかった。そう言って傷を舐め合った。
気がつけば安心を時間で買っていた。
言葉が自信を唯一肯定してくれていた。
軽い、軽い軽い軽い言葉。
ある日紹介で出会った男と話した。 確信を突かれた。
だからアラを探した。
そんな自分のアラが見えて嫌になった。
気がつけば俺は俺をよく知った、俺と云う個になっている事に気がついた。
納得できた、過去を肯定できた、自信へと変わった。
全ては俺の独りよがりだった。