召喚とステータス
説明回です
いきなり幾何学的模様が出てきて、突然光出したかと思えば、中世ヨーロッパ風の巨大な建物の広間で更になんか威厳がありそうな白や黒を基調とした人達に囲まれていた。
樹は周りを見渡しどうやらクラスにいた全員がここに居て怪我なく何かされたとすぐに確認した。そして王冠を被り玉座であろう座っていた人物が立ち
「良くぞ召喚に応じてくれた。異世界の勇者たちよ!」
その言葉を聞いて少し冷静なったのか女教師が声を荒げて質問した。
「ここは一体何処なんですか?それに召喚って私たちを元の場所に帰して下さい!」
「申し訳ありませんが皆さまを元の世界に帰す事は出来ません。」
「どういう事なんですか!?説明してください!」
「説明するので落ち着いてください。」
王様らしい人の隣にいた知的そうな人物が声を掛け一先ず落ち着かせてから話を始めた。
「ここは皆さまが居た世界とは別世界、異世界なのです。我々人族は長い間魔族と争っていました。しかしある時から境に魔族の勢力が増し、幾度となく争っていましたが、我々にもう後がなくなり、この様に異世界から勇者たちを召喚する方法をとったのです。申し遅れましたが私は宰相のマダムスと申します。そしてこの玉座に座られてるお方は、このノーダム帝国皇帝のアルベルト・ノーダム様です。」
「つまり私たちに魔族と戦わせるという事ですか?」
「申し訳ありませんがそういう事です。」
「私達を元の世界に帰すことは?」
「申し訳ありません。」
広間?にいた僕ら異世界召喚組は驚きで声が出なかった。その沈黙を相澤海斗が破った。
「僕らに戦えだなんて、それに戦う術すら持ってないんですよ。いくら何でも無茶過ぎです。」
「それについては宰相よあれを。」
「はっ」
そして宰相さんから何やら薄い金属プレートの物を渡された。
「それはステータスプレートと言います。皆様ステータスと言ってみてください。」
そして召喚された僕らは言われた通りにステータスプレートを持ってステータスと言ってみた。
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夏川樹 男 17歳 人間
体力:10
筋力:10
敏捷:10
耐久:10
魔力:10
幸運:10
固有スキル:■■■■■■
スキル:体術(Ⅲ)
風魔法(Ⅰ)
料理(Ⅱ)
言語理解
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「それが皆様のステータスになります。そして身分証にもなります。」
僕は自分のステータスを見て驚いたのは固有スキルがあることだ。宰相さん曰くスキルはⅠ〜Ⅹ段階あり、固有スキルは貴重で特別なスキルだと言う、そして僕らが今話せてるのは言語理解のスキルのおかげらしい。ただその後宰相さんが言った言葉に僕は驚く
「皆様、勇者の加護はありますか?」
「あの〜、勇者の加護って無いんですが、これはどういう事ですか?」
勇気を出して言ってみたら周りいた全員が樹に目を向けてきた。
「申し訳ございませんが、ステータスプレートの方見せていただけますか?確認させていただくだけですので。」
「あ、はい」
言われたとうりに宰相さんに見せた、そして皇帝のところに行き、何か相談してまた後で話があるからここに残っている様言われた。そして皇帝から
「皆様を我々の都合で呼んでしまい、また元の世界に帰ることが出来ず申し訳ない。皆様にこの様な事を頼むのは、筋違いと重々承知しておる。じゃが人類の未来のためどうかお力を貸していただきたい。」
「分かりました。僕らに今救える力があるし、何により僕個人としてもほっとけないので戦います。」
「海斗くんいくら戦える力があったとしてもそれは、軽率すぎます。」
「宮美先生、じゃあ僕らはどうしたらいいんですか?元の世界に地球に日本に帰れないのにどうしたらいいんですか?だったら僕は、この世界の人達のために戦いますし、日本に帰る方法も探してみせます。」
それに答えたのは女教師もとい宮美先生ではなく、相澤海斗だった。その言葉に宮美先生は反論してみたが海斗の意見に気押された、確かに彼の言い分も一理あると納得し了承した。
「では夏川様にはお話があるので、それ以外の方々はあちらのドアから退出してください。騎士団長後はお願いします。」
誰もが驚いた顔をしていたが皆従うしかなく直ぐに出ていった。北条さんが心配そうな顔をしてたが必ず戻ると言い残し出ていった。皇帝と宰相さんに向き合い樹は素直に聞いた。
「その話とは勇者の加護がない事ですか?」
「うむ、それもそうじゃが、単刀直入に言おうお前さんは必要ないからな、この城から出ていってもらいたい。」
(何となく予想してたけど勇者の加護がなく戦力外という事、そして固有スキルの文字化けで本当にいらないか、ストレートに言われるとキツイな)
「分かりました。そうさせて貰いますが、自分も召喚された身。ステータスプレートと冒険者としてやっていきたいのでお金をいただきたいのですが、よろしいでしょうか?」
「それくらい良かろうステータスプレートとそうだな金貨3枚やろう。直ぐにやるで持っていくがよい。」
そして夏川樹は戦力外ということで城から追い出されたのだ。
城にいたクラスメイト達には彼は隠密が得意ため別のところで訓練してると伝えられたのだった。
誤字脱字などあればコメントしてください。
第一章と書きましたが序章です。次回から冒険者編です。