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非日常の回想録

〜I〜 ミっちゃんが叱ったんだ

作者: 為下波図

ミっちゃんが、いい加減にしろって叱ったんだ。理解できないって。


それは怒るよね。2週間で3度もロッカーの鍵を紛失したんだから。

どうして同じミスを3回も繰り返すのかってことなんだけれど、貴重品や日用品をたくさん入れているロッカーの鍵だから尚更なんだね。


忙しい日々の中で、このロッカーが開かないってかなり危機的な状態なんだよ。だから合鍵は一括管理していて、それをミっちゃんが保管していたんだ。


鍵を無くしてしまった人はミっちゃんのところに行くんだ。僕も行った。3回も。

食堂の手荒い場で2回、トイレで1回落としたんだったかな。


実は、ロッカーの鍵は、棒を突っ込んでガチャガチャやっていると開くんだよね。でも、閉められないから、結局必要なんだ。

それに、隠れようもない狭い組織なんだ。すぐに誰かが拾ってくれて手元に戻ってくるのは、九死に一生を得た気分なんだけれど、必ず情報が隅々まで行き渡るんだな。


彼はくだらないミスを3度も繰り返した、って周知されることはけっこう恥ずかしい。

そんな恥すら忘れるくらいに、ミっちゃんは怖かったな。それ以来、そんなことしなくなったし、ミっちゃんのおかげで成長したみたい。

ありがとう、ミっちゃん。


一年後に似たような事が起きるんだけれど、それはまたそのときに。

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