イジメはどこにいっても
俺は朝起きる。
起きた時間は6時前後のようだ。
俺は着替えを始める。
今日の俺の当番は洗濯だ。
俺は着替え終わると洗面所へ行く。
そして、昨日から回していた洗濯機はもう止まっており乾いていない洗濯物が大量にある。
俺は洗濯物を取り出し新しい洗濯物を洗濯機の中に入れる。
そして、ベランダに出て俺は洗濯物を干し始める。
そして、洗濯物の量が後半分くらいの時だ。
「あれ、勇馬?
早いね、みんな洗濯の時時間ギリギリでやっいるのに」
俺はそう声をかけられて俺は声がした方に向く。
そこにはユンが眠そうに目をこすりながら立っていた。
「ユンか。
早く終わらせておきたくてな、それにユンも早いな」
「んー、それは今から二度寝するだけだよ」
え…。
寝惚けているのか俺の頭に言葉がうまく入らなかった。
「あ、そういうことか。
おやすみ」
「おやすみ」
そう言ってユンは寝にいった。
俺はさっさと洗濯物を済ませてリビングに行く。
「おはよう、勇馬朝飯はそろそろ出来るぞ」
リビングに入るとキッチンから皆帰から声が聞こえた。
「おはよう、皆帰。
今日の朝は何だ?」
「目玉焼きとトースト後はチャーハンかな?」
「何つー、バランスの悪い食事」
「うるせー!」
そんな風に話しながら俺は朝飯ができるのを待つ。
七時ごろに朝飯ができその時間に合わせてみんな降りてくる。
因みに利差、ユン、静育、雪夜、刃月からはバランス悪いと言われていた。
俺達は学校に登校してそれぞれの自席に座る。
その瞬間妙な視線が俺に向かってきた。
そう、昨日の好奇心とは全く違う視線、好奇の視線ではなく悪意のある視線だ。
そこで俺は思い出した。
昨日、皆帰達から浴びていた視線の正体。
ーいじめっ子がカモを見る目ー
直後、俺はこのクラスに対して嫌悪しか湧かなかった。
そう、今皆帰達がいる場所は昔の俺の立ち位置だった。
昔といっても去年の話だ。
助けたいと思う。
けど、下手なことしてもイジメが酷くなるだけだ。
だから、俺は何もできないのか?
俺は今自分への嫌悪が湧き上がってきた。
何もできない自分が嫌だ。
ヒーローぶっている自分が嫌だ。
けど、何かしたい。
ーできるはずだー
ふと、自信が湧いてきた。
何かできるとそう思えてきた。
何故かわからない。
本能がそういっていた。
だが、俺の葛藤は消えなかった。
暫くして気付けば昼休みになっていた。
「北条、ちょっといいか?」
一人の男子が俺に聞いてきた。
その声とは裏腹に目が明らかに脅していた。
俺はおとなしく従いその男子について行く。
俺は人気のない場所に連れていかれた。
「おい、皆帰達とはどういう関係だ?」
ケンカ腰で相手は言ってくる。
しかし、俺はこの挑発には乗らないようにする。
後ろの方に複数人の足音が聞こえた。
おそらくこの男子の仲間だろう。
ケンカにはハナから自信が無いので特に影響は無い。
「えっと、どういうってどんな?」
ドンッ!
直後俺は腹を殴られた。
腹にはとんでもない痛みが走り、倒れ伏せそうだった。
俺は根性で立ち続ける。
「調子にのってんじゃねーよ‼︎」
ダンッ!
次は俺の顔面を蹴ってきた。
俺の意識が少しずつ薄れていく。
俺は何やっているんだろうという思いが込み上げていく。
「しっかりと答えろや!
そうすれば痛い思いも惨めな思いもしなくて済むぜ」
男子はなんか言っていた。
なんて言っているのだろう?
分からない。
けれど、俺に関係しているのだろう。
「どうした?
いいから言えよ!」
何か言うと共に男子は拳を振り上げる。
俺は思う。
ーこの人は何をやっているのだろうー
瞬間拳が飛んでくる。
それは見事に俺の溝に当たる。
「ひっ!」
瞬間、その男子とその後ろの人から悲鳴のようなものが聞こえた。
瞬間俺は意識を取り戻す。
それと同時に怒りがこみ上げる。
恩人と呼べる友人をいじめている奴が目の前にいると分かったから。
俺には力が無い。
「ふざけてんじゃねぞ…。
いじめるなら俺にしろや。
皆帰達にやっていることを俺にやれよ。
だがな…もし…あいつらに何かするってんなら俺は…」
男子の腕が離れる。
そして、男子は後ろに後ずさり転ぶ。
俺はそれを気にせず言葉を続ける。
「どうなるか…覚えていろよ?」
・
・
・
放課後。
俺はあの後散々罵倒や暴力を延々とやられた。
少しああ言ったことを後悔はしているが恩人達に恩返しできるなら安いものだと割り切っている。
俺の体中傷や痣だらけになっていて痛みがいまだにある。
俺は片付けを済ませて下校を始める。
さっさと帰って洗濯物を取り込まないと俺の場合着替えが無い。
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昼休みに勇馬が連れていかれた人気のない場所では勇馬達をいじめている奴らがいた。
リーダーである男子は歯ぎしりをしながら先程自分のいた場所を見ていた。
自分は強者であることを今まで誇示してきた。
しかし、勇馬に対して一瞬でも臆した自分にイライラしていた。
最初は守る気でいた勇馬に言われたことを今は守る気など無い。
始めから自分が強者である筈なのに弱者の言うことなど無視してしまえばよかったのだ。
「リーダー、今度こそ立場を解らせてやりましょう。
あんな奴ら全員あんな強気な言葉言えないような目に合わせてやりましょう」
一人の取り巻きがこう言いだしたが始めからその気だ。
だが、それだけじゃ足りない。
もっと、恥ずかしい目に合わせなければ気が済まない。
「うるせぇよ。
俺に意見をしてんじゃねぇよ!」
イライラを先程発言した人にぶち当たる。
思っいきり殴った後に蹴飛ばす。
悶え苦しむ姿を見てもイライラは収まらない。
「あいつさえいなければ、こんなことには…」
そう、あいつさえいなければこんなにイライラすること無かった筈なのだ。
まだ話の本筋には入れません。
2018.5.26より多少の書き換えと改行を加えました。