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決着2

勇馬たちの戦闘(前話)が終わる頃より少し前…。


******静育*******


「ハァハァ、これは厳しいな…ジャック残りは」


「同じくそろそろ限界だ…」


俺達二人は限界が近づいてきており、それに比べて相手の方は殆ど消耗をさせることができなかった。


「これで終わりか、ジャック?」


アレンの問いかけに俺達は無言を貫いた。

アレンだけでも厄介なのに相手はもう二人ほどいる。


超遠距離狙撃だけでも厄介なのにそれを連続で発泡できる狙撃の天才とも言える椎名…。


どうしてだが分からないがこちらの攻撃を全て把握してくるうえに無数の能力で出来た兵を操る男…。


そして、『六賢者』の中でも一番の武闘派のアレン…。


勝てるビジョンが浮かばない…。

逃げるにしても狙撃されれば隙ができてバッサリとアレンか男の『自動能力オートマタ』により殺される。


「いろいろと思考を巡らせているようだが、残念ながらもう終わりだ」


そんな男の言葉とともに無数の弾丸と自動能力が迫ってくる。


俺はどうにかして止めようと槍を構えようとした時だった。


俺はそっと押されて俺はバランスを崩す。


「静育、ここは抑える…逃げろ…」


そう言ってジャックは本を開く。


その瞬間、俺達にあたるであろう弾丸などが弾かれていく。


「早く!障壁系は得意じゃないからそんなに保たない!」


ここで俺は逃げていいのだろうか?

いや、逆だ…逃げないという選択肢を取れない…。


決死の覚悟で作った時間…それを無駄にすることは裏切りだ…。


でも…このままじゃジャックが…。


バリンッ


13枚ほどの障壁の二枚ほどが途切れずに飛んでくる弾丸に耐えられなくて割れる。


「くっ…」


より力を込めようとジャックが集中する…。


バリンッ


しかし、それは意味を成さずに次は3枚ほど割れる。


そこで俺は何とか葛藤を制して後ろに走り出す。

しかし、それはできなかった。


「ははは、そうだよな…それは逃げられなくするよな…」


そう、そこには無数の人型の武器を持った影があった。


『自動能力』


それが後ろに控えていたのだ。

逃げるなんて選択肢は最初からできなかったのだ。

一人で捌き切れる数でもない。

要するに戦闘になった時点でもう既に負けが決まっていたのだ。


バリンッ


そうしてる間に障壁が残り一枚になる。


ジャックは必死に追加の障壁を作ろうとするが得意では無い分、間に合わない。

もう既に最期の一枚はヒビが入っており、一秒も保たないだろう。


もう終わりだと諦める。


槍を構えるのをやめた。

別に諦めたわけではない。

考えるんだ…打開する方法を…考える時間は0.2秒しかないと言っても過言ではないほど追い詰められている。


僅か0.7秒の時間でこの状況から打開して逃げるまたは勝つ方法は…。

見つからない…。

そもそも、俺たちの枯渇量から見てこれを実行したことは間違いない。

要するに相手の算段ではもう俺たちの打開手段はほぼ無いということだ。


せめて、あと5秒あれば…それでも僅かに足らずにジャックが犠牲になるだけだろう。

さらに賭けの要素が高くて、おそらく俺も死ぬ可能性が高い。

結果、負けは確定していたということだ。


俺は拳を握りしめて歯軋りをしようとした時だった。


空気が張り詰めた。


「っ!」


その瞬間、男が明らかに動揺したのか『自動能力』の動きが一瞬、ぎこちなくなる。


そう、俺から見ても彼は遅すぎたのだ。


『六色七斬流』『一挙重斬』の型『羅刹』


瞬間、起きたのは蹂躙だった。

俺達に迫り来る弾丸と『自動能力』が弾き飛ばされる。

そして、男の左腕はその一瞬のうちに吹き飛ばされていた。


「大丈夫か!」


「アレン、大丈夫だ。

左腕一本で済んだだけ儲けものだ。

まさか、このタイミングでお前が来るのは予想外だ、陸也」


男は俺たちの後ろを見据えてそう言うと共に俺達の後ろから陸也さんが出てきた。


「二人とも大丈夫か?」


陸也さんの言葉に俺達は頷く。


「そうか、にしてもアレン達はいいがなんでお前がいるんだ?

造のタツミさんよ」


陸也がそう言うとピクリと男が反応する。

どういうことだ?知り合いなのか?


「答えたくないと言ったら?」


「正直どうでもいい。

でも、お前はここで死んでもらおうか?」


瞬間、陸也さんが構える。

しかし、それと同時にアレンが動き出す。

そして、弾丸も飛んでくる。

それでも、陸也さんは動こうとはしない。


「もらった!」


アレンが側面に回り、棍を振り上げる。

そして、陸也さんに振るおうとした瞬間に陸也さんは動きだした。


俺が助けに入ろうと瞬間、自分の目を疑った。


地面に着くようにアレンの棍を踏みつけて、最小限の動きで弾丸の全てを躱したのだ。


そして、刀を抜きゆっくりと構える。

そして、ある挙動の時に明確に止まる。

これは『一挙重斬』の型の特徴。

ゆっくりと構えて明確に溜めを作る。

そして、一気にその溜めを解放するかの如く武器を振る。


ズドンッ


アレンが吹き飛ぶ。


「ちっ、うまく飛んだか…。

ジャック、静育…スナイパーを頼む

俺はこいつらをやる」


「分かった!」


俺は陸也さんの言葉に頷きすぐに走り出す。

しかし、その瞬間のことだったのだ。


「ふう、こんなものかな?」


タツミと呼ばれた人間がそう言うと同時に全てが変わった。


そう、勇馬達の方向に巨大な魔獣が現れたのだ。


「タツミ、お前!どう言うことだか分かっているのか!」


陸也さんが取り乱してタツミの方に向いた時にはアレンも含めていなくなっていた。


「静育、ジャック行くぞ!」


陸也さんは落ち着きを取り戻して俺達の前に先導して歩き出す。

しかし、気のせいだろうか?

陸也さんの顔には明確な焦りが表れていた。


******刃月*******


「それが明確な差だよ」


目の前の少女は直立した状態でそう呟く。

今の俺にはそれを言い返す術はなかった。


何故なら、地を這い蹲り地を流していたからだ。


「君自身、とても強い…しかし私に勝つ術は持ち合わせてない」


そう、その通りだ。

傷一つ…それだけが致命傷となる相手だ。

まともに打ち合える筈もなく俺は無様に倒れている。


「さてと…終わりにしようか…『黒翼』」


その瞬間、少女からは黒い翼が生える。

いや、正確には現れた。

まるで元々付いていたかのように自然と闇の中から現れたのだ。

しかし、それはとても翼とは形容し難い無数の枝分かれをしたものだった。


「手数…それが私の全てだ。

この一本一本が一つの槍であり、砲台でもある」


それはまるで今の俺に防ぐ術はあるのかと問うているみたいだった。

俺は力を振り絞り立ち上がり、再び剣を構える。

その瞬間、黒い翼の先端一本一本が別々の生物かのように動き出す。


そんなもの関係なく俺は走り出す。

俺の頭の中は切る…それだけが埋め尽くされている。


「そうだな…いつまでも手加減などをするのは失礼だな。

なら、まずは左腕を貰おうか」


少女がそう言うと共に翼が一気に動き出す。

俺の前のあたりで翼が忙しなく動く。


しかし、すぐにそれは収まり翼が退く。

好機だと思い、俺はより速く走る。


そう、それが起きるまでは…。


直後、俺の左腕は失っていた。


「続いて右足だ」


次は一切翼が動かないで俺の右足を切断した。


「っっ!」


痛みで俺は倒れる。

絶叫すらあげられないほどの驚きもそこにはあった。


「さてとこのまま…うん?」


瞬間、俺の耳には甲高い音が響く。


俺はなんとか片腕で身体を持ち上げて周りを確認する。


「どうやら、死んではいないようだな」


ふと隣を見るとそこには見知った顔があった。


「静域さん、なんでここに?」


「まぁ、あれだ…その前に『分解』」


その瞬間、黒い糸のようなものが浮かび上がり砕け散る。


「そして、『復元』」


それ共に俺の切り飛ばされた腕と足が再生されていく。

それを見た少女は一瞬、驚きはしたものの嬉しそうな笑みを浮かべる。


「そうか…静域…彼が『創の錬金術師』か」


「どうやら、俺を知っているようで何よりだ」


静域は不敵な笑みを浮かべてそう返すと俺に合図を送る。


『分解』した瞬間を狙え。


か。


となると俺はいつも通り潜めばいい。


ゆっくりと夜の影に飲まれるかのように俺は姿を消していく。


「逃した…いや、共同戦線か…」


「御不満かい?」


「いや、どうせ私はすぐに退散しなくてはならないからな…、少しは歯ごたえがあることを祈るよ」


瞬間、二人は動き出す。

槍と翼がぶつかり合う。

その度に静域さんは分解を行うがその度に『まだ出るな』と訴えかけてくる。


「手数がやはり多いな…さすがは碧のいや、『四剣の女神』と言ったところか…」


静域さんの言葉を聞き、僅かながら少女の翼の動きがブレた。


「刃月!今だ!『分解』」


瞬間、黒い糸が現れる。

そして、翼ごと分解される。


「なっ!」


少女は周りを警戒する。

翼を作ることをしないのは隙が多いからだろう。

しかし、反撃がされても即死でなければ大丈夫だと分かれば怖くない。


「『心斬』」


俺は剣を振るう。

俺の剣の究極かつ最強の暗殺技…。


少女は俺の存在に気が付き、剣で弾こうとする。


しかし、それはすり抜けた。


「っっ!」


肉体だけを切断する究極の一撃…肉体以外の防御無視の一撃が少女の肩口に入り込む。

やはり、実力者なだけはある。

剣がすり抜けた瞬間にはもう既に後ろに下がられており、傷が浅い。


そして、振り抜いた時には少女とはかなりの距離が離れていた。


「今のは流石に危なかったな。

にしても、君はどこまで知っているのかな?」


少女は静域さんに向かって訝しげな表情を浮かべる。


「原初に会った記憶が少しだけあるからな…」


「なるほど、私は覚えがないということは君は英雄か…」


その交わされた言葉の中で静域さんはとても悲しそうな表情をしていた。

その理由は俺には分からなかった。

ただ、一つわかることがある。


原初とは、俺達転生者の大半が持つとされる自身を構成した一番最初の記憶のこと。

それはいつ起きたことなのか、何があったのか、どうなったのか、どこの世界での出来事なのか?そういったことは一切分からない。


事実、俺も持っているが勇馬と出会った頃の記憶しか無い。


それ以外のヒントは何一つとして持ち合わせていない。


しかし、英雄は何を意味するのか今の俺には分からなかった。


「では、退散するとしよう。

私としても分が悪いからな」


「さっさと行け」


静域さんは少女の言葉にそう返して俺の方を向く。


「追いかけなくていいのか?」


俺としてはなぜ静域さんがこの場を逃したのか疑問に思った。


「今回の目的を忘れるな…。

それに今追いかけて戦っても俺かお前のどちらかが死んだと思うぞ」


その言葉に俺は息を飲む。

その言葉に対して意外に感じはしたが納得もあった。

あれは危険だという認識だけで動いていたが実力だけで見たら、個人で戦えば静域さんと俺では確実に勝てない。


あの少女はそれだけの実力を持っている。


「そんなことになれば勇馬の命令に背くことになる。

それに、優先事項は魔獣をより多く殺すことだ」


「分かった」


俺達はそうして動き出そうとした瞬間、それを見た。


「何だあれは…」


静域さんは目を見開いて固まっている。

おそらく俺もそうなっているのだろう。


空には巨大な魔獣が轟音を立てて佇んでいた。

このようにしてまた謎は深まっていく。

早く日常回をやりたい!

それと、そのうちまたタイトルを変える予定です。

今まで仮タイトルみたいな感じに自分の中でしてたので覚えやすいタイトルに変える予定です。

一応、護るべき、終わらない日常のどちらかで覚えて頂いていたと思うので作品詳細の方に旧タイトルを書く予定になっています。


大変勝手な理由でタイトルを数度に渡り変えてしまい申し訳ありません。

しかし、やっと自分の中で納得いくタイトルが思い浮かんだのでこれからはそれで貫いていく予定です。


一応、新タイトルの予定をここに記させていただきます。


『Reincarnation First Memorise』


無駄に英語かよ!というツッコミは受け付けません。

しかし、どうしてもこれをカタカナにすると少し不恰好に感じるのは日本人のサガだと思ってるので許してください。


タイトルも伏線にならないかな?とか考えてるうちにできたものです。

ぜひこれの意味を考えてみてください。


ここまで長話とストーリーを読んで頂きありがとうございます!

面白いと思って頂けたなら幸いです!

もしよかったらブックマークや評価の方をお願いします。

とても嬉しくなって書くペースが上がる時がありますので是非!

流石にこれは露骨か…。


何度も言いますが勝手タイトルを変えることになって申し訳ありません。

ここまで読んでいただきありがとうございます。

では、また次回でお会いいたしましょう。

もし、後書きを書くならの話ですけど…。

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