表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
103/113

魔法少女と覇者の王4

「さて、約束の時間ですね」


ミオがそう言って雪菜とカノの2人を見る。


いや、3人だった。


「そちらの少年は?」


そこにいたのは雪虎だった。


「ん?あーすまんな見届け人とでも考えてくれ。もし、カノが負ければ俺が責任持って外に連れていく」


ミオは黙って近くにいた代代を見る。


「ん?あー別にいいよ彼は誠実ではあるからね」

「それなら何も言いませんが彼は何者ですか?」

「確かあの山の番人の元に修業してるんだよね?」

「そうなってるな」


ミオは知らない情報に怪訝そうな表情を浮かべるが何も言わない。


カノが前に出る。


「さて、始めましょうかカノ」

「は、はい!絶対に一撃当てます」


いまだにカノは少し怯えている。

しかし、それでも今までとは違う。


それに気づいたミオは少し目を見開く。


だが、


「さぁ、始めましょう。魔法少女に弱者はいらない」

「わたしは勝ちます…もう、失わないために」


それが何かカノですら理解できていない。


それでもその意思は確かに彼女のものだった。


「んじゃ審判は俺と代代で行う。試合、開始!」


2人は動き出す。


「マジック フォルムチェンジ スピア リリース オン!」


カノが本を持って槍の魔法を放つ。


それに対してミオは


「マジック バレット リリース オン!」


銃のようなものから魔法の弾丸を放つ。



「ほぉ、すごいねぇ」


代代が感心する。


「あれはお互いに感触確かめてるが、カノの展開速度が遅いな」

「そりゃぁ、工程数多いからね」


雪虎と代代が完全に解決モードに入っている。


「要するにここからはエネルギー量、技量、速さ、全てが求められる」


雪虎のその言葉に代代は「そうなの?戦いについてはよくわからないんだけど?」と返すのだった。


「「リビルト リリース ループオン!」」


槍と弾丸が打ち消し合う。


何十何百の攻防。


無数の槍を弾丸によって撃ち落とされていく。


「槍の貫通力でも弾丸を抜けないならカノに勝ち目はない。それに…」


雪虎の考察は正解だった。


弾丸一発と槍一発が同格であり、同じ能力の使い手として明確な差がある。



そして、


「はぁ、水平起動ばかりですね、これくらいはしてくださいよ」


ミオの一言。


それを実感したのはすぐ後だった。


何もない虚空から急に別の角度からカノに弾丸が飛ぶ。


「マジック シールド…間に合わない!」


ここで別の魔法を展開すれば弾幕にやられる。


そして、防御も、避けることも間に合わずに弾丸がカノの体を貫く。


「んぐっ!!!」


痛みに唸る。


「展開速度が遅くなりましたよ」


ミオの弾幕が上回る。


(これは…防げない…なら!)


「マジックキャンセル!ふぅ、ドレイン オン!」


弾丸を受け止める。


「っっ!!!」


涙目にながらも受け止める。


「ついに使ったな」


雪虎は笑う。


「あれは?」

「あれはあいつの本質だ。あの魔法だけはお前の与えた外付けじゃない、あいつ自身の理念だ」


そう、魔法少女の力はあくまでも代代が与えたものである。

故に、その力には限界が存在する。


しかし、カノの使ったドレインは違う。


「俺のブレスを受け切ったんだ」

「それは…中々にバケモノの領域じゃない?」


カノは動き出す。


「わたしは!負けられません!ブレード オン!」


エネルギーを刃にして、ミオに詰める。


しかし、


蹴りが入る。


「ぐっぅ!!」

「そんな小手先だけの足掻き私には通用しないですよ」


ミオは更なる高みにあった。


(勝てない…いや違う勝つ必要なんてない…でも)


そんなことじゃないと言い聞かせる。


カノは前を見据える。


勝って得るものとか、勝った先にあるものとか





もうカノの中にはどうでも良かった。


「私をあなたに認めさせる!それだけだ!」


カノは後ろに飛ぶ。


「ドレイン オン!」

「またそれですか、なら魔法でなければいい」


容赦ない格闘戦が始まる。


「詠唱は…言葉に意味ない!」


カノはゆっくりと紡ぐ。


「何をしようと無駄です」

「願いがある…苦しみがある。あなたに認めさせる!ただそれだけの願い!」

「うるさいですよ」


画面に入る拳にカノは意識を飛ばしそうになる。


歯を食いしばる。


ギリっ!!!


「全てを包み込む弱さに、全てを超越し得る、その頂に…」

「もうおしまいにします」


拳を握りしめるミオ。


カノは最後の一言を


「法則は思いに変わる」


書き換わる。

それは世界の改変。


「お見事だね、まさか、領域テリトリーを使うなんてびっくりだよ」


代代の言葉。


「別に難しい話ではない、己の意思を己の願いを、そして、存在を知り力が足りれば誰でもできる」

「それがどこまでも難しいから私は褒めてるんだよ」


そう、それこそが領域であり、それこそが究極の一端。


「これが一体なんだと?」


ミオは呟く。


そこにあるのはただただ、壊れた街並みだった。


それはきっとカノが負った傷の象徴。


誰も知らない何かがある。


「なるほど」


たった1人を除いて。


「代代何か知ってるのか?」

「いや、なにも?ただ、そうか、彼女にはこの街がこう見えていたんだね」


カノは目を開く。


「特別なものは必要ないよこの世界では全ての言葉は不要だから例えばこんな風に」


槍がミオの横を抜ける。


その一撃は間違いなく、狙っていればミオに当たっていた。


「何のつもり?自分自ら勝ちを逃すなんて」

「だって、私はあなたに勝つ…それは一撃なんかじゃ終わらないと思ったから」

「生意気を言うなら不意打ち意外で私の意表を突きなさい!」


互いに詠唱がいらなくなった世界。


それがカノの領域、全ての言葉は意思によって紡がれる。


無数の弾丸が放たれる。

それをカノは受け止める。


(私の武器は本…それならば攻撃的なものじゃない)


ミオの銃と自身の本を見比べる。


カノは歯を食いしばる。


ドレインによって弾丸を防いでいく。

だが、その衝撃を抑えることはできない。


(考えろ私の本質を…雪虎は何と言った?雪菜は何と言った?)


カノは至る。


その域に…


弾丸が全て消える。


「一体…何が」


ミオは戸惑う。

だが、近接戦闘を即座に仕掛けようと踏み込む。


「…より速く」


弾丸がミオの頬を掠める。


「より多く!」


無数の弾丸が、ミオに迫る。


「それで…終わると!思っているのか!」


ミオが引き金を引く。


同じように無数の弾丸が相殺し合う。


「二つ同時に魔法を使えないあなたが私に勝てると!?」


槍が放たれる。


カノはそれに対応…できた。


「確かにわたしの魔法は一種類ずつしか使えない」


槍を弾丸が弾く。


それは一つではない折り重なる無数の弾丸がたった一つの槍を相殺した。


「でも、この世界でならより世界に感応してるわたしの方が…速い!」


弾丸が更に増える。


「その程度の修羅場なんて見飽きたものよ!」


ミオが自前の身体能力も使って避ける。


「あなたが例えどんなに速くても、例えどんなに強くてもわたしはあなたに負けない!」

「私だってあなたが何を背負おうが、何に苦しもうが!あなたを1人にしない!」


目の前にまで迫る。


ミオは目の前まで詰めたことに勝ちを確信する。


だが、


「そう、ミオならできるって信じてた」


本が爆発する。


「その程度の自爆、読めないと?なめられたものね!」


やはりミオが一歩先を行った。


はずだった。


弾丸が貫く。


「え?」

「もう、ここからは逃げ道はないよミオ」


それは無数の弾丸ではない。


ただ、合理的に、物理的に、相手を追い詰める弾丸。


「確かにわたしは水平起動しかできない。でも、この世界はわたしの世界、どこからでも弾丸は撃てる」

「…そっか負けか」


無数の弾丸が消える。


そして、


「紛れもなく、勝者はカノだな。それでいいな?」

「えぇ、わたしの負けよ。全く最後の最後で油断したわ」


ミオは笑う。


「教えてミオ、ミオは一体何を守りたかったの?」


カノが聞く。


そこに


「私もそれは気になってた。一体、何を知ってそんなに焦ってるの?」


雪菜の言葉にミオは苦そうに笑う。


「わたしは君が嫌いだ。幸せで、人間である君が嫌いなんだ」


そうミオが告白するのだった。

うぉっ!三千しかないだと!?


いや今回ボリュームもっとあった気がしたのだけど…まぁ、元々決着のみだったし急ぎすぎたかなぁ?


ここまで読んでくださりありがとうございます!


少しでも良いなと思って頂けたら幸いです!


感想、評価、ブクマなどなど励みなりますので是非お願いします!

特にこんなふうにガチガチで不定期ですのでブクマしていただけると私としても嬉しいです!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ