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ネイバーワールド・オンライン  作者: レルクス
名門大学の占領作戦は『兵器』がキーワード
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いくらなんでも歯車多い。

別の作品を見て、同じ話数なのに文字数が倍以上離れていると妙な気分になりますね。まあ、ペースは人それぞれですが。

 占拠作戦失敗の数日後、沖野宮高校ではバスケで盛り上がっていた。


 まあ、単に化け物二人が大暴れしているだけなのだがな。ちょうど今も、デュリオが左手でゴールリングをつかんで、右手でボールを叩き込んだところだった。


 そこで試合終了。整列する。


 そしていつも通り、竜一はバテきっていた。対するデュリオも汗はすごいが、平常運転である。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「さて、彼らの進行も終わったね」


 昼食時、デュリオと竜一は話していた。


 あの計画のあと、スカイグローリーはNWOを去った。

 と言うか、本人たちにあったのはNWOにおける兵器知識のみであり、それが完璧に通じないとわかった時点で、もう終了せざるをえなかったのだ。原因は竜一自身だが。


 ブリュゲールに戻ったことで、いつも通りになったといっていいだろう。


「しかし、『オラシオン』の本気と言うのは恐ろしいものだね」

「なにいってんだ?あんな欠点兵器をスクラップにしたところで、強さの証にはならねえよ」

「まあ、一時はビクついたのも事実なんじゃないのか?」

「アイテムで俺が負けるわけないだろ。ていうか、別にこっちも兵器を大量生産して身のほどをわきまえさせてやることだってできたんだ。全然本気じゃねえよ」

「なんか逆に彼らがかわいそうに思えるね」


 後悔はしない。するつもりもない。こっちが本気だとか本気でないとか、そんなことは関係なく、勝った方が強いのだ。


「セルファはどう思っているのかね?」

「なぜそこでセルファのなが出てくるんだい?」

「今回占拠計画を立案した大学の理事長だからさ」


 デュリオは苦い顔をした。


 因みに、ゲームではかなりフレンドリーに話しかけているが、セルファはリアルとゲームをしっかりと分けるタイプだ。基本的には、と言う条件付きだが。


 だがもうこれで、兵器でどうにかしようなどとは考えないだろう。


 まあ、兵器そのものにも色々あり、今回は『軍事兵器』だったわけなので、リベンジしてくる可能性がないわけではないが、まあそれはそれである。


 大きな歯車は、すでに回り終わり、新しいことのために、今も回り続ける。それだけだ。


 竜一はウィンドウを開く。なんか連絡事項があったかどうかの確認ためだ。


「……デュリオ。明日転校生がくるんだってさ」

「……今年は騒がしいものだね」


 激しく同意しよう。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 次の日。


「さて皆さん。今日から転校生が来ますよ」


 一瞬だけ、デュリオに視線が集まったのは、まあ不思議ではないだろう。


「それでは、入ってきてください」


 入ってきたのは、一年二組のアイドルである三浦冬香を越えるほどの何かを持つ少女だった。

 背は平均より少し高いか(無論と言うかなんというか、竜一未満である)、まあ色々視線は動くが、もっとも特徴的なのは……、


 髪、水色だ。沖野宮高校では髪をくくる必要はなく、まっすぐに下ろしている。


「知っている人もいるかもしれませんが、桐谷桜(きりたにさくら)さんです。仲良くしてくださいね」

「桐谷桜です。よろしくお願いします」


 思考検索をする。


 ……現役アイドルだった。しかも、プログではNWOを最近始めたとのこと。


 また世間が狭くなったな。そう思った。


 デュリオと目があった。なんか変な雰囲気だ。こんなデュリオは始めてみる。

 始めてみるが、考えていることはわかる。


 多分『変な予感』と言いたいのだろう。

 まあ、頑張れ。でもまあある程度大丈夫だろ。多分今の時代、アイドルって忙しいから。


 全く助けにならないことを考えていると……。


「桜さんの席は、竜一くんの隣ですね」


 爆弾の設置場所は近くにあったようだ。

 デュリオが内心爆笑しているのがわかる。クールな感じにしているが、竜一の目は、まあちょっと心得があれば簡単に騙せるが、デュリオにそんなスキルはないのですぐにわかる。


「宜しくね。糸瀬君」

「ああ、宜しく」


 因みに、クラスメイトの名前を覚えていなくて話しかけずらい。と言う悩みは300年前から消滅した。理由はわかると思うが、フリガナ付きで表示されるからである。


 ちなみに、クラスメイトがデジャヴったのは、言うまでもない。


 あと、プレイヤーネームは『ミズハ』とのこと。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 ゼツヤは始まりの町にいた。

 理由は簡単。クエストのためだ。


 ちなみにだが、NWOは基本的に過疎だ。多くのトップギルドのホームやバスタードマーケットがあるロードキャッスル城下町とは雲泥の差である。


 だが、完全に人が訪れないと言う町も、逆に存在しない。

 完全に来る意味をなくしてしまうと、長距離遠征の出発点や休憩地点にしかならない。町ひとつ作るのに恐ろしいほどデザイン費やイメージ案が存在するため、『その町でしかてに入らないクエストリワード』みたいなものがどの町にも存在している。

 どんなプレイヤーでも初心者なら必ず拠点になるこの町に、そんなアイテムを設定する理由があるのかどうか。考えられるのは、初心者でも、攻略サイトくらいはある程度見てくるだろう。そうなると、決まった場所にしかいかなくなるため、どのみち必要なのだ。


 まあ、ゼツヤである。さっさと素材をてにいれて、ワープしようとした。


「ん?」


 町の入り口付近に誰かいる。


 7人で、一人だけ女の子だ。あの髪にいろと身長と胸は……。


「あの、待ち合わせしているので……」

「いいじゃんいいじゃん。俺たちと一緒にいこうぜ」


 なんかものすごくテンプレな感じの状況にでくわしていたようだ。


「でも……」

「待ち合わせているやつよりも俺たちの方が強いし、俺たちは20レベルだぜ?そいつらと一緒にいるより得だって」


 ゼツヤに言わせれば『初級に入ったばかりの分際で何をいうか』である。まあ、始めた時期に完璧に比例するので、理不尽なことを言うつもりはないが。


「はぁ、押しが弱いのはこの世界ではキツいんだけどな」


 まあそれは普通である。

 ためしにいってみた。


「なにやってんだ?こんな場所で」

「あ?なんだてめぇ」

「たまに言われるけど、何に見えるんだ?」

「へっ。雑魚に決まってんだろ」


 最近に若者はずいぶんとたくましくなったものだ。本当に。


「じゃあデュエルでもするか?」


 ゼツヤはウィンドウを開いて『一対多』を選択する。


「なめてんじゃねえぞ」


 不良プレイヤーは全員了承した。

 カウントダウンが始まるが、全員がその場からあまり動いていないので、かなりちかい。

 まあ、だからなんだという話なのだが。


 カウントがゼロになり……不良全員のHPは散った。


「はっ?」

「これが実力の差だ」


 単に六回斬っただけである。


 全員が復活エリアに転送されていった。


「で、大丈夫か?」

「あ、はい。ありがとうございます」

「待ち合わせは嘘だよね」

「やっぱりわかりましたか?」

「うん」


 待ち合わせがいるというのはそれなりに使える手段だ。相手と状況によるが。


「で、君はこれからどうするんだ?」

「あ、これからモンスターを狩りに行くところです」

「ふむ」


 装備は、初期装備の防具。あとはクエストリワードの弓か。同じくクエストリワードの短剣ももってはいるが、弓の方がメインに見える。


「ソロでいくのか?」

「どこかに混ざろうとは思ったんですけど、なかなか決まらなくて……」

「だからといってさっきみたいなのもな……」

「そういう感じです。あの、もしよかったら、一緒にいってくれませんか?」

「ん?いいよ。暇だし」

「あ、ありがとうございます。私、ミズハって言います」


 成る程ね。


「俺はゼツヤだ」

「え、あのデュエルカップ三位の生産職の人ですか?」

「そうだが」

「あ、あの、フレンド登録してもらってもいいですか?」


 なぜなのかはわからないが、まあ自慢の材料になるくらいは別にいい。


「いいぞ」

「ありがとうございます」


 と言うことでフレンド登録した。


 早速と言うかなんというか、狩りにいくことになった。


 ここに、レベル差99のコンビが生まれた。

 今日は、金曜日。

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