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ネイバーワールド・オンライン  作者: レルクス
仮想の沙汰も金次第
218/218

適度にモンスターが出現……いや、倒されてるな。うん。

「おいゼツヤあ!」


 ダムアがいきなり城に突入してきた。


「うおっ!何だ一体」

「今すぐドローンを止めろ」

「え、なんで?」

「お前のドローン。荒らし認定されてるぞ」

「あ、さすがにやりすぎたか。三百個作って飛ばしたけど」

「戦闘力が明らかにおかしいぞ。そんじゃそこらのボスモンスターなら簡単に倒しているじゃないか!」


 あれ、そんなに強かったかな。

 思えば、倒さなければ手に入らないのだから、それなりに強くしたのだった。


「……わかったわかった」


 『魔導卓』と呼ばれるアイテムを操作して、ドローンを撤退させる。

 素材はしっかり集まっているのだ。まあ、問題はないだろう。

 撤退しているのを確認しながら、ゼツヤはダムアの方を向いた。


「で、何でダムアが来たんだ?」

「情報がかなり集まるからな」


 なるほど、ドローンの被害が思ったより大きいという結論に達したわけか。


「モンスター弱くね?」

「お前のドローンが悪いんだよ。おかげでこっちは冒険もくそもないから何も面白くない」


 そうだった。

 今回のこれってサバイバルだった。


「……あ、イベント限定のアイテムがすごい数集まってた」

「そりゃそうだろうな。下手なクエストならほぼすべてにかかわってる。というわけでゼツヤ、市場に大解放だ。はらわた全部出せ」

「物騒な言い方……」


 まあ、それはいいけどね。

 だってほとんど要らないし、複製準備は万端だ。

 コズミック・コインに関してはプロテクトがすさまじいのだが、後はそうでもないので簡単いコピーできるのである。


「それはいいが、俺はとにかく売りまくればいいのか?」

「そうなるな」

「だが、いきなりそれらを流したら大変なことになると思うが……」

「心配するな。者が多くなるのであれば、それに合わせて人を増やせばいい。まだまだ拡大できるというだけの話だからな」


 人も物も金も、どれが一つだけが増えるのなら、『価値』と言う意味で混乱するだろう。

 だが、数値化して、比例して増えるのなら、『需要』と『供給』に大した違いはない。

 ただし、出回るものが多いということは、それゆえのデメリットもあるわけだが。


「それにしても、思った以上のアイテムがため込まれているな……ちょっとルート的に新しい広場を作る必要があるかもしれない」

「今あるものを拡大するだけなのはダメなのか?」

「当たり前だろ。区画整理がしっかりしているからな。確実に限界が来る」


 広場でも市場でもなんでもいいが、抱えきれるものには限界がある。

 だからこそ、開拓するのだ。

 そして、そう言うのは得意なのだ。

 無論、人事部としての『眼』もあるので、基本的に、役職を与える際に間違えることはない。

 ダムアがいなくなった後に困りそうなものだが、まあ、それはそれとして。


「それにしても……サバイバルって言っても、たいしたものじゃないな」

「それをお前が言うのか……」


 ダムアの目線は、少々つらいものだった。

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