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ネイバーワールド・オンライン  作者: レルクス
隣世界のエンタメサモナー
171/218

ミズハのレインの共通点は『ゼツヤの過剰な恩恵』

 さて、もうかなり交際してから時間が立っているといえるゼツヤとミズハである。

 実のところ、作中キャラの中で誰が一番ゼツヤの恩恵が大きいのかと言うともちろんミズハだ。

 その次が、レインである。


「ミズハさんって、ゼツヤさんとつきあっているんですよね」

「そうだよ」


 とあるフィールドで、ミズハが弓を構えて、レインが『剣聖エスクード』を出していろいろやっていた。

 ちなみに、彼女たちの目的に『素材集め』は含まれない。

 そこは無論。ゼツヤがいるからである。


「どう思いますか?ゼツヤさんのこと」

「そうだねえ。勉強と運動も悪くはないし、料理はおいしいし、服も好きなものを作ってくれるし、性格も悪くないからね」

「基本的に何でもできるんですね」

「リアルにステータスと言う数値があったら、器用さは上限を振り切っていると思う」


 ゼツヤのリアルにおける生産能力が高いことはいろいろあるが、家具までほとんど作っているのだから訳が分からん。


「一番驚いたことって何ですか?」

「そうだね……七十年くらい前に戦争があったのは覚えてるよね」

「授業でもありますしね」


 彼女たちに取っての七十年前は25世紀半ばの話である。大体2450年あたりだ。

 人は何かと失敗して学ぶ生き物なのだ。

 そして、何と言うべきか。戦争はあったのだ。


「私のひいおじいちゃんが付けていた時計なんだけど」

「普通止まってますよね」

「うん。量産型だから高級な部品もなければ、おじいちゃん、細かすぎる機械のことはほったらかしだから、時計のことなんて全然やってなかったんだよね。おばあちゃんが大事に持ってたんだけど、一日だけ預かって、ゼツヤ君に渡したら……」

「まさか……」

「動いたんだよね。その時計」

「知っていたってことですか?」

「まあ、ゼツヤ君のことだから、時計の構造くらいは普通に知っていると思うけどね。でもあれ、アナログなのに何で知ってたのかな」

「最近、アナログとかデジタルって言うより、地面とか床とか、受けこみ式のVRサポートがありますからね。時計すら持っていない人の方が多いと思いますよ。私も持ってないですし」


 ミズハも、実物の腕時計をリアルで見たのはそれだけである。

 ファッションとして身に付けている人がいなくもないが、最近ではその流行もないのでどのみちほとんどいないだろう。


「すごいんですね」

「すごいが故の弊害もあるんだけどね」

「どういうことですか?」

「デートでショッピングしてもただのアイデア泥棒になるから」

「あ、なるほど」


 レインにも容易に想像できる。


「花畑だって、やろうと思えばNWO(こっち)で作れるし、レジャーランドに行くくらいかな」

「確かにそれくらいしかすることないですよね」


 器用な彼氏を持つが故の必然である。


「レインちゃんはどう思う?」

「なんていうか……未知数ですよね。というか、手数が多いって言うか……」

「確かにそうだね。そもそも、スキルをアイテムで再現するような人に、どうやって手数で勝てばいいのかと言う話にもなるんだけど」

「……基本縛りプレイしてません?ゼツヤさん」

「ありうるね」


 変な評価、の典型といえる会話がここにあった。

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