商人の恩返し
「うむ、お前はそう考えるか、しかし呂布はどうも猪突猛進すぎる。それには向くまい。何より義父殺しだ。」
「確かにな、だが董卓を誅殺したのは否定できん。
呂布がだめなら、この辺りでは曹操が一番力があると考えるが・・・やはり曹操は・・・。」
「そうだな、あの虐殺は捨て置けん。そして、袁紹の事もある・・・。
やはり此所は劉備様か孔融様のところへ・・・。」
「袁紹は、人材も多い。故に、士官後のことを考えれば・・・。」
「その前に、貴様ら最低限。呉子・孫子を覚えなさい。」
「「「・・・・・・」」」」
網金に誘われ陳羣と飯屋に来た良羽だが、店の中で若者達が何やらスーパーハイテンションな状態で話し込んでいた。
「懐かしいですな私もアレくらいの頃にはよく荀イク殿や友とよく語らったものです。」
「・・・長文さんあの人達なにやってんの?」
「ああやって若い頃から見聞を広め知り合いを作り、将来に役立てるのですよ。
ちょうどいい武良羽殿も、あの輪に入って見てはいかがか?
いい経験になりますよ。」
「そうですな見聞を広めるのはよい事です。
これでお酒でも買って入っていけばいいでしょう。白にもお肉を食べさせてあげてください。
そうでした、私は長文殿にすこしお話ししたい事がありますが、良羽殿に話したい事があるので少ししたらまた戻ってきていただけますか?」
そう言いながら金が入っているであろう袋を渡す網金。
「了解、行ってきます。
酒代ありがとう。おっちゃーーーん酒ちょうだい。」
思ったより酒の量が多い事に驚いている良と、肉を見てテンションがあがったのか良のオデコをペシペシ・・・バシバシ叩く白を見ながら、奥の席に座る陳羣と網金。
「さて、長文殿。私は良羽殿に命を救われました。
数日旅をしたのですが彼は算術・読み書きさらに五人を瞬時になぎ倒す武、彼を陳公台殿に紹介しようと思っているのです。」
「・・・呂布配下に、という事ですか。」
好感が持てる若者を紹介するには、あまりにも不安な勢力が上がり驚く陳羣。
「まぁ、そうなりましょうな。
陳公台殿に人材、それもできれば今の状況を打破できるような人を・・・と頼まれているのです。
良羽殿はそれに当てはまるお方と考えています。
そして、私は家族や友を殺した曹操が許せない。」
「・・・。」
「申し訳ないが私は、商人です。どうしてもただでは動けません。それに、呂将軍のところにいれば公台殿もいますし陥陣営殿もおります。
あの二人どちらかに願いしようと考えています。
そして劉備殿に紹介しないのは、そのうち手紙でも出そうと思っていたのですが、袁紹の息子袁譚の密偵が青州で確認されたそうです。」
「っつ・・・!!!!
真ですか網金殿。」
「ハイ、孔文挙殿のお父上がおっしゃっていたそうなので確かな物かと。」
「そこで、頼み事なのですが。
今は、無理でしょうが、もしもの事があった時長文殿に良羽殿の世話をしてもらいたい。」
真面目な顔をしながら陳羣に頼む網金。
そしてその顔を見て何を言おうと説得は無理だと考え、そもそも良に対して短い時間とはいえ好感を抱いている陳羣は了承するのだった。




