…ニャンコォコラァ
【あらすじ、話しの→話の】未だに田園風景広がるとある県、稲穂が黄金色に輝く中に、場違いのようにポツンと建つ半転中学校校庭、校門前。
「ニャンコオオオォォォ!!!!待ってコラァァァァアア」
曇天の空のもと、校庭で大きめの魚のフライをくわえた猫を修羅の形相で追いかけて、サ◯エさん的な事になっているヤンキー中学生、名を武井 良<たけいりょう>。
半転中学校<はんてん>の名前が、半殺中<はんころ>と呼ばれるようになった理由
そして今時珍しい番長である。
「血の気の多い一年バカの喧嘩の仲裁で、腹減ってくたばりそうなんだ!!チクショオォォォォォ」
番長と言っても、もっぱら年下のヤンキーの仲裁が主な仕事で、先生方や地域の方からは、面倒見タケちゃんなどと呼ばれていたりする。
父方の祖父が剣道師範、祖母が柔道師範。
父が自衛隊で、剣道•柔道の師範代。
母方の祖父が弓道師範、祖母が長刀師範。
母が元自衛隊で、長刀全国大会三試合三位以内、弓道全国大会三連続優勝。
のような家族構成を持つ。
まさしくスーパー戦闘サラブレッドである。
ちなみに弟と妹が三人ずついる。
「ニャンコオオオォォォ!!お願いぃぃ止まってぇぇぇ!!なんで逃げんのぉぉぉ!!?」
そりゃあ、身長175を超えた鋭い目の人間が、般若の形相で追えば猫でなくとも逃げるだろう。と言うか泣くだろう。
「ちょっ、コラ!!道路出んなぁ。テメェ磨り潰してハッシュドポテト・・・」
ピッシャァァァァァァァ
道路に出た瞬間に雷に直撃ハッシュドポテトの言葉を最後に跡形も無く武井良は消えてしまった。
「ニャーニャー」
道路の向こう側には、うまそうに魚のフライを食べている猫が居るのみだった。