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第四話 深まる謎
アルがルリの愚痴をこぼし始めた。
(これは長くなるな )
まあ、取り敢えずこの子をどうにかしよう。
◇◇◇◇◇◇◇
ボクはシュンを抱き上げ、アルと向かい合った。
すると、赤ん坊は急に泣き出した。
どうやらボク以外の人を見るといつもこうなるようだ。
でもこの反応は、、
もしかして、ボクのことを『親』だと思っているのかな?
だとしたら嬉しいな。
少しして落ち着いた後、アルに事情を話した。
もちろん魔力が無いことは言わないけどね。
アルは赤ん坊を抱き上げ、匂いを嗅いだ後、ボクに言った。
森の匂いに混じり、柔らかな香りを感じた。
「えっ!?!?」
「この子から魔力の匂いを感じないんだけど?!?」
アルは真剣に言った。
そして、その匂いを感じとると同時に古代神竜としての頭脳が動き出し、ある結論に達する。
そう、この赤子から感じるのは紛れもなく神力であると。