第一話 始まり
辺境の多部族で構成される村の小さな民家で一つの命が誕生した。
「おぎゃあっ!おぎゃあっ!おんぎゃあっ!」
とても平和な
「ほらほら、生まれましたよ、おさん、お母さん、元気な男の子です。」
どこにでもある
「お名前はもうお決まりで?」
普通の家族に生まれた
「ええ、決まっています」
でも
「この子の名前はーーーーーです!」
残念なことに
「とてもいいお名前ですね!」
子供は普通では無かった、、、
◇◇◇◇◇◇◇
ーそして、魔力診断所にて
「ヒエッ⁈」
急に魔力測定師が叫んだ
「どうしたのでしょうか?」
不安そうに父が聞く
「あーぶー?」
「どれだけ検査しても属性魔力どころか無属性魔力すらみつからないのですよ」
測定師は信じられないと言ったら具合で言う
「ここ1000年魔力をもたない人間はいないはずなのですが、、、、、、」
それもそのはず、現界は魔力至上主義の世界だ。
無魔力の存在は忌み嫌われ、追放されると言うのはまだマシで、酷ければ一族抹殺ということもあり得る。
辺境であればあるほどその確率は高い。
優勢術のような具合で無魔力の存在は数を減してきたので今では滅多に生まれないはずだ。
でも実際に生まれてしまったのだから魔力診断所いや村全体が大騒ぎになっている。
密かに村追放が決定した。
赤ん坊は「魔力」だけが無いと言う理由で歴史から抹殺された。