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第八話 おっさんはおっさんできっと需要がある

遅れました。

「《ディテクション》」


 再度探知魔法をかけ、ワイルドボアを探す。クエストは1匹だが、多くて悪いということはあるまい。

 いた。さきほどとは別の方向に200メートル。風下は取れないな。それより前に気づかれるだろう。

 気配を消して前進。父から誕生日プレゼントにもらった剣を構える。

 そのまま近づければよかったが……あと50メートルというところで気づかれた。

 こちらを見つけるワイルドボア。目が据わる。0から100のダッシュが早い!

 どのくらい方向転換が利くのか分からないので出来るだけ引き付けてからひらりと右へ。躱されたワイルドボアは俺の後ろにあった木にぶつかる。凄い音をたてて木が折れる。おいおい、想像より威力が凄いな。

 木を折った獣はこちらに向きなおる。まだ避けただけなのに随分お怒りのご様子。

 突進を受けてはいけない。躱しながら眉間を狙う。出来るかじゃない、やるんだ。

 急加速で突っ込んでくる。左右ではなく上を選択。避けながら眉間へと斬りかかる。少し浅いか。

 致命傷とはいかなかったが、ふらついている。眉間は相当弱点のようだ。スピードに対応出来ることは分かったので、ワイルドボアが踏みしめている前足部分へと土魔法と水魔法の複合で泥を作る。足が沈む。体勢が崩れる。ダッシュで駆け寄り、眉間に一突き。

 荒れ狂っていた獣が倒れ、完全に沈黙した。


「なんだ、剣だけで倒さなかったのか」


「剣である程度対応出来ることは分かったからね。父さんも接近戦でって言ってたの、剣だけでって意味じゃないでしょ?」


「そりゃそうだ。身体強化だって魔法みたいなもんだし純粋に剣技だけで戦うということは少ない。まぁ無いわけじゃないから練習はしておいた方がいいがな」


「それは稽古とかで補うさ。魔物相手は安全マージンを取ったほうがいいからね。こいつも血抜きして収納して、次は薬草だね」


「1体のクエストだったからな、2体あれば十分だろう。薬草はどうして受けたんだ?これも経験ってやつか?」


「それもあるけど、ジョブについて考えがあってね。サクッと集めちゃうから警戒だけお願いしていい?」


「付き添いだけで何もしていないから、それくらいはしてやろう」


 泥汚れを落とし、血抜きをしたあと収納する。今のところストレージにはよくある時間停止機能とかは無い。成長すれば調節出来るようになるんだろうか。

 薬草もディテクションで探せればいいんだが、生き物にしか反応しないので目視で探す。鑑定は使えるので普通の草と見間違えることは無い。サクサク行こう。

 ちなみに鑑定は子ども特有の「あれなーに」「これなーに」をしつこいほど続け、物や人の観察を続けると習得出来る。習得したあとは使い続ければスキルレベルも上がるのだが、都度MPを使うのでそこまで伸ばしている人は少ない。俺はMP消費にもちょうど良かったので結構使い込んでいる。

 

「よし、薬草も2倍くらい集まったね。戻ろう」


「初心者にしては早かったな。夕飯には余裕で間に合うぞ」


「今日の冒険者活動初日に関して、Aランクの父さん的には採点はどう?」


「本当は油断するなよと言いたいが、合格だ。Eランクのワイルドボアも余裕を持って倒していたし、探査魔法が間に合うなら基本的には魔法で倒すんだろう?希少な雷魔法を他の属性魔法と組み合わせて使うセンスは冒険者でも上位に入る。斥候役や前衛役を見つけてパーティを組めばかなり上を目指せそうだな」


 そういえばワイルドボアはEランクか。冒険者ランクと同じように魔物にもランクがある。基本的に自分の冒険者ランクより下の魔物は余裕を持って倒せる、ということになっている。登録時は一律Gランクだが、戦闘の実力で見れば俺は低くてもDランク相当である、ということになる。ステータスから見て受付嬢から提示されたクエストだから、ステータス的にもDランク相当なのだろう。


「Aランクの父さんにそう言ってもらえたら嬉しいね。パーティについては良い縁があれば……かなぁ。無理して探す必要はないと思っているよ」


「ソロでつく力とパーティ活動でつく力は少し異なるからな。そのあたりは好きにしなさい」


「そうするよ。さて、ギルドについたし報告に行こう」


 ギルドに到着し受付へ。少し早いかと思ったが、同じく早めに戻ってきた冒険者のクエスト報告で混んでいる。

 朝担当してもらったモモさんのところにせっかくなので並ぶ。反対側のおっさん受付のところは並んでいる人数が少ないがモモさんのところで並ぶことに父も依存は無いらしい。誰だっておっさんより受付嬢にお疲れ様ですと言ってほしい。


「お疲れ様です。早かったですね!」


 期待通りの笑顔で迎えてくれてありがとうモモさん。


「はい、2件とも終わりましたよ。今査定カウンターに出しますね」


 ワイルドボア2匹と薬草を出す。


「おや、多いですね。状態も良し、と。クエスト自体は……あぁ、1匹で良いけども多い分だけ買い取りとありますので問題ないですね。」


 クエスト報酬を受取る。ワイルドボア1頭あたり5万イェン。討伐の成功報酬2万イェン。薬草は2倍量でトータル2万イェン。計14万イェン。初心者の初めての報酬にしては破格だ。ちなみにだいたい1イェン=1円だというイメージだ。この辺りも転生者である初代国王の影響がうかがえる。


「ありがとうございます。」


----------------------

 クエストを完了しました。


 (1)クエスト:ワイルドボア討伐

 結果:達成

 納品量:2頭

 AHT:120分

 本クエストの目標AHT:300分

 減点要素:無し

 

 目標AHTを上回ったため、経験値とSPにボーナスが加算されます。

 レベル:13→14

 SP:130→160


 (2)クエスト:薬草採取

 結果:達成

 納品量:規定量の2倍

 AHT:120分

 本クエストの目標AHT:180分

 減点要素:無し


 目標AHTを上回ったため、経験値とSPにボーナスが加算されます。

 レベル:14→15

 SP:160→175

 ----------------------


 よし、このパターンで来たな。

 


前日の予告どおり、頭痛でぶっ倒れておりました。


Q.予約更新すればいいのでは?

A.ストックが無(ry

当日に最終チェックをしてから18時に予約投稿設定をしているので、活動開始が18時以降となる今日みたいな日は無理なので

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