束の間の休息
大変お待たせしました!
開かずの教室の一件から1週間ほどが経った。
〜学校〜
まさか、開かずの扉がただ単に使われていないだけだったとは、でもなんか安心したな。
ただ、そのあとの先輩の落ち込みっぷりは凄まじいものだったな。
今日、部室に行ったら、先輩を励ますことから始めよう。
そう深く心に誓っていると横から声がした。
「おはよう、星士くん」
「あっおはよう、咲さん」今思うと、下の名前で呼ぶのなんか恥ずかしな。
「あれから、性悪女の状態はどうなの?」
「落ち込んでるよ、だから部活も停止中だ」
「ずっと落ち込んでくれていたら平和なのにね」
前々から思ってたけど、性格悪いな、おい。
まぁ仕方ないか無理矢理(脅して)部活に入部させられてるから。
「まぁ、でも今日は部活やるみたいだ。」
「何かの始まりじゃなきゃいいけど」
「いやー早く怪奇現象が見つかるわけないだろ。」
いや見つからないでください。お願いします。
「でも、嫌な予感がするのよね。」
それは、激しく同意。
「まぁ、今日部室に行ってみたら分かると思うぞ」行きたく無いが、行かないと後々何に巻き込まれるか分からからな。
「いや、でも行かなければ何も起こらないと思うのよね、平和に暮らせそう。」
「俺も、最初はそう思っていたさ、しかし、あの人は途中でも巻き込んでくるから、何が起こるか最初から知っておいた方がいいんだよ」
心の安心度が違う。
「そうゆうものかしらね、私は会ってまも無いからあいつのこと何も知らないわ」
今は、幸せだろうな、俺の場合、いままで、何故か避けようとしても巻き込まれてきたからな。
これは、言わないでおこう、彼女にはこの真実に気付くまで、幸せなまま暮らしておいて貰おう。
後々、知ることになるだろうからね。
「これから、知ることになるから今は何も知らない方がいい。」
「そうね」と話していると始業のチャイムが鳴った。
放課後までは、長く退屈な授業が続いた。
〜放課後〜
はぁ、ついに来てしまったか放課後、嫌な予感がするから正直行きたくねぇ。
しかし、何か起こらないとも、限らないから途中から巻き込まれる前に行かなければ。
毎回この、新たなことが起こりそうな時の部室へ向かう時の足の重さは、かなり重たかった。
なんか、胃が痛くなってきたな、帰ろうかな。
「星士くん、部室へ行くわよ。」
「なんで、そんなに行く気なんだ?」
「嫌な予感がするからよ、早めに行って対処したいのよ。」
「そうゆうことね」
そう言って、俺は重い腰を上げ、部室へと向かった。
〜部室〜
とうとう部室の前までついてしまった。
さてと深呼吸しますか。
2、3回深呼吸して、ドアを開けた。
「あら〜いらっしゃい〜」
こっこの声は!
「由莉奈先輩っ⁉︎(2人の声)」
なぜだ、何故この人がここにいる?
「ふっふっふっ、二人とも驚いているようだな、
言わずとも分かる何故ここにいるかだが、そうなんと、部員にしましたー!」
「先輩、落ち込んでたはずじゃ?」
「そんなのカモフラージュに決まっとろうが、
驚かすためのな!」
こ、この人はまったく。
「じゃ、じゃあ何故、ここ数日部活を停止していたのよ!」
「それはだな、由莉奈を、勧誘するのに手間取ってな。」
そうか、そうゆうことか、それなら仕方ないな。
「ってなるかーい!」
「まぁまぁ、二人とも落ち着いて〜」
「いや、なんでもう馴染んでるですかっ!」
「お茶淹れるけどいる〜?」
ほんとに、この人マイペースだな。
「お茶なんて淹れてる場合ですか!」
「いや〜ねぇ、あんなにアプローチ受けたらねぇ〜入りたくもなるわよ〜」
由莉奈先輩を入部する気にさせるとか、一体どんな、アプローチをしたんだろうか、怖くて聞けたものじゃねぇ。
「一体どんなアプローチしたのよ?」
えっ聞いちゃうの、相変わらず怖いもの知らずだな。
「ふむ、まずは、この部室を昼寝室の代わりに使ってもいいということだな、後は、後輩を一度だけ好きにしていい権利だ。」
へー、そんな条件で入部してくれたのか。
んっ?何か二つ目にとんでもない条件が含まれていたような?」
「せっ、先輩、俺の耳がおかしかったのかな
ふっ二つ目の条件もう一度言ってくれます?」
「もう、何度も言わすんじゃ無い、後輩よ、由莉奈の願い事を聞いてやってくれ、この部活の存続のために、君の力が必要なのだ。」
「俺の意思はっ!」
こっ、この先輩は、後輩をなんだと思ってるだ。
「しょうがないだろう、色んなアプローチをしたのだが、どれも、ピンと来ないらしい、最終的に由莉奈が、この二つ目の条件を提示してきたのだ。」
なんてこったい、しかし何故、由莉奈先輩はそんな要求をしたのだろうか?
まだ、初めて会って間もないのに?
「由莉奈先輩、何故そんな条件を?」
「それはね〜一目見てピーンと来たからなのよねぇ〜」
何それ怖い。一体何が来たのだろうか?
「へっ、へーなっ何がピーンと来たんですか?」
「枕にちょうどいいと思ったのよ〜」
「枕ですか?」腕枕だろうか?膝枕だろうか?
「それはね〜」と言いながら由莉奈先輩が近づいてきて、急な抱きついてきた。
「えっ⁉︎ちょっ由莉奈先輩?」
何が起こっている?いい匂いと柔らかい何かが俺を包んでいる。
「何って、抱き枕よ〜」
まさかの抱き枕だった。
「なっ何してるのよ!離れなさいよ!」
「そっそうだ、離れたまえ由莉奈っ!」
二人が引き剥がそうとした。
「何これ、力強っ!全然剥がせないじゃない!」
「さすが、由莉奈一筋縄ではいかないか。」
すると、二人は見つめ合い何かを理解し、頷いた。
「離れないんじゃあ仕方ないわね。」
「うん、そうだな仕方ないな。」
二人は不気味な笑みを浮かべながらこちらに近づいてきた。
「ちょっ二人とも何をする気だ。先輩を離れて下さい!」
「zzz....」
ねっ寝てるっ!この状況でこの人寝てるよ!
「ちょっと二人共落ち着こうか、そんな怖い顔しないでさ。」
「私たちは落ち着いてる(わよ)ぞ」
満面の笑みでこちらをみていた。
あっ終わった。
その後、俺の視界は真っ黒になった。
〜数十分後〜
「はっ!」俺は飛び起きるように目が覚めた。
「やっと目が覚めた(のね)か」
「俺は一体、、どのくらい気を失ってたんですか?」
「数十分ぐらいだな」
えっ結構長い。
「由莉奈先輩は?」
「そこで寝ているぞ」
部室のすみに目をやるとマットの上でぐっすりと寝ておられた、くそっ、幸せタイムはいつの間にか終了していたのか。
「さて、後輩も目が覚めたことだし、今日の活動の本題に入ろうか」
相変わらず切り替えのテンポが早すぎてついていけねぇ。
「次の活動だが、謎を見つける所から始めるぞ、
次はこの街の謎を見つけ、解決するのだっ!
と言いたい所だが、新入部員も二人も入ったことだし、とりあえずは歓迎会だな!」
嘘だろ、先輩が謎よりも歓迎会を優先するだなんて、この後、何が起こらなければいいが。
「んっ、なんだその目は、私だってたまにはこうゆうことぐらいするさ」
「意外ね(ですね)」
「なぬっ!一体君たちは私をどんなふうにみているんだ!」
「残念な先輩」「残念な人」
「ひっひどいそんなふうに見ていたなんて、
いいもん、頑張ろうねなーちゃん」
「ちょっと、私の真似はやめなさいよ!」
「ぶっ!」
「何笑ってんのよ!」
「ごっごめんwだってここでそれをやるなんて思わなくて、先輩っ!元気出してください!歓迎会するんでしょ!」
「うっうむ、そうだな、よしそうとなれば準備が必要だな!後輩よ、日曜日買い出しに付き合え!」
「分かりました」
「ちょっと二人で行くなんて許さないわよ!」
「ほぅ、私と後輩の二人で買い出しがそんなに嫌か」
「べっ、別にそうゆうわけじゃ、」
「じゃあ問題ないな!それでは、日曜日の午前10時に駅前に集合だ!」
「了解です。」
咲さんが、何が難しい顔をしていたが大丈夫だろうか?
「よし、時間も時間だし今日の部活は、これにて終了とする!」
そう言って、先輩は帰って行った。
「由莉奈先輩、部活終わりましたよ!」
「ふぁー、おはようございます〜」
「おはようございますってもう、夕方ですよ」
「じゃあ、おやすみなさい〜」
「いやなんで寝るですか!もう帰る時間ですよ!」
そう言って、由莉奈先輩をなんとか起こし、
由莉奈先輩は、寝ぼけながらも、帰って行った。
「さてと、咲さん帰ろうか。咲さん?おーい」
「えっ!なっ何?」
「いやだから、帰るよ?」
「わっ分かったわ!すぐに準備するから外で待ってて」
「分かった」そう言って、俺は部室を後にした。
次回がいつ投稿になるか分かりませんが、読んでいただけるとありがたいです!