開かずの教室②
長らくお待たせしてすみません。
謎の物体に近づくにつれて謎の物体はかなり大きなことがわかる。
「思ってたよりでかいですね」
「そっそうだな、ちょっ、きっ君、なんか歩くの早くないか」
「いや先輩が遅いだけでしょ、どんだけビビってるんですか」
「だらしないわね、もしかして実はホラー系苦手とか?」
「そっそんな訳ないだろう、勝手なことを言うんじゃない!」
しかし、先輩の体は身震いしていて、今にも泣き出しそうだ。
「その割には、体が震えてるじゃない」
「うっうるさい、はやく確認するんだ!」
「わかりましたよ、」
恐る恐る近づき、手を近づけてみる。
「ふわぁー」
「えっ?(3人ともの声)」
「きっ君、こんな時にあくびをするな!」
「ちっちがますよ、俺じゃありません!」
「わっ私でも無いわよ!」
「となると、この怪しい物体からですかね?」
「ふーよく寝た!えっ?だっ誰?」
「いやこっちのセリフだ(よ)!」
「私は、2年の涼波 由莉奈だよ?」
えっ、この学校の生徒?
とりあえず、俺はガタガタの先輩と咲を引っ張り、話し合うことにした。
「2年ということは、先輩の同級生じゃ無いですか!」
「そーなるね、しかし、見たことないな、」
「えっということは、2年って言ってるけど、
幽霊とか?」
「ひっ!」
「いや、先輩驚き過ぎです。」
「そうよ、まだ、幽霊って決まった訳ではないでしょ!」
「そっそうだな、きっ君たったしかめてきたまえ」
いや、人使い荒いなこの人、がしかし、確かめないことには始まらない。
「そうですね、ちょっと確認してきます」
そう言ったあと涼波さんの方へ向かおうとすると
目の前に涼波の顔があった。
「ぎゃっ!」
「すっすいませ〜ん!、お怪我はありませんか?」
「いっいえ、大丈夫です。」
「驚かすつもりはなかったんですけど、
ごめんなさいねぇ〜!」
「そっそそ、そうでしたか、一つ質問よろしいでしょうか」
「いいわよ〜なんでも聞いてね〜」
「あっあなたは、生きてますか?」
「変な質問ねぇ〜、大丈夫生きてるわよ〜」
「そっそうですか、ありがとうございました」
そう言って先輩たちの所戻ろうとすると
視界が歪んだ。
「んっ?なぜ天井が目の前に?」
下を見てみると、涼波さんの顔があった。
「ふぁっ?へっ?ちょっと涼波さん何をしてらっしゃるのでしょうか?」
「zzz…」
ねっ寝てるだとっ!今の一瞬で寝たのか、
ある意味恐ろしいな。
「ちょっと、起きて下さい!くっ全然起きないな
先輩見てないで助けて下さい!」
先輩の方を見てみると何やら不服そうな顔をしていた。
「私だって、抱きついたことないのに、、、」
何か小声で言っているが聞こえなかった。
「先輩何やってるですか!早く助けて下さいよ!」
「ふんっ!いい思いしてるからいいじゃないか!」
なんでキレてんのこの人!
「ちょっと、離れなさいよ、あなたっ!」
と言って咲が涼波さんを引き剥がしてくれた。
「助かったよ、咲。」
「いいわよ、このくらい、ていうかアンタも気を抜き過ぎよ!」
「それは、申し訳ない、まっまぁとりあえず、
涼波先輩が幽霊ではないことはわかったぞ」
「そうね、しかし幽霊じゃなくても何か不思議な
存在であることには変わらないわね」
「うむ、そうだな!」
「しかし、何故こんな所で、寝ていたんでしょうかね?」
「確かに、不思議だ、」
「そうね」
「本人から直接話を聞きたいが、寝ているな」
先輩はそう言いながら、涼波さんのほっぺたを
突っついている。
「もしかしたら、何故ここが使われてないか知っているかもしれないですね」
「そうだな」
「そうね」
「そうねぇ〜」
「おわっ!」
びっくりした、いつの間に横に?
「いつ、起きたんですか、涼波先輩」
「由莉奈でいいわよ〜」
「いやっ急に、下の名前でなんて呼べませんよ、」
「あら〜、いいじゃない〜、ダメ?」
と上目遣いで見てくる。
くっ卑怯だ。
こんな仕草をされたらうなづかない
訳には、いかないだろ男として。
「なに、デレデレしてるのよ!」
「べっ別にででっデレデレなんてしてねぇ!」
「してたわよ!」
「まぁまぁ落ち着きたまえ、2人とも」
さっきまで、震えていたのに余裕そうだなこの人
「随分と余裕そうですね」
「謎が解決したからね」
「まだ、解決はしてないと思いますけど、
だって学年で見たことないんでしょ?」
「そっそれは、、いっ、いたかもしれないなー」
「なにここまできてそんな曖昧なこと言ってるんですか!」
「ひっ、ごっごめんなさい、」
「もういいですよ、俺が聞いてくるので」
「すっすまない、、、」
先輩は、今にも泣き出しそうだった。
先輩を横目にまた、涼波さんの方へ向かった。
「涼波さん」
名前を呼んでも向こうを向いている。
「ゆっ由莉奈さん、」
「な〜に〜?」
くっ、慣れない、年上を下の名前呼びだなんて。
「さっきとは別の質問があるのですが、
由莉奈さんって学校って毎日来てます?」
「来てるわよ〜ほとんどこの教室で寝ているけどね〜私、体があまり強くないから〜空いている教室で寝ているの〜保健室とかは、他の子に使って貰いたいからね〜」
「なるほど、そうだったのですか、ありがとうございます」
「いいのよ〜」
「あっ!」うしろから驚いた声が聞こえた。
「どっどうしたんですか先輩!」
「思い出した、涼波由莉奈って2年生で学年トップのやつだ、名前だけなら見たことあるぞ」
「何でそんな重要なこと忘れてるのよ!」
「いっいやーあまりテストの順位とか見ないからねぇ」
「へぇー由莉奈さん頭いいんですね」
「そうねぇ〜私体が弱い分勉強は頑張ろうと
思ってるからねぇ〜」
とりあえず、開かずの教室はほぼ何もなかったということだ解決して、良さそうだ。
「これにて、解決だな!」
「何先輩が、纏めてるんですか」
「これが、部長としての役目だからな」
「はぁー、どっと疲れたわよ、解決もしたことだし早く帰りましょ」
「結局、なぜ開かずの教室だったかは謎ですがね」
「それはねぇ〜ここの教室昔から出るらしいのよ〜、まぁ今所何もいる感じはないから私は気にしてないけどねぇ〜」
「いや、そこは気にしろーーー!(3人の声)」
こうして、開かずの教室の謎は解けた。
次がいつ完成するか分かりませんが
読んでいただけるとありがたいです!