歓迎会の準備のはずだった①
もう、ごめんなさいとしかいえない
駅に向かうと、もうみんな揃っていた。
当たり前だよな、遅刻してんだもん。
「遅いではないか、こ、う、は、いっ」
先輩が、眉をひそめながらこちらを見ている。
「忠告を無視するとは、いい度胸じゃあないか」
と言いながらこちらに近づいて来た。
「ごっ、ごめんなさい!」と全力の土下座をした。
「ほう、すぐに謝れるのはいいことだ、釈明だけは聞いてやろう」
へっちょろいな
「おい、今ちょろいと思ったろ、残念だが、
釈明を聞いてやるだけだ、理由がどうだろうとギルティだ!」
ですよねー、もちろんそんな優しい世界があるとは思ってない。
しかし、本当のことを話したらめんどくさいことになりそうだ、口が滑っても女の子とぶっつかって、遅れていたなんて言えない。
「人とぶつかって遅れました」
よしっ、嘘は言ってない。
「ふむ、そうか、まぁよしとしてやろう」
やけにすんなり許されたな、まぁ嫌な予感はするが許されたのならよしっ。
「まぁそんなに遅れてないし、いいんじゃない。
さっさといきましょ。」
ほっ、咲は怒ってないみたいだ。
「よしっそれでは向かうとするか」
そして俺たちは、駅前のショッピングモールに向かった。
中に入ると先輩は何か紙を取り出した。
「それでは、咲くんと、由莉奈は、このメモに書かれたものを買って来てくれたまえ」
「いやなんでよっ!仮にも私たちは、歓迎される側よね」
「まあ良いではないか!細かいこと気にしすぎると嫌われすぞ」
「あんたにだけはそのセリフ言われたくないわ!」
「別に私は構わないわ〜行きましょう咲ちゃん〜」
さすが、由莉奈先輩だ、先輩に引けを取らない
マイペースさだな。
咲は、不服そうな顔をしながら由莉奈先輩とメモに書かれた物を買いに行った。
「よしっまずは、装飾からだな!やはり、形から入らなければなっ!」
なんかすんごい張り切ってるな、何か裏がありそうにしか思えない、何もなければ良いが。
「どうした後輩よ、何か言いたげな目をしているな。」
「どうしてそんなに張り切ってるんですが?
単なる歓迎会ですよね?」
「あぁそうとも単なる歓迎会だ、私なりのな、
まぁサプライズも用意しているから、当日まで楽しみにしたまえ!」
怖い、どんなサプライズをするつもりだろうか
俺にも教えない所を見ると、嫌な予感しかしない。
まぁ、考えるのはやめよう、考えた所で未来は変わらないのだから。
〜数時間後〜
俺と先輩は、咲と由莉奈先輩と合流した。
「よしっ必要な物は一通り買えたな。
あとは有意義な休日を楽しもうではないか!」と言いながら前を歩く先輩に俺たちはついて行き
ゲームセンターに向かった。
早速、部長は、エアホッケーで遊んでいた少年達へ声をかけ、一緒に遊んでいた。
「見せてやろう、我が奥義、エアーブラスターっ!!」ものすごい速さでパックを打ち出していた。案の定、店員が走ってきて、怒られていた。
「あの人、ガキ大将みたいだな。」
「そうね、知能が小学生と一緒なのよきっと」
おぉ、先輩なのにひどい言われようされとる。
まぁ仕方ないよな、目の前の光景を見る限りは。
「俺はクレーンゲームでもやるかな」
「私はあんたの見てるわ」
「そうか、由莉奈先輩は、荷物見ててくれてるのか、いやあれ寝てるな!」
まぁいいか、よーし取るぞー!
2、3個取った所で先が話しかけて来た。
「あんた以外とうまいわね。結構やってるの?」
「まぁ、それなりにはやってる」
「じゃあ、あれ取ってよ」と咲が大きなクマのぬいぐるみを指した。
「まぁ、こうゆう大きいぬいぐるみ系のやつは
少しずつ寄せていけば、意外とすんなり取れるもんだ。」
500円を投入し、取ることができた。
「ほら、取れたぞ」と言いながら手渡す。
「ありがとう、すごいわね」
「まぁ、とりやすそうな設定だったからね、
少額で取れて良かった。」
とふと咲の方を見るとすんごい笑顔でこちらを見ていた。
「すごい、嬉しそうだな、そんなに欲しかったのか、案外可愛い所あるじゃねないか」
「きっ急に何言い出すのよ。(かっかわいいって言われた)」
「いや、いつもの接し方を見る限り到底思えなかったからな」
「ふっふん!言っとくけど私だって可愛いものは好きだからっ!」
「そっそうか、まっまぁ最初に出会った時のあれならは、想像はできるけどな」
「わっ忘れなさい」
「いや、無理だあれは衝撃すぎたからな。」
「はぁ〜、なんで教室でやっちゃったんだろ」
それはそう、あんな目立つ所でやられたら
誰に見られてもおかしくないだろ。
「なにか、言いたそうな目ね」
「いや、まぁ、、いいんじゃね?」
「そう、もういいわ」
ふぅ〜なんか疲れたな、そろそろ先輩のところに戻るか。
「そろそろいいかな、君たち」
「うわっ!せっ先輩いたんですか!」
「あぁかなり前になっ!」
本気で気付かなかった。
「まぁそろそろお昼にしようと思ってな」
「そうですね、そういえばそろそろお腹が空いてきました」
「まぁ、色々と言いたいことはあるが、とりあえず昼食にしよう。」
俺たちは、寝ている由莉奈先輩を回収し、フードコートへ向かった。
投稿頻度遅いとか言うレベルじゃねぇ