第8話 中距離攻撃
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『スキル【生物兵器】が発動しました。感染したウイルスを保存します。系統樹が解放されました』
おっこれで感染したウイルスが使えるようになったのか、でも詳細が分からんな。あのスキル説明では具体的にどう攻撃に付与するのか……系統樹とかいうのを見れば分かるのだろうか?
そんなことより敵が来てるじゃないかって? それは大丈夫だ。さっき【生物図鑑】でダーティスライム数体を見たが、
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ダーティスライム(レベル15) HP 300/300
ステータス
攻撃力0 防御力54 俊敏30
知力12 幸運20 免疫力80
スキル
【ウイルス付与】
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というようなもので他の個体も【ウイルス付与】以外スキルはなく、攻撃力は0だった。
そのことから俺はそもそも体当たりのような物理攻撃をしてこないのではないかと結論づけた。
それに少し攻撃してきてもスキルでそうやすやすとは俺は倒れないし、ステータス画面を見ていても常に自分のHPは視界の右上に表示されているから大丈夫だろう。
じゃあ少し確認してみるか!
【生物兵器】のスキル説明をもう一度確認してみたが、変わったところはないな、じゃあ閉じるか……
「あっ、これは!」
閉じようとしたとき手が当たって【生物兵器】の詳細が現れた。そしてそこには系統樹のようなものが記されていた。
これがさっき保存したウイルスか、何々……これは『スロウイルス』というらしい。俊敏が5%減少するというものらしい。そう書いた枠から数多の線が出て???と書いた枠に繋がっていた。おそらくこれは他のウイルスなんだろう。
攻撃に付与するのには、ウイルスの名称と発動といえば次の攻撃に付与できるらしい。
『スキル【免疫進化】を修得しました。同時にスロウイルスに10回感染しました。スロウイルスが進化しました。解除しました』
「なんでスキルが? まさかまた囲まれてる?」
俺は急いでステータス画面を閉じた。
「は!?」
今度は十体なんてもんじゃない、軽く20は超えている。なんでだよ! 【修羅の道】か!
「おらおらおら!」
15分くらいは殴りまくった。やはりあの忠告どうり外のモンスターより強いのかよく経験値が入る。しかし、集まっているやつを倒している間に寄ってくる寄ってくる。このままじゃあ拉致があかねぇ!
そう思っていた時、
『スキル【衝撃拳(中)】が【衝撃拳(大)】に進化しました。さらに条件を満たしたので【衝撃拳(大)】が【圧縮衝撃波】に特殊進化しました』
「この土壇場にスキルが進化した!」
だがスキル確認をしていたら、その間にまた増える……
ここは【衝撃拳(中)】が攻撃したら自動的に発動されるやつだったから、これもそうだと信じてみるか!
「くらえ、進化したスキルの力!」
俺が拳を振った瞬間、5体のスライムが吹き飛んだ。
俺攻撃当ててないぞ? まさかこれ衝撃波が出たのかもしれない。よしこれならば一回に攻撃を当てられる数が増えた!
そうして10分ほどで敵を片付けてステータスを確認した。
すると、なんとレベルが11まで上がっていた! そしてステ振りをして【圧縮衝撃波】を確認した。
拳で殴った時に時に衝撃波が出るみたいで、それにはノックバック(中)がついていて直接拳を当てるとノックバック(強)らしい。
それから俺は洞窟を進んでいきながら、ゾンビゴブリンやレアダーティスライムと戦った【圧縮衝撃波】がかなり有能でウイルスを付与して難なく倒せた。そしてレアダーティスライムから感染して、継続ダメージを与えてくるウイルスだった。
そこで俺は一つ気がかりなことがあった。
「自分にかけたら、反転してバフになるのか?」
そうしていたら、俺はボス部屋の真っ黒な大きいドアの前に立っていた。