第5話
忙しいみたいだね
泣いてる暇のないほどの忙しさは、
見ている者にとって痛々しく見えたりするものだ。
時には人の胸に飛び込んで泣いてみるのもいい。
あなたは自分をミーハーだと言っているが、
現実のあなたは
そういうロマンチックなことが
できない人なんじゃないかな?
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カヲルさん、鋭いですね。(^_^;)
でも私はミーハー以外の何者でもないと思っているんです。
ただ、まあ、あなたの言うように
romanticな状況になると恥ずかしくてたまりませんけども。
だけど、それって私だけに限らないと思います。
んでも…何だか、あなたなら
思いっきりromanticなことやりそう…
これはただの思い込み?
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あれから、朝になってもレスはなかったけれど、すぐに掲示板に彼はカキコしてくれた。
痛々しいかな?
私そんなに痛々しく見えるのかな?
まだネット初めて間もないし、お友達も少しづつ交流し出したところだけど、そんな「あなたを見ていると痛々しい」なんて言ってきた人なんて一人もいなかった。
不思議───この人まるで千里眼でもあるみたい。
でも、やっぱり私は自分がそんなに痛々しいって感じじゃないと思うんだけど。
彼がどういうつもりでそういうことを言ったのか、それはわからないけれども、だけども、女って弱いのよね、自分に興味持ってもらうとさ。
興味を持ってくれない相手なんて──百人が百人、私に興味もってくれなくても、たった一人が興味持ってくれればそれでいい。
私のどこがいいのか、それは自分ではわからない。
たとえ、誰かが「あなたのこういうところがいいんだよ」って言ってくれたとしても、私にそれが実感できなかったら、どうしようもない。
だけど───
それでも嬉しい。
たった一言で舞い上がる私を、あなたはどう思うでしょうね。